あらすじ
ダ・ヴィンチ・恐山こと品田遊の1500字×1642日の思考の記録、書籍化!!!!!!!!
エッセイから小説まで、作家・品田遊の脳内を覗く超贅沢な一冊!
ダ・ヴィンチ・恐山こと作家・品田遊が、2018年から毎日欠かさず投稿を続ける日記「ウロマガ」(居酒屋のウーロン茶マガジン)。1642日分の投稿から厳選した記事を全文加筆修正、再構成して、エッセイからコラム、小説まで品田遊の鮮やかな表現をたっぷり味わえる超贅沢な一冊が出来上がりました!
1ページ目から読み進めるも良し、気になる見出しを読むも良し、たまたま開いたページを読むも良しの、読みどころがぎっしり詰まった328ページ。
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記憶
日記を毎日書くようになってから月日が経つのが明らかに早くなった。
というより、過去が近くなった、と言うべきか。できごとを細かく記録することによって、去年の出来事でも日記をたよりに「ああ、あったな」と具体的に思い出せるようになった。
3年前の日記と3ヶ月前の日記に質的な違いをあまり感じない。過去の「遠さ」は内容の曖昧さに由来するのか。
私は記憶を距離的にとらえているのかもしれない。みんなもそうだろうか。現在の記憶が近くに、過去の記憶が遠くに並んでいるようなイメージだ。完璧な記憶能力の持ち主にとって、5年前と3日前にどれほどの違いがあるのだろう? 内容の鮮明さに違いがないとすれば、そこには単に時間的な前後関係の違いしかない、といえるはずだ。そういう人たちにとっての過去の日々は、本棚に並ぶ背表紙のようなものなのだろうか。いや、整列している必要もなく、ただ個別の本が一冊ずつ散らばっていてもいいのだ。
(本文 「記憶」より)
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ただの本として読んでいたらさほど響かなかったかもしれない。なんとなくインターネットの記事を読んでいる感覚に近いから。というか、実際にnoteで連載されていた日記に手を加えたものだそうだ。普段「オモコロの仮面の人」「ARuFaと組んで匿名ラジオをやってる人」として認識していたダ・ヴィンチ恐山という個人を垣間見れた気がした(いや、これは品田遊の本か)。同意や共感ができる話もあれば、面白い発想だなと読むだけだった話もあった。が、この人の面白さはあくまで私達と同じワールドに生きながらもちょっと変わってる、という点にあるのだなと分析することができた。また、その面白さはインターネットがあったからこそ発掘された、否、この面白さを掬い上げるのがインターネットの性質なのだなと思わされた。7/10
Posted by ブクログ
相変わらず面白かったです。
品田遊先生の日記を読むたびに、他人と自分の価値観や見方は必ず一致していないし、そこから学ばせてもらうことも沢山あるなぁという気持ちになります。
クスッとする部分も多くて、疲れたときにまた読みたい。。。
Posted by ブクログ
恐山のポンコツエピソードが好きすぎる。
本人は苦労しているんだろうが、、
後半は哲学的で難しかった。
どの回も好きだけど
星 が1番好き。宇宙ってど田舎すぎる
たしかに。
Posted by ブクログ
著者のネット上の活動をほぼ知らない時期に購入。一気に読んでしまった。面白かった。
日常を綴る章は、インターネットの文化や著者のうっかりエピソードなど、同じような人間としては終始共感の内容。
特に好きなのは締切前に焦って謎の食べ合わせの買い物をし失敗する話。余裕がない時に慌てて謎のミスを連発するのってなんでなんでしょうね…
哲学的な話も多いのだが、文章が淡々としており読みやすく、著者の人柄に触れてから読むこともあって、親しみやすく肩の力を抜いて読めた。
思考が深いので、日常エッセイだけではなく、哲学エッセイとしても良い本だと思う。
次作も必ず読もうと思う。
Posted by ブクログ
相当期待した上で読んで、期待以上にとても楽しめた。
エッセイ/日記本の醍醐味は、面白い人や魅力的な人のの推敲された思考プロセスを余すことなくなぞり、理解した気になることができる点だと思う。
この日記本は、著者が日々の出来事への入り組んだ考察を誠実にわかりやすく読者に教えてくれる。
思考が淡々としていて、雑味がなくてよかった。
一方で、ここまで日々の出来事やインターネットの動静に対して俯瞰的になれるものなのかとも思う。少し羨ましい。
次作も買う。文章を書きたくなった。
Posted by ブクログ
著者の本は、「名称未設定ファイル」しか読んでないが、このエッセイでまた著者の異なる雰囲気を良い意味で感じ取れた。
日々の日常から、普段何気なく目にするSNSの事象に対して、思っていることをつらつら書いてるのだけれど、視点や角度がかなり鋭く、言語化能力も異様に高くて面白い。
いくつもマーカーを引っ張った文章がある。特に以下のような記述が心に残ってる。
- 過去を掘り返されて干される現代なのだから、紙幣に載るような偉大な功績を納めた人物も、いつ過去を探られるか分からないので、紙幣に載るのは人間じゃなくて動物でもいいのでは?
- SNSのプラットフォームの初期段階が心地良いのは、適度な人数で構成されてるから。人が少なすぎると、人間関係が強調されるし、逆に多すぎると、大勢の中の1人として孤独を感じやすい
Posted by ブクログ
読み終わってしまった。読み終わりたくなかった。
ヴィレヴァンでたまたま見つけて、試し読みができないよう包装されていたのでその時は諦めたんだけれども、後日やっぱり気になって購入した1冊。
日常の何気ない出来事ひとつひとつをぐいぐいと掘り下げて深く思考していく著者の脳内を覗けるのが楽しくて、夢中になって読んだ。こういう、だれかの思考の覗き見みたいなことができる本は大好物だと気づいた。
力強くぐいぐい掘り下げてはいるけれど、それを語る言葉は柔らかくて、するすると頭に入ってくる。そして考えさせられる部分とクスッと笑える部分の塩梅がこれまたよい。
気に入ったところはページを戻って何度も繰り返し読んだ。好きなところはたくさんあったけれど、特に101ページからの「夏目漱石」。これは軽く衝撃だった。一体どれだけの「思考」を繰り返したらこんな考えに行き着けるようになるんだろうか。
でもこの衝撃を同僚に伝えてみたら、自分も普段そう考えていると返ってきて驚いた。みんなそんなふうに捉えているんだろうか。人の思考って知ろうとしないと本当にわからないままなんだろうな。
たぶんこれからも、雑誌みたいにパラパラとめくっては目に留まったところを読み返す。
お酒の席でこういう人と夜通し話してみたいな。
Posted by ブクログ
恐山さんの、ひとつの物事に対する表現力と広げ方に圧倒されながら読んだ。
相対的にそう思ったと言うよりは、絶対的にそう思った。文字での表現力がとても高い人なんだ。
恐山さんはもしかしたら当たり前のように書いているのかもしれないけれど(小学校の卒業文集も同じようなテイストだったから)、内容の面白さと同じくらい「すごすぎる」という圧倒感もあった。
これは確かに先生だ。
Posted by ブクログ
なんというか、オモコロも見てるし匿名ラジオも聞いてるから恐山のことを知ったつもりで居たけどもっと知れた気がした。(知れたって言われるのも恐山は嫌なのかもしれないけど)
なんだか、恐山の頭の中のことをつらつらと書いてる本だから、恐山と2人で話をしている気分になって、ふふ、なんかわかるなぁみたいな、勝手に友達になった、みたいな気分になれて嬉しかった(恐山はこんな知らんやつにそう思われるのは嫌かもしれない、ごめんなさい)
わたしが考えてることってわたし1人だけが考えているのかもって孤独感が薄らいだり、考えてたことが恐山の本を読んだことで色んなことに派生して広がったりってなった気がした。思考をするのと少し自由になるための本、だと思う。
Posted by ブクログ
のんびり気楽に読めるのに、何だか深いことを考えられた気分になれる一冊。著者は日々、じっくり思索しながら生きているのかなぁ。言語化する能力が非常に高いし、いわゆる"意識高い系"ではなく平易な言葉で語られる内容が、実は自分の生活にもリンクする重要なことだったりする。何度も読み返したいエッセイ。
Posted by ブクログ
Webメディアで見ている彼と活字を通して向き合えた気がする一冊。色々なエッセイを読むが、読んだ時に「ハッとする」感覚を何度も得られたのは初めてだった。世界や自他の捉え方に、なるほどそう考えるのかと思わされる。人の思考を見せてもらえる面白さを味わえた。忘れかけた頃に読み返すとまたハッとする。偶然開いたページを何度も読み返している。
Posted by ブクログ
ADHD傾向のある人の思考プロセスとか、なんとなく読んだのにすごく興味深い内容も多くて読んで良かったと思った。日々更新される日記の総集編だけど、日々更新の頻度でパッとこの内容が出せるのはすごいなと感じる。日記って形式は思考の癖とかを感じ取れるコンテンツの一つなのでいいかもな…。
Posted by ブクログ
創造の種とノウハウの話は心に残った。
「アイデアは無価値だ、それをどう形にするかに価値がある」
これはクリエイターではなくただの会社員である自分にも何度も言い聞かせておきたい。
仕事に限らず、日々の不満に対して「こうすればいいのに」というのはあまりに無意味で無価値である。
どうすれば出来るか、そこまで落とし込んで初めてスタート地点に立てると意識するべきである。
Posted by ブクログ
元々ファンだしウロマガも入会してるから贔屓入っちゃうけど面白かった
人間味があっていい
あと反出生についてすごく同意する項目もあった
次作も近いうちに読みたい
Posted by ブクログ
読みやすかったが長かった…。
こういうエッセイを書いてみたいなあ
哲学的な考えが散らばってて、恐山さんはそういうことに興味のある人(あまりディティールを存じ上げない)なのかなーと思った
Posted by ブクログ
前半は軽快な話が多くて楽しく読めた。特に台風の話が好き。後半は哲学的な話が多く、少し難しいと感じる部分があった。毎日日記を書き続けるってすごいなあ…
Posted by ブクログ
元が日記だったからというのもあると思うけど人の自問自答を勝手に覗いている感覚だった
と思いきや時々みんなはどう?と問いかけてきて覗いてるのばれてる!ってどぎまぎしていた
自分の考えていることが完全に正しいみたいなのだけじゃなくて変と言われていることもちゃんと書いているところがかなり信用できるしなによりおもしろい!他の本も読みたい
Posted by ブクログ
ダ・ヴィンチ恐山の見ている世界は4コマ漫画のようだと思った。
身の回りの事象をどんな切り口で、どんな大きさで切り取るのか。
どうでもいいことに頭を使ってみる、脳トレみたいな読書体験だった。
そして彼の特性も相まって、止まらない!止められない!なんで!どうした!やっちまった!うわぁあああ!うわぁ…。なんとまあ。の連続だった。
この本を読んだ後だと、日常が少しコミカルになる気がする。
たくさんの人に愛され、これからも脳みその中をチラ見させてもらえると嬉しい。
第二弾もまっています。
Posted by ブクログ
ここまで思考を掘り下げて考えている人って面白いなと思った。ただ実際にこんな話を永遠にされるとめんどくさい人なんだろうなという印象になってしまうと思う。
見ている分には面白いので、これからも末長くオモコロチャンネルを続けてください。
Posted by ブクログ
ポッドキャスト奇奇怪怪明解辞典でオススメしてたから読んでみた。スーパーで天ぷら踏んだ人の裁判の話が面白かった。品田遊さんの頭の中を覗いてる感じ。
Posted by ブクログ
オーディブルで読んだ。著者の初めてのエッセイだそうで、今noteで自分が購読している日記を再編成したものだ。購読前の日記をまとめたものらしいので、全部初めて読んだことになると思う。
日記形式では無く、何かしらテーマに沿う項目ごとに分けた構成になっている。身の回りの出来事やニュースから著者が感じたことを、柔和な文章ながら言葉巧みに掘り下げられていて、読んでいて感心する。
ただ、個人的には日記形式の方が良かったな。タイトルの秀逸さとか、特に著者の生活が垣間見える感じが無くなってしまっているように思った。ニュースのリアルタイム性や所感の由来となる文脈が失われて、何かの話が唐突に始まった、という感覚になってしまう感じ。
著者は、結構シンプルなことを小難しく考えるような側面があるな、と思った。哲学科出身だからだろうか。自分も自分の興味のあることを小難しく考えることが好きなので、その辺を楽しく読んだ。
Posted by ブクログ
前に読んだ「納税、のち、ヘラクレスメス のべつ考える日々」が面白かったので読んでみた。第二弾の「納税~」を先に読んでしまったのだが、こちらの方がシリアスな考察系の話が多かった気がする。読みやすくて水のように読めるのだが、結構複雑な話をしているので読んでいる自分も頭がよくなった気がしてしまう。
「『ロボットにはできない、人間にしかできない温かみのある仕事』とは、要は『他者』であるという威圧感の行使にほかならない」という一文には笑ってしまった。これだけ毎日いろいろなことを突き詰めて考えているのはすごいと思うが、とても疲れそうだ。でも、私の世界とは全く違った世界が見えているだろうと思うと、うらやましい。
Posted by ブクログ
日記を一気に読む行いというものがきついのかもしれない
項目ごとに読み味というか雰囲気が違うのでさらっと面白おかしく読んでたら、今度は哲学的に事象を掘っていくようなものが来たりサウナのような体験だった
ツイッターとかに書いたらプチ炎上しそうな突っ込んだ話が合って面白かった
多少クローズドな場で書かれる文章の方が良い
Posted by ブクログ
よく聴くポットキャストで紹介されていて読んでみた。
日常生活の中の些細だけど気になる事例を短い項目で分けていく内容。炎上しないような言い回しでTwitterに投稿するのかというもどかしさから猫のイデアについて幅広く書いている。
普段からすごく物事に対して考えているということが分かるものだった。印象に残ったのは前半に書いていた飲み会に行く前にコンビニで振り込もうとするけどうまくできなくて乗るはずのバスに乗れず結局余計時間かかるルートを使ってしまい、すごく遅刻したという話は私は経験のある話で覚えている。
正直トピックによってはちょっと着いていけない時や難しい内容だったりして特に共感はできなかったので没頭する話ではなかった。(作者も共感なんか求めていないでしょう)
Posted by ブクログ
ライトで面白い部分と、スイッチが入ったように哲学してしまう部分が入り乱れておりました。基本とぼけて面白い文章なのですが、こっちのスイッチも入れ替えないといけないので少々疲れます。