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Posted by ブクログ

いつものように付箋だけを貼ろうとして気がつく。
「そうか。これは買った本なのだからマーカーも引っ張っていこう」

各業界の著名人の本棚や感銘を受けた本が特集されている。ただし、大雑把に言えば。
単行本と違って大まかに枠組みを設定している以外はフレキシブルである。「識者らが初めて読む児童文学」など切り口が面白かったり、もっとページを割いてくれても良いコーナー(本屋さん紹介とか!)だったりと、大いに楽しめた。(積読リストも健全に膨らみましたv)

久方ぶりの雑誌なので、文字だけでないところからもう新鮮だ。「こんなにもページいっぱいに写真を拡張して大丈夫なのか」と変な心配までしてしまう。
でもそれも束の間、その高画質な写真に心ごと吸い込まれていた。

本が密集する、それぞれに素敵な生活空間に自らを重ね、自分ならどんな本を置くのか或いは生活をしているのかを夢想する。
積水ハウス業務役員 矢野直子さんのお家は機能的にも配色的にも統一されており、身を置くだけでスタイリッシュになりそう。(建築デザインの小話は分かったような分からなかったような…。身の程をわきまえてまた出直してきます笑)
料理家 飛田和緒さんのご自宅からは横須賀の海が一望できる。天気の良い日にはバルコニーに立ち、水平線を望遠鏡で眺めていたい。
誠に身勝手な夢想に過ぎないが、これがまた楽しい読書体験なのである!

普段自分が体験できないことを体験できるのが読書の長所だと思っている。その代表例が大旅行だ。
竹沢うるまさんは、約3年間で103ヶ国を巡ったご経験のある写真家。彼のお話でストンと落ちたのが、旅先での読書について。別に制約がある訳でもないのに、旅先で読む本は目的地にちなんだテーマでなければならないと勝手に思い込んでいた。
そんななか竹沢さんは、西表島への旅のお供に『ホビットの冒険』(J.R.R.トールキン)を持参。本誌の企画にあたって持参した訳だが、島の奥地へ踏み込んでいく様が物語の旅と重なったという。それはきっと、当初目指していた「歳を重ね硬化してしまった想像力を補う」ことにも繋がっただろう。
旅と読書の臨場感を同時に楽しんじゃうのもたまにはアリだな…!

読書好きなだけでなく、生活空間の至るところに本を置いている人が少なくない事にも気づく。自分は私室の本棚と台所の戸棚・ダイニングテーブル下の籠に本を「しまっている」のだが、彼らの場合は「さらけ出している」のだ。
「本が日焼けする…!」と焦っている自分は素人。いつでも視界に入り、手を伸ばせばすぐにその世界へとアクセスできる。

坂本美雨さん(音楽が大好きで個人的によく聴いている^ ^♪)は本棚派だが、娘さんとしょっちゅうお気に入り本を取り出して読まれているそう。そのためか本棚まで生き生きとした顔つきに見える。
外見が損われるよりも、そこに物語が在り続ける方が本読みには大事なのだと、今回足元を見つめ直した。買った分にはマーカーも遠慮なく引いていこう。

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2024年04月21日

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