あらすじ
どうすれば株式投資で上手に資産を作ることができるのでしょうか。
それには、今、業績が良い業界ではなく、
「10年後のリーディング業界」を見つけ出すことが大切です。
社会の変化や人々のニーズをいち早く読み取り、
優れた技術開発や新しい商品開発で速い速度で成長を続ける成長産業は、
いつの時代にも存在してきました。
その中には必ず核になる企業があり、時代を牽引する役割を果たしてきました。
例えば、1950年代後半に「三種の神器」と呼ばれた
洗濯機・白黒テレビ・冷蔵庫を売り出した松下電器産業(現・パナソニック)です。
戦後の経済復興が本格化する中で、
豊かさを求める余裕ができた日本の家庭のニーズに合った商品を提供した同社は
時代の寵児となり、一気に株価を上げていきました。
その後も、日本の経済成長に伴う所得の上昇に合わせて、
マイカー時代を牽引したトヨタ自動車、
オーディオやカラーテレビで人気を博したソニーなど、
その時代のニーズを先取りする形でリーディング業界の旗手が現れました。
またインターネット社会の到来に照準が合ったヤフーや、
グローバル化の波に乗って国際分業体制をいち早く導入した
ファーストリテイリングの躍進は、よくご存じでしょう。
しかし、リーディング業界は、
時代や技術の進歩とともに入れ替わっていくものです。
今、業績を上げている企業が10年後もトップでいるとは限りません。
10年後に大きな果実を手にしたいと願うのならば、
10年後に時代のトップランナーとなっているであろう業界を、
今、見出す目を養うことが何よりも大切なことです。
【主な内容】
第1章 ベニスの商人──本当に10年で株価が100倍になる業界があるの?
第2章 債券取崩国──通貨の力関係が変わると日本はどうなる?
第3章 世界経済の中心──アジアが成長すると日本はどうなる?
第4章 人口増加──世界の人口が90億人を超えると日本はどうなる?
第5章 フラット化する世界──ITで世界がつながると日本はどうなる?
第6章 シェール革命──新しいエネルギーが増産されると日本はどうなる?
第7章 欧州の衰退──ユーロ圏で政情不安が広がると日本はどうなる?
第8章 チャイナ・リスク──中国の経済成長が停滞すると日本はどうなる?
第9章 成長戦略──アベノミクスの三本の矢で日本はどうなる?
第10章 火の鳥・日本──世界から日本を見ると未来は明るい!
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Posted by ブクログ
株や経済について疎いので非常に勉強になった。
現金ではなく、投資が必要と言うメッセージ、それから投資をするにしても、株式だけではなく、様々なものに分散投資する必要があるという前提の下、それらの投資にあたって、どのような観点から投資先を見極めていくかということが書かれていた。
クローサーの国際施設発展段階説を知らなかったが、個人的には納得感が持てると思った。
この本では中国がめちゃめちゃ持ち上げられていたが、現在中国の経済状況が悪くなっている。
筆者も不動産バブルにより中国の経済状況が悪くなるだろうと言う見立てをしていたが、日本のようなバブル崩壊後の低成長には陥らないだろうと述べていた。
不動産バブル崩壊だけでなく、コロナ影響もあったので、筆者には想がつかない出来事だったと思うが、ここに対してどう考えているのかが非常に気になった。
食料自給率をカロリーベースで測るかどうかなどについてはよく言われていることだが、この本で改めて認識することができた。
食料危機に陥ると言われているけれども、あまり実感はわかない。
人口減少により食料の作り手が減って、国内の食料自給率が減るような気もしているが、テクノロジーでカバーできるような気もしている。
テクノロジーの進歩が目覚ましいため、この先の未来を予想するのはとても難しいと思った。
シェール革命についても述べていたが、当時、どれだけ注目されていたかがわからない。
少なくとも、ここ2〜3年で経済の勉強を始めた私はあまり注目していなかったので、大した事がないと思っていたのだが、実際どうなのだろうか。非常に気になるところだ。
アベノミクスを非常に持ち上げていて、イギリスのサッチャーの政策を持ち上げていたが、日本がこれから取り組もうとしている移民受け入れについて先行して始めたイギリスの現在の状況を見ると、あまり良い結果になると思えない。
この本でリーディングカンパニーを見極めるために、どのような考え方を持つべきかがわかったので、得た知識をベースに株式等に投資をしていきたい。
今非常に日本の株価が伸びているが、果たしてこれは一時的なものなのか、今後も続いていくものなのかがわからない。
人口が減っていく中で経済的にも弱体化していくのだろうか、それとも移民の受け入れやグローバル展開により、日本経済は再び回復するのだろうか。
後者のような期待はあまりできないと個人的には思っている。
冒頭で筆者が述べていたように分散投資が重要だと思った。
Posted by ブクログ
企業、業界、地域・国、世界の4つの視点が大事。賃金の安い地域を目指して企業は進出していくが、最終的にはそういう地域はなくなり、その後はロボットの活躍がビジネスのフロンティアになるととく。工場でのロボットの活用はすでに広く行われているが、日常生活の一部になるとは現在でも個人的には信じがたいものがある。。。(でも手塚治虫は四半世紀前にそれを予知していた!!)