【感想・ネタバレ】女たちのシベリア抑留のレビュー

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Posted by ブクログ

シベリアに送られた女性たちがいたとは、想像を超えた体験をした方々とそれを丹念に、取材した人たちにただただ 敬意を

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2024年01月23日

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 2022年12月9日に映画「ラーゲリ-より愛を込めて」が上映され、パートナーと鑑賞した。シベリア抑留の過酷さを今に伝える感動の作品であったが、残念ながら映画では女性が抑留されたことには触れられなかったように思う。
 本書は、2014年8月12日NHK「BSスペシャル 女たちのシベリア抑留」の取材をもとに書き下ろされた書籍である。シベリア抑留は、実は女性も抑留され、厳しい強制労働や生活環境で生死を彷徨った。ソ連のハバロフクスの近隣で旧満州・佳木斬(ジャムス)等で働いていた日赤などから派遣された戦時救護員や近隣の民間人から応召された女性たちがソ連の捕虜となり、過酷な労働や生活環境の中でもたくましく生き抜く様を、語りたがらない生存者にも挫けず丹念に取材を続けて証言や手記などの取材記録を丹念に読み解き、女性被害者名簿を作成するなど気が遠くなる取材による書籍となっている。女性がソ連や満州にいたことで、性被害等の偏見から、社会でひっそり暮らし、過去を語りたがらない女性も少なくない。抑留中、ソ共の「アクチブ」となり、帰国を「天皇島への敵前上陸」と呼び、出迎える家族の手を振り切るようにして東京代々木の日本共産党本部に向かい入党した者もいた一方、「反動分子」とされた人々や、民主運動に否応なく巻き込まれ人々は、民主運動を牽引したアクチブへの批判を強めた。特に本書の最後に紹介される村上秋子の調査については、政治犯等が送られる極寒で最も劣悪な収容所で生き延び、日本への帰国を固辞し、ソ連で生涯を終えた女性の背景と経過の検証は息をのむ。
 ソ連の崩壊や日本軍の記録の隠滅などもあり、今なお全容解明には課題も残るシベリア抑留を調査した著者に敬意を表したい。
 捕虜の取扱に関する国際条約であるジュネーブ条約を知らない日本軍属や民間人は、時の軍政に言われるまま「生きて虜囚の辱めを受けるなかれ」と信じ込まされ、日本軍や民間人が捕虜になった場合の取り扱われ方を知らされなかったとする自己責任論で良いのかと考え込んでしまう。

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2023年07月31日

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シベリアに抑留されて
いた祖父が帰還して、

私の母はこの世に生を
受けました。

つまり祖父がシベリア
で斃れていたら、

母はむろん私も私の娘
の存在も無かったわけ
です。

ところでシベリア抑留
は、

男たちの試練だったと
思い込んでいました。

しかし実は多くの女性
たちが、

同じく遥か極寒の地に
抑留されていたという
真実。

戦争に翻弄された彼女
たちの儚き運命。

その怒りの矛先をどこ
に向ければよいのか。

戦争が生み出すやり場
のない哀しさです。

そして今、七五年前の
満州と同じ状況が・・・。

百万人超のウクライナ
国民が、

シベリアやサハリンに
強制移送されていると
いう事実。

そう、本書に登場する
女性たちが現在進行形
で生まれ続けている。

この事実にどうやって
向き合うべきか。

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2023年07月04日

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ネタバレ

シベリア抑留というと、旧日本兵のことが念頭に来るが、これはシベリアに贈られた女性にフォーカスした作品。
確かに、歴史の狭間に存在を消されたのかもじえない。
敗戦ということがいかに重いものなのか思い知らされる。
現代でも同等なことが起きてると思うと胸が痛い。

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2023年04月24日

Posted by ブクログ

女性の抑留について本を読むのは初めて。
自分が何故抑留されなくてはいけないのか、いつ日本へ帰れるのか、明日は生きていられるのか、この状況下がどのようなものであったかのか抑留生活について語られている。
戦争に関する本を読んで少しだけほっとするのはそんな中でも国籍を超えた人同士の繋がりがあったということ
本を読み人を思いやる、互いの気持ちを想像することが大切なことなのだと学べたかな。

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2022年10月30日

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