あらすじ
「きょうだい」とは障害のある兄弟姉妹がいる人のこと。
「どうしていつもお兄ちゃんだけ?」「お母さんとゆっくり話す時間がほしい」「友達には自分から話す?」「大切な人に話したらどう思われる?」「親亡き後のこと」…。幼児期から大人になるまで、きょうだいだから考えること、気になることを63のエピソードで紹介。特有の想いを客観的に解説し、考え方のヒントを提案する。きょうだいは自分だけではないと共感し、前向きになれる一冊。
「“一人じゃないよ。みんな同じようなことに悩んだり心を痛めたりしながら、そのことに立ち向かっているよ。役に立てるかどうかわからないけど、いつも偉大な君たちに仲間たちからのアイデアを送ります” どうか、この本が一人でがんばって思い悩んでいるきょうだいたちの元気とパワーの源になりますように。そして、この本を読んだきょうだいが“仲間がいる”と思うことができますように。」(本書「はじめに」より)。
きょうだい当事者であり、「きょうだいの会」を主宰する3人からのエール。
親・先生向けコラムはヤングケアラー支援関係者も必読。
※本電子書籍は同名出版物(紙版)を底本として作成しました。記載内容は、印刷出版当時のものです。
※紙版とは異なる表記・表現の場合があります。また、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
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Posted by ブクログ
障害児の「きょうだい児」にスポットをあてた一冊です。こうした本はつらい経験がかかれていて一冊読み切るのにすごくパワーを使うのですが、この本はそういうところもしっかり書きつつ前へ前へ後押ししてくれるような力強さがありました。
実話ではなく「いろんなきょうだい児のエピソードを架空の話として年代別にまとめたもの」ということですが、一つ一つのケースはきょうだい児の大切な経験のかたまりなんだと思うと1ページ1ページ大切に読みました。
いままで「障害児」の本を読んで、いろんなテーマや問題点を考えてきましたが、不思議なことに「きょうだい児」観点からとらえた
問題点の方がより具体的に、解決の糸口だったり本質が見えてくる気がしました。
「障害児」はもちろん手がかかりますが、むしろ「きょうだい児」はもっともっと頑張っているんだということを忘れずに、これから子育てをしていこうと痛感しました。
Posted by ブクログ
障害をもつ人を家族に持つ「きょうだい」が抱える問題はとても多様で、分かりやすい唯一解があるわけではない。ケースバイケース。
しかし、そのような環境に身を置く人が、他ならぬ「自分自身」を守るために、意識すべきポイントが本書にまとめられていると感じた。
ざっくり以下3点。
1)自分の中の感情を溜め込みすぎず、誰かに打ち明けること
2)家族外でも仲間を作ること
(同じ境遇の人、デイサービス、公的制度等)
3)自分の人生は自分で決めて良いと知ること
※ 家族を完全に切り離さなくてもいい。自分の気持ちを優先させる時間をどこかで確保する。
家族の問題を「自分事」として負いやすい「きょうだい」は頑張りすぎて自分を追い詰めてしまう時がある。
それは大人になってからも同じ。
真剣に、かつ深刻に家族のことで悩んでいる人こそ、自分にのしかかっている不安を、うまく分散させてあげると良いのかもしれない。
Posted by ブクログ
障害を持ってる人の兄弟姉妹あるある。
同じ経験をしてる人が周りにあまりいないので、家族や小さい頃の話を「あー…あるある(笑)」って気楽に笑い飛ばせるのがうれしい。
一人で何でもできると思わない。
まわりの人に少しは頼る。
弱音を吐きたい時は吐く。
ここらへんを心がけてのんびりしてたい2012。