【感想・ネタバレ】次世代共創マーケティングのレビュー

あらすじ

Spray and pray(テレビCMを打って、あとは祈るだけの従来型広告)から脱却し、自社の「指名買い」を増やすため消費者を仲間に引き入れる方法

TwitterやFacebookを活用で百万人規模の消費者とエンゲージメントを結ぶことが可能になってきたが、つながった消費者と共に何をつくり出していけるのか。
一方、従来のリサーチでは十分につかめない消費者の本音をどう探っていけばいいか。

2つの課題を解決する鍵が「共創コミュニティ」づくりだ。

欧米ではすでに半数の大手企業が、オンラインコミュニティを調査に活用するという。日本においても消費者参加型プロジェクトが増加し、 「共創マーケティング」 への興味関心が着々と高まっている。

本書では、2014年にかけて、多くの広告宣伝・マーケティング・PR・リサーチ担当者が当事者として取り組むことになるであろう 「共創マーケティング」 について、ソーシャルメディアマーケティングとMROCそれぞれの第一人者が豊富な事例取材をいもとに、「ブランドづくりに役立つコミュニティ作りのエッセンスを示す。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最近の状況が良くまとまっている良書。
マーケティング寄りの著者とリサーチ寄りの著者の共著により、適度なバランス感が保たれておりお薦めの一冊。

そのバランスの話だが、リサーチのパートでは日本国内でも一般化した的な"浸透感"の醸し出しには若干の違和感を感じ、この分野のリーディングカンパニーであるCommunispaceやVision Critical社のここまでの発展と状況分析とともにこの手法が語られているとより説得力があると感じたのに加え、リサーチを行う上での注意点などより具体的な記述が欲しかった。


以下はメモ
■2000年ころに乱立された"ブランドコミュニティ"の失敗した6つの理由
①会員数が十分でなかった
②コミュニティの質が低かった
③参加しにくかった
④共創の輪が外に広がらなかった
⑤プラットフォームの開発・運用コストが高すぎた
⑥マーケティングゴールが曖昧だった

■共創コミュニティを成立させる6つの条件
①正しい思想と目的を持つ
②1万~10万人のコミュニティ規模を目指す
③対象への関与度に応じたテーマ設定
④ブランドの熱心な支持を持つ顧客を集める
⑤運営担当者の設置
⑥安価な共創コミュティツールの利用

■その他メモ
↓日本語訳はよく見られるが違和感があった
・Zero Moment of Truth(ZMOT) byGoogle
・First Moment of Truth(FMOT) byP&G
・Second Moment of Truth(SMOT)

■エンゲージメントの6箇条
①自己表現できる環境を構築せよ
②コミュニケーションループを完成せよ
③真の意味でのコミュニティを醸成せよ
④募集と維持では戦略が異なる
⑤業種業態に応じたエンゲージメントスタイルを築け
⑥あらゆる方法でメンバーに報いよ

■コミュニティリサーチの優位性
①ターゲットの違いーーーー1番に聞くべきは誰の声?
②スピード&コストの違いーーーー安くて、速くて、高品質
③スタンスの違いーーーーリサーチの自分事化
④アプローチの違いーーーー顧客の声の探索から検証までのPDCA

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2014年06月01日

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