日本女子大学現代女性キャリア研究所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「なぜ女性管理職は少ないのか」、リーダーシップや会社組織の問題について書かれているものと思って購入してしまいました。
そうではなくビジネス社会での女性蔑視、ジェンダー差別、ミソジニーに通じる問題について書かれた本でした。
偶然にも「82年生まれ、キム・ジヨン」のあとこちらを読み、結果とても良い学びとなりました。
終わりの方に書かれている「女性も既得権を手放していない」というフェミニストカウンセラーの言葉が印象に残りました。職場では女性差別に憤りを感じているのに、プライベートでは「女性は弱い存在だから守られるべき」というような考え方を持っている自分に気付いたからです。
「性差を超えて個人の違いを -
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Posted by ブクログ
日本女子大学現代女性キャリア研究所が2011.11に実施した、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に在住の25歳から49歳までの、短大、高等専門学校卒以上の女性5155人のアンケート調査「女性とキャリアに関する調査」をもとに、キャリア形成や就業意識について分析したもの。キャリア形成に大学がどう支援できるかがテーマ。また就職氷河期1993-2005に就職した女性の調査が多くないこともこの調査を実施した理由。生年で言うと1962年から1986年生まれの人の調査。
日本では国際的に見て高学歴女性の労働参加率が低く、就業率ではM字型を描くが、欧米諸国ではこのような傾向は見られない。この部分にメスを入れた -
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ネタバレ●女性が管理職にならない、なりたがらない理由
・男性に比べて自己効力感が低いと言われる(主体は自分、困難に直面した時に耐えら
れるか)
・リーダー層が男性のイメージで捉えられている
・性別的役割分担、好意的性差別
●ジェンダーギャップが生じる理由
個人内要因(キャリア意識、経験、ワークライフバランス等)、社会要因(社会意識)、組織要因(企業文化、機会、制度と運用、評価基準)が混ざり合う
●理想は対等なコミュニケーションで、性差を超えて、リーダーにふさわしい人が組織のトップに立つ社会
★所感
・リーダー層のイメージが男性のイメージである、というのは凄くわかるし、同時にそのイメージも個性を無 -
Posted by ブクログ
主に高学歴の女性が対象のアンケートを基に、キャリア形成に関する様々な考察をしている。基本的に順番通りに読み進める前提のもので、前の章の内容も時折登場する。
まず、高学歴女性が初職を辞めた理由は、「仕事上の理由」が上位に挙がっているというのが意外な結果だった。女性の退職理由として結婚や出産が大半と考えていたからだ。配偶者や周りの環境の影響よりは自分の意思で選んでいるようだ。
また、初職を辞めた女性はその後上手くキャリアを形成できていないことから、初職でうまいこと安定して理想的な職場に就職出来ることが重要なようだ。
※一部読んでない箇所があるため齟齬がある可能性あり