【感想・ネタバレ】徳川思想小史のレビュー

あらすじ

江戸時代の思想の理解なくして近代日本の理解はない。伊藤仁斎、荻生徂徠、本居宣長……鎖国と封建制という厳しい条件下で発展を遂げた思想の諸相を明快に解説、その潜在的な近代性を明らかにする。江戸思想史の全体像をつかむうえで最上の入門書。新たに巻末エッセイ「自分と出会う」を付す。〈解説〉小島康敬

【目次より】
序 徳川時代の再検討
第一章 朱子学とその受容
第二章 陽明学とその受容
第三章 古学思想の形成とその展開
第四章 武士の道徳
第五章 町人と商業肯定の思想
第六章 十八世紀の開明思想
第七章 経世家の思想と民衆の思想
第八章 国学運動の人々
第九章 幕末志士の悲願
終 章 幕末から明治へ

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Posted by ブクログ

50年前に書かれた本だが、今でも読む価値はある。江戸時代の思想についてコンパクトにまとめた本はなかなかない。貴重な本である。

0
2022年11月16日

匿名

購入済み

もう古典の域に入りそうですが、読む価値のある著作だと思います。朱子学から始まり維新前後までの著名な思想家の思想内容が中心となっています。ただ前後関係のつながりが少し分かりづらかったかな。

0
2024年08月17日

Posted by ブクログ

 本書の元版が中公新書として刊行されたのが1973年、50年近く経っているが、本書を通読すれば、江戸時代の主要な思想家の思想内容やその時代的意義について、概観することができるように思う。

 徂徠や宣長、梅岩などの著作を原文で読んだことはあるのだが、意味自体はある程度分かるものの、どうしてこういう結論になるのか論理の繋がりが理解しづらいものも多く、あまりまともに読んだとは言えなかった。

 本書のように、泰平の世に伴う武士の変化や、商業、経済の発展に伴う社会構造の変化などの時代的背景をきちんと描いた上で、朱子学、古学、町人道徳、国学等が登場してきた意義や、各思想家の思想が簡潔に説明されているので、良い見取り図を与えられたように読み進めることができる。

 研究の進展によって個々的には異なる点もあるかもしれないが、江戸時代の思想のあらましを知るためにとても参考となる、スタンダードな一冊だと思う。文庫版になって読むことが出来て良かった。

0
2022年02月06日

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