【感想・ネタバレ】ぼくをくるむ人生から、にげないでみた1年の記録のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごくよかった。びっくりした。
本屋メガホンさんの『透明人間さよなら』をきっかけにこの本のことを知った。
日々透明にされること、その事への怒り、悲しさが記録されていた。
自分の大事なアイデンティティから目を逸らして見なかったフリを続ける、それでも別の角度からは愛情を注いでいる距離感の掴めない、それでもこれまでずっと一緒にいた、著者的には大切な存在の家族。自分を傷つけている存在を、それでもその温かい側面を無視せず捉えてまっすぐにもがいている姿に痺れた。(私は全て切り捨ててしまうタイプなので…)。
本来ならいい人、根はいい人、大事な人。そんな人たちに悪意なく自分のアインデンティを否定されたり無視されたりして、揉めたく無いけれど痛みを無かったことにはしたくなくて、という苦しさに共感した。
これを書籍にして言語化してくれる人がいて嬉しい。
これを読んで、「そりゃこれ読んだら本屋作るわ」って思った。私たちには痛みを言語化してくれる言葉や書籍、存在が必要だし、私もお金が貯まって赤字経営にならないようないい感じの場所を手に入れたら、クィアのための本屋さんを開くのもありかなと思えた。
すごくよかった。

0
2023年06月07日

「小説」ランキング