【感想・ネタバレ】精神科医の悪魔祓い: デーモンと闘いつづけた医学者の手記のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

タイトルに惹かれて読みました。著者は優秀な精神科医および国際祓魔師協会会員という異色な肩書きを持つ。彼の元に訪れる人々は果たして悪魔に憑依されているのか、それとも何らかの精神疾患を患っているのか――著者は相談者と面談し、霊的指導者(祓魔師である神父など)と協力をして真実を見極めていく。悪魔憑依と精神疾患の見極めは熟練の技術が必要であり、時には困難を極める。エクソシズムの誤った儀式方法で命を落とす者も少なくないとか。本書は極めて科学的であり、悪魔憑依についてかなり冷静に分析している。悪魔に悩まされている人々の大半が過去に悪魔崇拝やそれに準ずるものに触れている点が興味深い。あるいは、敬虔で熱心なキリスト信徒が悪魔から苛虐を受ける例も珍しくはないようだ。確かに悪魔憑依と判断され、エクソシズムを受けるも、悪魔から開放されることなく相談者が亡くなるケースもあり、やるせない気持ちになる。悪魔憑依やそれに纏わる現象は劇的なだけに、それを逆手に取って悪徳な商売を営む輩も後を絶たない。エクソシズムだと言って相談者を虐待したり、高額な金銭を要求したり。まるでインチキな、詐欺みたいなものもある。何故、悪魔は人を脅かし、闇の領域に引き摺り込もうとするのか。理由は分からない。只、明瞭な事実は悪魔は確かに存在する、それだけだ。

0
2022年06月04日

「雑学・エンタメ」ランキング