あらすじ
スコットランド発、女三世代のミステリー。
エディンバラで100年続き、10年前からは探偵業も営んでいるスケルフ葬儀社。当主ジムが亡くなり火葬した直後、70歳の妻ドロシーはジムのある秘密を知ってしまい愕然。45歳、バツイチの娘ジェニーは解雇通告を受け、中年の危機も相まってメンブレ状態。20歳の孫娘、大学生のハナはフラットメイトのメルが突然失踪し、衝撃を受ける。三世代の悩める女たちは、それぞれの「案件」を解決しようと様々な行動に出るが……。
傷つきながら現代を必死に生きる各世代の女の「リアル」に、苦笑したり、熱くなったり、ホロリとしたり。2020年マッキルヴァニー賞最終候補作、美しい街を舞台に繰り広げられるスコットランド発ブラックユーモア・ミステリー。
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Posted by ブクログ
未亡人となったドロシー、離婚した娘のジェニー、大学生の孫娘のハナは葬儀社と探偵業を引き継ぐ。ドロシーは亡夫のある女性への毎月多額の送金を調査、ジェニーは不倫捜査の依頼を受け、ハナは同じフラットの友人メルの失踪を調べる。3人の調査経過が交互に記されるが、事件を個別に描くにはボリュームが足りず複数の食材を加えて彩りを増そうとしているようにも感じられる。
「人間の体は星くずからできている」とよく言われるけれど、それは真実であっても、なんの意味ももたらさない。逆向きに考えたほうがもっと楽しい。自分の体から将来、
恒星や惑星が創られるのだと。
All that ‘made of stardust’ stuff was true but meaningless. Better to think of it the other way – that future stars and planets would be made from you.
もしかしたら生きるというのは、気をそらす術を次々と行いつづけることなのかもしれない。いつも何やかやで忙しくして、肝心な問題は考えないですます。ところが死というやつは、肝心な問題を意識の中心に引きずり出す。
Maybe life is just a succession of diversion tactics, moments to keep you busy, stop you thinking about the big stuff. But death brings the big stuff into focus.