【感想・ネタバレ】虚ろな革命家たち ――連合赤軍 森恒夫の足跡をたどってのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1992年生まれの著者が50年前の連合赤軍のリーダー森恒夫を中心に取材し、考察する。
第1章中学校高校と同級生から人柄を聞く 在日朝鮮人差別、日韓条約の反対闘争で初逮捕 著者の日韓の歴史的国民的微妙な関係についてあまりに素朴なので驚く。
第2章北野高校で剣道部部長就任事情と頼りないリーダーシップを同部員が語る
第3章よど号ハイジャック事件で北朝鮮に渡った若林氏と70年代の政治闘争の取材。
第4章連合赤軍アジト榛名山現調
第5章植垣取材 赤軍派と革命左派の合流の主導権をめぐる心理的相克。
第6章総括連合赤軍の全体像を残す会雪野取材 印旛沼事件での二人殺害を端緒とする主導権争い 
第7章森の自殺と妻子
第8章中核派取材 所属組織の独善的信仰と組織防衛の類似性

現実から遊離した組織体の危険性を再確認。
一般大衆、労働者が支持する政権像を提示できない空虚さが際立つ。
焦点の当て方がやや雑な気はするが自らの足、頭で考察したルポとして興味深い点も多くあった。

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2023年08月15日

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