あらすじ
日本経済「失われた30年」は、今なお脱出への道筋が見えない。だが、確かな変革モデルのもとで躍進を続ける企業は国内外に存在する。そのカギを握るのが、DX=デジタルトランスフォーメーションによる、近未来へのビジネス戦略だ。社会・経済環境の変化がもたらす危機の大波を、先進企業はいかに乗り越え、次代のビジネスを切り拓いているのか。企業人必読、2030年代を見据えた「DX変革」徹底講義!
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Posted by ブクログ
・企業がデジタル化する対象
製品、サービス、業務
・変化内容
自動化、高機能化、インテリジェント化
・デジタル化のフェーズ
デジタイゼーション、デジタライゼーション、DX
・それの原動力
ビッグデータ、プラットフォーム、ケイパビリティ(組織能力)
・DXには業務に精通した従業員がアジャイルチームを編成してダイナミックに取り組めることが重要
・DXに必要なデジタルテクノロジー
データ統合、人工知能、クラウド
・データ統合管理方法
データレイク、データウェアハウス
・ビジネスモデルの変革を目指す「攻めのDX」、業務や組織、プロセス、企業文化、風土の変革を目指す「守りのDX」
・DXを推進するために必要なのは明確なビジョンの策定であり、4つの戦略的アプローチがある
エクスペリエンス戦略、データドリブン戦略、ヒューマンスキル戦略、アジャイル戦略
・リスキリングの事例
・データ分析により、これまでの交渉型の関係性から、データ解析に基づく協働型への変化していく
・強みの否定ではなくそれを活かしたデジタル化
・DXに向けた分類表
・現状を分析してあるべき姿を設定し、変革のシナリオを考える
Posted by ブクログ
上司「世間ではDX化が叫ばれているようだ、わが社でもDXに取り組まなければ、君もそう思うだろ?」
部下「はあ」
上司「じゃあ具体的な検討、よろしく頼むよ」
部下「え」
さすがにこんな馬鹿上司はなかなかいないだろうけど、こういう上司にこそ本書を読ませればいいんだろうなと思った。
様々な事例を横並びに示して、企業の「あるべき姿」に向けてDXという手段を用いてどういった形のアプローチができるのか、ということを読者に考えさせることをゴールに掲げているので、新書というよりビジネス書の体裁に近い。
マイナスは本書で書かれていることがそれほど新しいわけではないように感じられた点。ビッグデータや人工知能を用いて、顧客に従来なかったような魅力的なサービスを提供するなんていうのはずっと言われていることだし、第三章であがっている具体的なDX事例に関しても、その企業をネットで検索すれば記事やプレスリリースがそれなりに出てくるので、元々DXに興味関心があって積極的に情報収集をしているような人から見たら物足りないのではなかろうか。