田中絵里菜(Erinam)のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ15年くらいのブランクで私には浦島状態だった今のK-POPを取り巻く状況が、つぶさに把握できた。著者の田中さんは音楽評論家ではなく、デザイナー。私よりずっと若い著者が、90年代にまで遡ってこれだけ俯瞰的にえがいているのがすごい。
新しいものをバンバン取り入れていく韓国の貪欲な姿勢に圧倒される。こりゃクールジャパンとかいって虚勢を張ってる間にどんどん追い越されるわ。ファンダムを形成しているファン達が、下手すりゃ高校生くらいの若いうちから、推しを応援するために企業顔負けのビジネスの手法を駆使してるんだから。
K-POPというジャンルによって音楽業界はおろかデザイン、ファッション、IT、広告業界 -
Posted by ブクログ
韓国アイドルグループにハマったので読んでみた。初めてK-POPアイドルにハマって一番ビックリし、かつこれは多くの人がハマる訳だと思ったのがそのプロモーションのあり方だったのだけど、そういったことやアイドルを生み出すシステムなど、いわゆる実務的なK-POPの運用について知ることができる一冊だった。
そもそもやはり韓国は外需の国であるため、アイドルも最初から世界へ進出することを前提に生み出されている。だから彼ら彼女らは英語や日本語などの言語も勉強しているし、動画類には多言語の翻訳がついており、日本にいながらにしてK-POPアイドルの活動で見られないものはほぼ無いに等しい。バリアフリーな環境で -
Posted by ブクログ
ネタバレK-popのグラフィックに影響を受けて渡韓してデザイナーとして働いている著者がK-popファンとおなじ目線で現在のK-popブームを分析しているからこそ、共感できる部分が多く感じた。
K-popがなぜこんなにも今世界を熱くしているのか、韓国の国民性や政策、バックグラウンド、根付いている音楽文化とさまざまな観点から解説している。一冊を通して読んで、個人的には巻頭で最初に触れられているような韓国人のせっかちな性格である「パリパリ精神」が一番大きな理由のように感じた。
せっかちで飽きっぽいからこそ、飽きられないようにクオリティが高いものを創り出す文化、そういったものをできるだけ早く作れるようなパッ