林典子のレビュー一覧

  • フォト・ドキュメンタリー  朝鮮に渡った「日本人妻」 60年の記憶

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    元在日朝鮮人夫たちの声も聞いてみたくなった。取材対象の女性たちは皆すでに夫を亡くしていたため、「ハンサムでしょ」等、彼女らによって語られる部分から夫婦関係を想像するしかない。

    朝鮮人と恋に落ち、家族に結婚を反対されるも駆け落ち同然で朝鮮へ渡った人たち。現地では「日本は嫌いだが日本人1人1人を嫌うわけではない」と親切にしてくれる人々。

    何人であっても何ら変わらない素朴な人間像を思い浮かべながら読んだ。そうだよね。あたりまえだよね。

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    2023年10月06日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    何年か前に、タイトルが気になり買ったものの、読まずにそのままになっていました。読んでみて、あらためてまだまだ知らないことばかりだと…全世界がコロナに右往左往し、一方でオリンピックで一喜一憂…でも個人レベルでは想像もつかないような人生を送っている人たちがいる。「尊厳」にも格差があるのでしょうか。実際何もできなくても、このような現実があることから目をそらしてはいけないと思いました。それにしても、著者の行動力はすごい。突き動かす情熱を感じました。

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    2022年02月12日
  • フォト・ドキュメンタリー  朝鮮に渡った「日本人妻」 60年の記憶

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    貴重な記録である。
    ややもすれば
    歴史の中に埋もれさせられてしまい
    忘れ去られてしまう
    いや
    そうあってはならない
    人たちに
    きちんと出逢って、
    きちんと向き合って、
    おられる
    林典子さんに
    大きな感動を覚える。

    「記憶は弱者にあり!」
    改めて この言葉を 思い起こしている。

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    2019年10月03日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    人間の尊厳をテーマに世界各地の社会問題を取り上げた新書。フォトジャーナリストの筆によるものだが、新書だけに写真は少ないが、写真だけでなく文章にも迫力があり、強く心に残った。

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    2014年05月24日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    本書で今まで目を向けないできたことを、知ることとなった。自分が育ってきた環境や、いかに平和ボケしているかを痛感した一冊だった
    ネットを見ていてもたまにこのような記事や、写真をみることはあるが、本書のあとがきにもあった通り見たくないから見ないことができるのが私たちで、私はショッキングである内容に目を背けて来たが、見たくないと思っていても目を背けられない問題に直面しながら生きなければいけない人がいると言うこと、筆者の諦めずに世界で起きている様々な問題を伝えようと言う姿勢が写真や文面からひしひしと伝わり、自分に対し情けなさや恥ずかしさを感じた

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    2023年07月23日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    日本人の常識では考えられないことが世界各地では起きている。日本人とまで言わなくても、私自身がこの様な世界の事実を知ったのは本書が初めてであった。ニュースで流れるウクライナ戦争、アフリカスーダンの内戦も繰り返し何度も放映され、気がつくとその様な大きな出来事をテレビやインターネットから断片的に得ているだけであった事に気がつく。ニュース番組も勿論視聴者の興味を惹きつける事件や出来事を優先的に流さざるを得ないと思うし、世界で起きてる出来事全てを流すことは時間がいくらあっても足りない。だから大きなニュースから優先的に、事の重大さに比例した時間枠が取られるのは当たり前だ。それを否定するつもりも無い。
    だが

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    2023年04月29日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    同じ女性として、ショッキングな内容が多い。
    特にキルギスでの誘拐婚
    都市に住む女性が無理やり郊外の昔ながらのコミュニティが根付く場所へ誘拐され、そこの男性と結婚させられる。親族の説得や「伝統だから」という社会観念から、根負けして結婚を受け入れる。
    相手も、一度か二度しか会ったことないのに…
    写真だからこそ、被害者の絶望や諦めが言葉以上に伝わる

    「写真を撮るなら、被害者を助けるべきなのでは?」という意見がある一方で、著者の立場は、自分が育ってきた環境とは異なった社会を切り取るとき、他者である自分がどこまで介入すべきなのか?を考えさせる

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    2023年03月31日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    ネタバレ

    本を読むのが苦手な私でも読めました。
    1章の報道の自由のない国で、第4の硫酸に焼かれた女性たち、など日本に住んでる自分がどれだけ恵まれて、安心して暮らせてるのか、がすごく感じた。
    個人的に5章の震災と原発が胸に響きました。
    自分は当時6歳でニュースモルカー理解していなかったと思いましす。筆者が棺の写真を撮ったことで、娘さんは両親が最後一緒に居られてる、ことを知れてこういう繋がりができるのか、と思いました。

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    2023年02月16日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    著者の林典子さんは、写真とジャーナリズムに、意図せずある日出会ってしまった人のように思えた。

    世界の片隅に、ニュースにならない、目を背けたくなるような現実が溢れていること。
    それを写真に撮り報道しても世に知れ渡り変わっていくには多くの時間を要し、その被写体となった人達は直接には救われないというジレンマ、それでも写真を撮ること、そのような人達に寄り添い、生活を共にし、写真を撮ることはしかし一見すればこのような人達に大きなカメラを向けて付き纏う冷たい日本人と見えることを常に肌で感じながら、身を削りながら取材を続けているのだろうと感じました。

    このような信じ難い現実を知ることとともに、林典子さん

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    2022年07月31日
  • フォト・ドキュメンタリー  朝鮮に渡った「日本人妻」 60年の記憶

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    国交が断たれた状態で
    行き来もままならず
    故郷を思う姿は やはりとても悲しげで
    あまりはっきりと言いたくないことを
    くみ取り 写真に写そうとした著者の取材は
    とても真摯なものだったと思います
    でも 少し奥歯にものが挟まったような
    歯がゆさを感じる取材でもありました

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    2019年09月27日
  • フォト・ドキュメンタリー  朝鮮に渡った「日本人妻」 60年の記憶

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    「日本人妻」は情報としては知っていた。NHKのドキュメンタリーでやってたのを見た。可哀想とかそういう話じゃなくて、なぜ朝鮮に行ったのかを語る本だったし、ここに書かれている「日本人妻」は普通のひとばっかりだ。戦争の時、残留した日本人がいたことにびっくりしたのと、近いのに遠い場所のままで綺麗な場所のことばかりだから朝鮮は実際どんなところなのかは自分で見ないことには絶対判断はできないとは思うしまぁワタシは行くことはないだろうけど。あと妻に着いていった男のひとはいないのかい?という気持ちにはちょっとなった。

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    2019年09月14日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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     結婚や交際の申し込みを断られた腹いせに硫酸を顔にかける。

     どうしてそんなひどいことができるのだろう。どうしてそんなひどいことをした人間が罪に問われないのだろう。


     パキスタンでは年間150人から300人くらいの女性が、硫酸をかけられる事件が発生しているらしい。それも氷山の一角で、地方の村では警察に被害届けを出さずに隠れるように生きている女性も多いという。


     男のプライドを傷つけた報いとして、生き地獄を味わえという理屈らしい。
     
     全くわからない。殴るとか、刺し殺すとかは日本でも頭のおかしい幼稚な奴はやるが、顔を焼くんだから、これはたぶん宗教観からくる報復なんだろうと思う。


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    2017年08月15日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    出会えてよかった、と思える本。想像を絶する理不尽なことが、今この瞬間にも起こっているかもしれないことを思い起こさせてくれる。

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    2015年07月21日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    マララさんのノーベル平和賞に関わる諸々の報道があって、『カーリーⅢ』でインドって怖いなと思って、そのあと後藤健二さんの事件があって、日本の常識ではフィクションにさえ思えてしまう日常が世界にはあるということを、根本的に私は知らなすぎるのではないかと思ってもう一度ちゃんと読んでみた。写真とそのキャプションを眺めているだけでも、世界の見方が変わる。

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    2015年06月09日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    年若く、キャリアも浅いのに、ここまでの仕事をしていることに感心する。

    個人的に人権派というのはどこか胡散臭く、信用していないのだが、虐げられた人々に寄り添いながら情景を切り取る(フォト)ジャーナリストというのは、シャッターを押すたびに身を削る思いをしているのではないか。

    テーマごとのレポでありながら、通読すると著者の成長譚にもなっている。

    東日本大震災の際に立入禁止区域まで入り込んで取材をしたのが海外メディアだけであった、というところに本邦マスコミの限界を見る。

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    2014年08月01日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    きちんと生きている人の仕事は尊い

    ここに紹介される
    人たちは いずれも
    なんらかの意味で人間としての尊厳を
    剥奪された人たちである

    林典子さんは
    その人(被写体)に寄り添い
    その人の心に寄り添えることができた時だけ
    初めてそっとシャッターを切る

    その人たちに
    写真を撮るという作業を通じて
    その人たちが
    剥奪された人間としての尊厳を
    もう一度取り戻しておられる
    ように 感じる

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    2019年09月08日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    特にパキスタンの被害者の写真が衝撃的だった。女性フォトジャーナリストが、被害者達と心の交流があって初めて撮られた貴重な写真とルポルタージュなので、直視すべき悲しい現実を鮮明に突きつけられた。

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    2014年04月29日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    世界で行われている非人間的な行為の実態に、今の平和な日本との違いを痛感する。まだ世界の弱い人たちは、自由と尊厳を与えられていない。彼らはその厳しい状況下で、自分達の宿命として受け入れて生きていかなければならない。私たちはもっと視点をこれらの人たちに向けるべきだと思う。若い女性でありながら、危険な現場で勇敢に取材する著者の勇気にも感嘆した。

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    2014年04月27日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    タイトルが直球。岩波書店っぽいなあ。
    硫酸被害の女性と、誘拐結婚のところが衝撃的。
    ある一人の人間が、どのような状況に置かれ、どのような気持ちでいるのか。それを知りたいと著者はいう。それを指して、「人間の尊厳」というのでしょう。かなり自分と近い感性を感じた。
    こういう、重い気持ちにさせられる本が好きやなあとあらためて思う。読んでよかった。

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    2014年04月02日
  • フォト・ドキュメンタリー  人間の尊厳 いま、この世界の片隅で

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    世界の、自分が知らない場所でどの様なことが起きているのか、それを知る一助になった。
    自分と同世代の人がこんな仕事をしているのを目の当たりにすると、自分がいかに好き勝手に気ままな生活を送っているかがよくわかる。

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    2014年03月23日