【感想・ネタバレ】ばけものだらけ(1)のレビュー

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Posted by ブクログ

私の中の『奇異太郎少年の妖怪絵日記』を引きずり倒せるだけの腕力を持っている、妖怪漫画が現れた事に驚きを禁じ得ない
前作の『むこうがわのまさか』も読んだが、雨鳥先生の絵柄は妖怪漫画でしか真価を発揮しない類のものだ、とすら思ってしまうほど
人間vs妖怪、妖怪vs妖怪などの判りやすい対立があるバトル系とは違う、日常漫画だからこその緊迫感があり、尚更、優しくも甘くはないストーリーは読み手の心に踏み込み、くっきりとした跡を残していく
読んでみて心が実際に震えたからこそ、あえて包み隠さずに書くが、正直、帯にこの文句が付いていなかったら買わなかったな
妖怪漫画好きで、この帯を見てしまったら買うしかない。この帯の文句を考えた人は、妖怪漫画好きの弱いトコを熟知しているようだ。悔しいが、完敗であるw
内容は、そんな奇抜な物ではない
少年が家族になってくれた妖怪と親交を深めながら、毎日を精一杯に、自然体で全力で楽しんでいる日常系
緩くはあるが、鈍くはない
妖怪の姿にオリジナリティがある、それもまた、この『ばけものだらけ』の外せない魅力では確かにあるも、私としては主人公であるヨタの性質にあると思っている
性格は子供らしく、純情で素直。自分を飾らず、何事にも寛容で、怖い物知らず。しかし、性質は、何と言うのか、正に傾きすぎているように思えてならない。心が綺麗すぎ、澄みすぎ、真っ直ぐすぎで危なっかしい。歪んで捩じれているよりかはマシだが、汚れが微塵もなく、万象あらゆる物を躊躇なく受け入れられてしまう性根も、それはそれで不気味なものがある
もっとも、その光が内側から溢れている天真爛漫さに、袋貉を初めとした妖怪らは惹かれ、側に身を寄せる事を選び、い続けているんだろう
妖怪に好かれる才能がズバ抜けて高い、妖怪漫画の主人公らしい主人公
個人的に好きな妖怪は、犬神の吠
とりあえずの結論としては、あっけらかんとしていられる好い馬鹿は強い、ってコト

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2014年05月25日

Posted by ブクログ

オビのアオリ「鳥山石燕に学び、月岡芳年、河鍋暁斎、歌川国芳に耽溺し、水木しげるを敬愛する平成の妖怪絵師」がとてもいいできだったので購入。もともと妖怪物が好きだし。
昭和3,40年代風の世界で、妖怪のことは「妖」とかいてバケモノと読ませてる。この辺、アヤカシだと夏目友人帳とかぶるし難しいところ。妖怪は主人公の家族として描かれる。夏目はもちろん、百鬼夜行抄やぬらりひょんの孫なんかとも違う雰囲気。夏目が「優しい」なら、こちらは「あたたかい」印象。ほのぼのして安心して読めます。

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2014年05月19日

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