あらすじ
ここに入ると自殺が伝染る――。常駐看護師の冬木栗子が勤める高級老人ホームで、入居者が滝壺に飛び込んだ。彼は溌溂と過ごしていたはずなのに……。自責の念に駆られた栗子が調べ始めると、遺産問題、派閥争い、横恋慕と、施設内部を蝕む秘密が露わになっていく。彼女がいよいよ不安を募らせた矢先、さらなる入居者の“自殺”が発生してしまい――。ホームに潜む「闇」とは何か? “連鎖自殺”の果てに辿りつく結末は驚愕必至。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
知らなかった老人ホームの内情を知る事ができて、面白かった。
老人ホームに入る事が怖くなってしまったけど。
人は皆老いるけど、、できれば入らずに死にたい。
Posted by ブクログ
介護する方される方の問題を色々と考えさせられる小説。舞台の高級老人ホーム的なところに入所できる人でもなにかしら抱えていて、人間関係のゴタゴタはどこへいっても続くものだと感じた。
作中の幽霊事件だけが、宙ぶらりんで終わった気がして残念
Posted by ブクログ
題名と表紙に何か惹かれるものがあって手に取った
一気に普段は動画を見ながら食べるご飯も本を手放さず食べたので夢中になって読んだ
犯人が分かるまでの方が面白かったような印象、目出し帽の犯人が出てきてえっこの人?!と意外性はあったけどへぇ…と思って終わってしまった
冬木さんに手紙が脅迫文が届いて、それ届いて普通行くか!?と話進まないとは思いつつ共感できなかった笑
自分的には最後の失速感はあったように感じるけど、面白かった。深木さんの本は初めてだったので他も読んでみたいと思った
Posted by ブクログ
4よりの⭐︎3です
老人ホームが舞台の小説は初めて
期待してた以上に興味深く読めました
犯人が、動機が、トリックが…
というのを楽しんだものとは違いましたが、
老人ホーム内の人間関係や、年老いた方達の気持ちが少しわかった気がしてなんとも言えない気持ちになりました。
驚いたのは、人間幾つになっても恋はするのか!!ということ
今の私よりよっぽどイキイキしてるように感じました笑
年老いても、イケメンとか、タイプ、モテる、とかあるんだなぁとなんだかそう言う面が面白かったです
そして幾つになっても,派閥みたいなのもあるし、意地悪な人は意地悪だし、見栄を張る人もいるし、
意識があるまま身体が老いてしまう切なさもあるし…
色々自分や親と重ねて読んでしまいました
話を楽しんだと言うより、登場人物たちに楽しませてもらいました。
Posted by ブクログ
以前、高級老人ホームにちょっとだけ携わったことがあるので、そうそう!とか思いながら読んだ。
入居者が立て続けに亡くなる謎は、読んでてとても面白くて先が気になっていた。
でも結末はちょっとアッサリしすぎているような……そして唐突な印象が。
私は主人公の栗子が頼りにしていたあの人が、有能すぎてなんかアヤシー!と思っていたのだが、ほんとにただの有能な人だった。
物語としてはご老人方のあれやこれやのトラブルも興味深いので、推理モノというよりは介護現場の悲喜交々として読むと面白いかも。
Posted by ブクログ
高級老人ホームで起こる連続「自殺」事件。常駐看護師の栗子と、入居者の元刑事君原がその謎に挑むが…
殺人事件よりも老人ホームの実情とか経営などが印象深かかった。終の住処として自立して住む分にはいいけど、人間関係が大変そうだなぁと思ったり。犯人の思惑は理解はできないけど、あり得ない事件でもないと思ったり。
Posted by ブクログ
著者には母親が介護付有料老人ホームに転居した過去があるそうで、その時に見聞した事例を参考に介護老人の実態を描かいています。とてもリアルで秀逸だと思いましたが、逆にミステリー部分は不自然で首を傾げたくなる部分が多く、納得感は低め。謎解きよりも高齢者の心情が印象に残る作品かなと思います。
Posted by ブクログ
いくら個人の自由が保障される環境が整っている高級老人ホームとは言え、結局は他人との共同生活の息苦しさは避けられないということでしょうか。映画「月」を見た直後の影響なのか、施設に暮らす人々の生きる権利、人間の尊厳というところまで考えてしまいました。
入居者の人間模様だけでなく介護者の心理描写がもっと描かれていれば、もう少し入り込めたのかもしれません。
Posted by ブクログ
※
偶然、老人ホームを舞台にした話を続けて読み、
そこに暮らす人の生活や苦悩、家族との軋轢、
介護士たちの献身さと、それ故に抱える負担の
大きさをまざまざと感じました。
いつか必ず訪れる“老い”、
より良い終末は決して独りよがりでは
迎えられないと思い知らされました。
ーーーーー
安心安全を謳う介護付き高級老人ホームで、
快適に余生を過ごしていたはずの入居者の自殺。
常駐看護師の主人公の冬木栗子は、
体調の異変と心の変化に気づけなかった
ことに強く自責の念を抱く。
施設内で動揺が覚めらない中、別の入居者が
失踪し、施設は更に騒然となり混乱の渦に
陥っていく。
施設内に暗澹とした不穏な空気が漂う中、
入所者の行動と動機に疑問を感じた栗子が
事件を調べ始めると思いもよらない事実が
次第に明らかになる。
入所者1人ひとりがそれぞれに抱える悩み、
家族や入居者、スタッフたちの人間関係。
閉ざされた環境で本心や本音を隠して
終末期を過ごす高齢者とスタッフが抱える
闇を描いた物語。