【感想・ネタバレ】ストーカーとの七〇〇日戦争のレビュー

あらすじ

ネットで知り合った男性との交際から8カ月。ありふれた別れ話から、恋人は突然ストーカーに豹変した――
執拗なメール、ネットでの誹謗中傷……「週刊文春」連載時に大反響を呼んだ、戦慄のリアルドキュメント。誰にでも起こり得る、SNS時代特有のストーカー犯罪の実体験がここに。
【ストーカー規制法が定める「つきまとい等」の行為】
・あなたを尾行し、つきまとう。
・あなたの行動先(通勤途中、外出先等)で待ち伏せする。
・面会や交際、復縁等義務のないことをあなたに求める。
・あなたが拒否しているにもかかわらず、携帯電話や会社、自宅に何度も電話をかけてくる…etc

別れ話がこじれて元恋人が「ストーカー化」した分かれ道とは
ストーカー被害にあったらまずどこに相談に行けばいいのか
まだ傷害事件にはなっていない場合、警察はどこまで動いてくれるのか
警察に被害届を出したらその後どういうプロセスを踏むのか
示談交渉に持ち込まれたさいの様々な落とし穴
ネットでの誹謗中傷の書き込みは消せるのか
加害者の起訴・逮捕後に被害者がしなければならないこと
ストーカー行為は医学的な治療でやめさせることができるのか?
ストーカー対策の海外での先進的な実例

知らないことだらけのストーカー被害の全容と問題の本質が理解できる、かつてない異色のノンフィクション。

※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ストーカー被害を未然に防げることが一番良いのだけど、もしもストーカー被害にあってしまったら、どういう所に相談できるのか、何をすべきなのか。
今では著者の体験された頃よりも、改善されている所はあるが、ストーカー対策先進国にくらべて、日本はまだまだである事もわかった。

読み始め、被害にあっている事を書かれているのに、不謹慎にも面白いと思ってしまった。
読み進めると、著者は「面白いと思ってもらえてありがたい」というような事を書かれていたので、本書に対してもそう思っておられる気がして、少し安心した。

文中に「口の中に砂利を詰められ…」との比喩表現があったが、本書の執筆はその口の中の砂利を一つ一つ取り除く作業でもあったのかな?と想像する。不快感は完全に取れていなくとも、その砂利はこの国のストーカー対策に対する各所へ、一石を投じていると思った。
面倒がられても、折れずにストーカー加害者への治療の必要性を訴える様子は、頭が下がる。

ヤギと幸せに暮らして頂きたい。

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2023年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まずは著者に
襲いかかる恐怖と闘い、苦しみ続けたことを思うとうまく言葉に出来ないですが、こうして本を発売まで出来る状態になった事はとりあえずは良かったです。
そして司法の上では解決したと言えるかもしれませんが、本を見る限り今後のA氏の治療完遂が内澤さんが本当に安心して暮らせる事への道だと思うので、それがされるのを祈ります。

そう、治療・・・・ストーカー加害者に“治療”が必要というのは申し訳ないけれど俺も思い付かなかった事である。
確かに言われてみたら被害者相手への依存等から引き起こされることなので、それを去勢するために治療するというのは利にかなっている話なのだろう。

著内の警察も弁護士も出来うる限りの事をやっていたのだろう。しかし時は2016年。SNSでの付きまといは規制対象外の時代。苦しむ著者を助けれる公的機関はないと当時は思った事だろう。
なんとか名誉毀損で再逮捕から懲役刑にまで行けたが治療を訴えた著者の言葉を受け「治療する」といいそこから多少なりとも減刑された。
なのにいつのまにか「アルコール依存性」にすりかわり治療を拒み、それなのに仮釈放は通る現実
加害者の人権も大事な事なのだが、これでまかり通る日本の司法に少しガッカリし、ストーカーという“病”への理解が進むといいなと感じた。

とまぁ被害者側の言葉を聞いて感じた事です。加害者の方の話も聴かないと全体は見えないけど、基本的に加害者の行動が読んでてとても怖くて仕方なかった。

書いている事に批判的意見も出ておりますがこうして実体験を書籍化して頂きありがとうございます。

0
2022年11月02日

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