【感想・ネタバレ】いわゆる「当たり前の幸せ」を愚直に追い求めてしまうと、 30歳サラリーマンは、年収1000万円でも破産します。のレビュー

あらすじ

絶対、親よりも豊かになれない、こんな時代のサバイバル術。
全部、詰め込みました。

◆心当たりのある人は、要注意!
・収入に見合うレベルの生活をしていると思う。
・結婚している、もしくは結婚したい。
・マイホームを購入した、もしくは購入したい。
・子供がいる、もしくは子供が欲しい。
・保険は、大人のたしなみだと思う。
・よくわからないけど、老後も何とかなると思う。

◆対策もバッチリ紹介!
【結婚】
・専業主婦は、億ション以上の贅沢
・奥さんに働いてもらう口説き方
・超簡単にプチセレブ夫婦になれる方法
ほか

【住宅】
・マイホーム購入は超ハイリスク投資
・賃貸派なら必ずやらなければならないこと
・親と住めるのは最大のチャンス
ほか

【保険】
・サラリーマンに医療保険は無用の長物
・学資保険で勧められるものは一切ない
・みんな生命保険を掛けすぎている
ほか

【教育】
・「子供のため」と盲目にならない方法
・「教育費貧乏」にならないための考え方
・子供の教育の前に自分に投資せよ
ほか

【老後】
・貯金で老後をまかなうのは、ほとんど無理
・年金は、現役時代の年収の35%程度と考える
・老後の安心のための投資法
ほか
"「みんなが『株だ!』と言っているから」「ある程度おカネが貯まったから」という理由で、突然、リスクを冒そうというスイッチが入ってしまう人、とっても危険です。
いきなり大胆なことを始めるな! 著者は「預貯金と株が半々」という資産構成をゴールとしています。ではどうやって株などリスク資産の比率を増やしていくか? 本書は債券、株、投信など個人投資家が使える投資手段を幅広く取り上げて、その是非を解説しています。また投資の「味付け程度の範囲で」、先物やFXといったハイリスク投資に挑戦することも視野に入れています。リスクとリターン、現実にかかる手間などのコストを含めて、個人投資家に有利な資産形成方法を教えます。"


【主な内容】
第1章 「当たり前の幸せ」にはいくらかかるのか?
第2章 専業主婦は究極の贅沢――結婚とお金の「当たり前」
第3章 マイホームはギャンブル、賃貸は消費――住宅にまつわる「当たり前」
第4章 サラリーマンに医療保険はいらない――保険にまつわる「当たり前」
第5章 「教育費貧乏」が急増中――子供とお金の「当たり前」
第6章 いくらあれば、安らかに死ねるのか――年金と貯蓄にまつわる「当たり前」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

親世代と同じような生活を、何も考えずに行なってしまうと大変なことになる、とFPの筆者はいう。そうならないために、綿密なライフプランを作成することを勧めている。

ライフプランとは、人生設計。就職や結婚、出産、子供の進学、車や家の購入、退職など、人生の様々なイベントに合わせてどれだけお金が必要になるか「お金の計画」=ライフプランニング。

まず、専業主婦になる、または奥さんを専業主婦にするということは、本来稼げたであろう数億円をフイにすることなのだと説明されている。専業主婦になることは、それを幸せに感じる人もいると思うが、こうした経済的な損失を理解した上で選択することが望ましいと感じた。

お金のもめごとが起きる前に、夫婦でお金に関してオープンにしておくことが勧められている。
あまりお互いの資産について話すことがなかったので、話す時間をとっていきたいと思った。

そして、家を建てるなら親との同居、とくに2世帯住宅を建てることが最良の選択だという。税務が複雑なので、専門家の説明を聞く必要があるが、検討する価値はあるのかなと思った。

保険についても触れられていて、がん保険も、学資保険も不要という。がん保険は同意。学資保険は、親世代が何も考えずに入っていただけであり、マタニティー雑誌などの保険会社の刷り込みが聞いているだけであり、合理的理由はないという。

年金制度は、入っておくべきという。今の親世代の50~70%くらいになるのではといわれているが、会社員であれば給与から厚生年金が引かれているし、GRIF(年金積立金管理運用独立行政法人)ほどの運用が個人でできるとは思えないため。また、年金は保険の機能も備えていて、何かあったときに障害年金や遺族年金が支払われる。年金制度は、とりあえず入っておいた方が圧倒的にお得。

老後資金については、試算がされている。 65 歳で退職し、その後 95 歳までの 30 年間生きた とする。計算では、2580万円は自分で用意しておかないと資金不足になる計算になる。

親世代は貯金しろというが、それは銀行の利率が5~7%で推移していたため。今はほとんど利率がつかないので、資産運用すべきという。
次のポートフォリオで1992年から20年間4.9%の利回りが確保できていた。

現金 10%
日本株 10%
先進国株 25%
新興国株 25%
日本債権 10%
先進国債券 10%
新興国債券 10%

日本の株式だけに投資していたら、損失がでていた可能性があるけれど、海外株式や債券にも投資していたからその値上がりがあり、4.9%を出せている。重要なのは、投資対象を分散することと、リバランスをすること。
年に1回リバランスをすることで、市場に大きな変動があったとしても、資産が大きく減ってしまうことを防ぎ、安定的な利率を確保することが可能になる。

親から「投資しなさい」と言われた人は、ほとんどいないだろう、と筆者はいう。なぜなら、親世代は預貯金か保険で資産をもっていて、リスク資産に投資をしたことがある人が極めて少ないからだ。また、日本では、お金は汗水垂らして稼ぐべきであり、お金がお金をうむ投資という行為をよいと思わない傾向がある。さらに、子供がお金に関心をもつことがよくないとされる風潮すらある。事実、欧米では普通に行なわれている金融教育が、日本ではまったく行なわれていない。
しかし、お金は生きていく上で大切なもの。教えてもらえないなら、自分でやるしかない。共感した。

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2020年05月01日

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