【感想・ネタバレ】ビジネス難問の解き方 壁を突破する思考のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年03月21日

一般的な問題解決手法を踏襲しながらも、物の見方や考え方について筆者の経験から色んなスパイスを加えている。
頭の使い方を教えながらも、実際にどのように解を出して、それをどう展開していくかという実地の部分を説いている本が少ない中、本書ではその部分がきちんと述べられていてとても参考になった。とりわけ本書の...続きを読む中で取り扱っている具体例がどれも興味深く、また説明としてしっかりとしているため非常に分かりやすい。筆者の他の本が気になる。

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Posted by ブクログ 2010年01月08日

 名著であります。著者に感謝します。仕事をする上でも大変重要な指針を与えてくれます。

 フツーに考えろ、フツーに。余計な風評にとらわれるな。騙されるな。ゼロベースでしっかり考えろ、と教えてくれます。

 「何が本当の強みで、何が本当の問題点かは、丹念にデータを集め、現場を歩いて回ればおのずと見えて...続きを読むくる」(p.62)

 その通りですね。しかも読者私にしてもサラリーマンでありますから、そういうデータや現場にアクセスできる機会はあるわけだ。なのに出かけなかったり、データにあたらなかったりしていてはもったいない。自殺行為なんですよね。報告だけ待っているような輩、コンサルタントに依存している輩…こういうのは職業倫理に欠ける。道義に反するんだなあ。

 最後の一言が「現場現物主義だけが成功の手段である」(p.204)です。いまの御時世には重要な考え方です。

 マスコミに対する厳しい論評は賛同申し上げます。「言論公害」(p.184)「マスコミ不況」(p.188)いいですね。

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Posted by ブクログ 2014年09月19日

商品開発のプロセスを汎用の課題解決ツールにするという考え方。「情報量とは驚きの大きさ」…これは何にでも当てはまる。驚きを与えることこそが、企業乃至個人の使命。技術もアートも同じ。この人の文章は明快かつプラクティカルで好き。また何か書いてほしい。

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Posted by ブクログ 2012年02月13日

p59
 どんなプロジェクトでもそうだが、まずその目的を徹底して分析すること、そしてどのよ
うな結果人なったら成功したといえるのか、という評価システムを明示することが大切である。
その際、どんな条件やしがらみにもとらわれてはならない。原点に戻って、理想を追求するべ
きである。
 じつは、何のためにそ...続きを読むれをやるのかという目的を検討する段階で、成否の90パーセントが
決まるといっても過言ではない。これをつきつめていくと、結局、プロジェクトを組んでかか
るほどの問題ではなかったというケースも少なくないのである。

p68
 報告書というものは分厚ければ分厚いほど、多くの情報がつまっていると思いやすいが、そ
の中身がすべて自分の知っていることばかりだったとしたら、そこから受け取る情報量はゼロ
に等しい。逆に、たったひとことしか記されていなくても、それが読む人に大きなインパクト
を与えることもある。これが、「情報量」の定義である。
 すなわち、文字の多寡だけでは情報量の大小ははかれない、「受け手が知らなかった内容をど
れだけ伝えているかが」が、情報量のものさしになるというわけだ。ただし、これだけではまだ
不十分である。じつは情報量というものは、受け手の「予測」をどのくらい覆すかという点に
価値基準をおくべきなのである。

p73
 重要なことは、目的をもって、意識的に自分の知的体系を拡大していくことである。
 もちろん、自分の専門分野だけでは間に合わない。むしろ専門外のあらゆる分野にわたって、
そうした知的ストックを充実させる必要がある。これにはいい方法がある。
「得手に帆を揚げて」という言葉があるが、要は専門分野や得意分野をテコにして、周辺分野
を征服していくという方法だ。たとえば数学が専門なら、英語で書かれた数学の本を読んで、
英語をマスターするとか、将棋や以後が趣味なら、対戦用のコンピュータ・ソフトに挑戦して、
パソコンの技能をブラッシュアップするといった具合である。
 いずれにせよ、その動機付けになるのはやはり好奇心だ。

p78
 現状に満足して、何事も「これでいいや」となったら、もう本当にボケてしまいそうだ。す
なわち、人間の脳の働きは「心配する」ことによって活性化されるわけである。

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序章 問題解決とは何か

時代とかけひきした男
戦いを避けるために、戦いに備える
環境への適応が問題解決の本質
問題は利害の対立から生まれる
「死の承認」が暗躍する世界の現実
アジアの論理は「人権」よりも強し
国際競争を勝ち抜く切り札とは
マスコミは日本の実力を正しく伝えていない
品質を上げれば原価は下がるという真実
「技術タダ乗り論」のウソ
原理だけでは新商品は生まれない

第1章 思考の進め方

意思決定の条件とは
情報不足から生まれる短絡思考
思考を進める四つのプロセス
共通の目的と言葉を持つ
警察庁を困らせた質問
目的によってまったく異なる解決策
稚拙な問題解決「コロンブスの卵」
「仮説検証型」思考の欺瞞
原点に戻れば役所も変われる
その道のプロほど目的を見失いやすい
報道番組の歴史を変えた「ニュースセンター」
日本の農業は「新幹線方式で救える」

第2章 情報戦を制する

経済情報活動に乗り出したCIA
ある産業スパイ事件の教訓
「情報量」とは驚きの大きさ
きょう考えることの95%は昨日と同じ
「誰に」「いつ」伝わるかで価値は一変
情報は集めなければ集まらない
好奇心が知的ストックを豊かにする
見ていないものは思い出せない
心配する人ほど長生きできる
重量だけで原価を言い当てた”神様”
情報と経験の蓄積からパターン認識が生まれる
現場現物主義こそマーケティングの基本
偶然も必然と説くマスコミ報道
大数の法則と層別の原理
平均値では語れない街・東京
データが表しているのは実態の一部に過ぎない
情報を捨てる-パレートの法則

第3章 アイデアを設計する

「こうすればこうなる」という予測
マッチングがアイデア開発の要諦
何をいまさらITか
沖縄の経済活性化は「距離」の克服から
問題をチャンスに変えた国・アイルランド
用途開発なくしてIT革命なし
ほとんど知られていないシーズのすごさ
技術は明日の社会を築く原動力
差別化と集中によって情報量を極大化
”特注品”に活路を求めた隙間戦略
古い技術が新しい技術の種になる
隙間は目立たないからこそ隙間
売上げよりもシェア独占を目指せ

第4章 決断の方法

チャーチルのスケープゴート
「策士、策に溺れる」の危険
天皇に口止めした企業秘密とは
いま打てる手から打っていく
ロシアで蝶が羽ばたけばアメリカで嵐が起きる
生命体は「サイバネティクス」で動く
おおまかに発射されるミサイル
フィードバックの輪をまわせ
マニュアル主義を超えた日本式経営
誉められても使われない技術
目的と手段を取り違えてないか
交渉の成否を握るBATNAの理論
交渉は手の内を知られたら負け
譲歩を引き出すミスター・ニエットの交渉術
不確実性をヘッジする「ミニマクスの原理」
日米勝負の分かれ目

第5章 IT時代の落とし穴

加工された情報が失ったもの
俳句は情報圧縮の芸術
スケルトンニュースとは
日本語の4割は”必要なムダ”
ものをいいすぎる数字に要注意
数字のトリックは数字で打ち破れ
技術の世界ではアメリカも潔く負けを認める
「失われた10年」説はウソだった
実際はきわめて低い日本の輸出依存度
貯蓄大国・日本のパラドックス
「空気」で移ろう個人消費
日本人の消費は「ゆとり」へ向かう
IT関連の消費はまだまだ少ない
なぜ東京の商店街が阿波踊りをはじめたか
POSデータの解析でわかった意外な購買動機
個人の意思決定は理屈で割りきれない
論理的な解決策だけが解決策ではない
問題解決の力学

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

ホリエモンがはやらせた「想定の範囲内」という言葉。確かに、これから起こることを全て想定していたら、ビジネスだけでなく、いろんな場面で強いだろうな。
この本では、「想定」ではなく「設計」という言葉を使っているが、「現場」に基づいた「データ・情報」で、将来を「設計」する事を説いている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月23日

[ 内容 ]
本書は、日本経済や企業経営の難局に際して、常に卓越したアイデアを提供してきた筆者の、問題解決の方法論である。
「データは実態の一部にすぎない」「売上げよりシェア独占を」「交渉を制するのは次善策しだい」など、そのアイデアには、現状打破のヒントが隠されている。

[ 目次 ]
序章 問題解...続きを読む決とは何か
第1章 思考の進め方
第2章 情報戦を制する
第3章 アイデアを設計する
第4章 決断の方法
第5章 IT時代の落とし穴

[ POP ]


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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

プロジェクトを前にして、それはそもそも何のためにあるのか、そしてどういう成果、結果を出すのかを考える。
技術の東芝の目標は以前、ノーベル賞をとることだったらしいが、そうではない。市場に受け入れられる商品を作ることが大切だ、ということにあるとき気が着いた。
心配性の人の方が解決策を考えるから長生きする...続きを読む

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