あらすじ
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実際の法実践のコミュニケーションを、ビデオ映像分析とフィールドワークによって、リバース・エンジニアリングのように「解剖」して「臨床知」へと開く。臨床法学教育や「裁判のIT化」研究に貢献する、画期的な一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
相互行為分析,会話分析,エスノメソドロジー,ビデオ・エスノグラフィー,それぞれ微妙に違う概念であることが理解を難しくしている。
北村論文は分析と実践との一番バランスが取れていると感じる。このレベルでの分析であれば,実践的な応用可能性があるだろう。あまりガチガチにやると細かすぎて実務家には興味を持たれないように思う。
「気づきの感受性」が(少なくとも曽場尾論文以外に)通貫したテーマなのだが,この概念はいまいちピンとこないところがある。「見えているけど気付かれていないこと」というテーゼが前提にある人にはしっくりくるんだろうなという気はする。
この分野の古典に当たらなければ断定はできないが,印象としては「言語ゲーム」をシステマティックに記述する方法論といったところか。起こっていることをありのままに把握するという点では現象学的である。ということは,後記ウィトゲンシュタインと現象学とに共通項がある?とか考えてしまうあたりが僕に社会学の素養がないことの証左であろう。