新井均のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イスラエルという国に対して、目から鱗が落ちるように理解が深まる好適な一冊である。著者自身の体験から、日本へ抱く懸念に対する解として、イスラエルの教育システムに着目する。'タルピオット'と呼ばれるプログラムは、同年代の対象者1万人から50名を選抜するエリート育成システムであり、3年間の学業(物理,数学,コンピュータサイエンス)と6年間の兵役(研究開発)を通して、徹底的に個々人の持つ能力を開発していく。ここの卒業生は、現在までに1千人程度しかいないが、研究や起業におけるイノベーション力は卓越している。1948年に建国できるまで世界中にディアスポラ(離散)した歴史を歩んだ結果、多
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Posted by ブクログ
前々から読みたかった本。
イスラエルは技術大国と聞いたことがあったので。
イスラエルの文化や背景、また、著者は日本人なので日本と比較したときのイスラエルの特徴などわかりやすく書かれており、勉強になった。
一国の話なんだけれども、個人に置き換えたときにも当てはまることが書かれていたので、そう言う意味でも勉強になる。(仕事への向き合い方など)
以下、印象的なシーン
1. インテルのプロセッサ「セントリーノ(2003)」
→自動車の変速機からアイデアを得たところがポイント(エンジンの回転数を上げることなく、変速機のギアを切り替える→クロック周波数を変えないまま、処理速度を上げる)
仕組みを応用で -
Posted by ブクログ
小国であるにも関わらず、ビジネスの世界で度々名前を聞く「イスラエル」
その要因について、イスラエルの歴史、文化などから紐解く書籍。
日本との対比をすると、過去の歴史や教育の違いから人間としても大きな違いがあることを説明している。
その違いには良いものもあれば悪いものもあるが、日本がイスラエルから学ぶべきことも多く、自分の子どもに対しての教育を考える上でも参考になった
歴史→政情が不安定なこともあり、未来よりも常に今を精一杯生きること。努力して自分を高めていくことに重きを置いている。
教育→間違いを犯すことを許容する文化。失敗をしていないことをマイナスに捉えて、積極的に挑戦することを求めている -
Posted by ブクログ
ネタバレイスラエルと日本は、真反対だ。GHQから日本が開放されたほぼ同時期にイスラエルは建国された。当時は圧倒的に日本のほうが優位性があったが、イスラエルは世界の頭脳集積地としてのポジショニングを年々高めている。
技術に明るいNTT出身者が、文化的な違いを歴史的背景から解き明かしつつ、その差異が政策等に影響を与え、現在の差につながっているかを明かす。
【プロローグ】
・NTTで働いてたけど、革新的な内容は少なくて、研究者として論文をたくさん書くみたいな人はいたけど、大きな変化を起こせるような人はいなかった。
・NTT自体が市場であるため、オープンな世界とは異なっていた、電電ファミリー
・2014年よ -
Posted by ブクログ
確実に読んで欲しいと書いてあった4章がかなりイマイチだった。『でしょうね』というのが単純な感想。IT分野の功績を多く残しているプログラムであれば、もっとプログラムの内容に突っ込んでITのやってることや活かされ方、教育現場の実態などの素描が描かれていて欲しかった。
たしかに幼き頃の習慣やそれを支える教育と文化、プログラムの考えとやり方はいいのだろう。それは結果論から関連性はわかる。じゃあ、因果関係は?おそらくそこまで分析されていないことはわかる。
全体的には、タイトル『世界のエリートは』という主語への観点や見解が抜けてる。じゃあなぜ世界のエリートは移民としてイスラエルでプログラムを受けてはいな -
Posted by ブクログ
・本。親自身が楽しく本を読む様子。本棚には百科事典や地図を。
・子の自主性を尊重し、何かを押し付けることはしない。
・様々な体験をさせる。
・子の意見を聞き、褒める。
意見を聞いてもらえる=自分の価値を認めてもらっている、自身につながる。聞かれたことに答えるためには、自分で考え、自分の言葉で表す必要があり、物事を理解するよい特訓に。(どんな話題でも親子がよく議論を戦わせるのがユダヤ人の家庭らしい)
・言葉と態度で信じていることを示す。
・子が間違いを起こした場合は論理的に説明して罰を与える。信じることは放任ではない。
・時期が来たら親離れさせる。
*ジューイッシュ・マザーという言葉がある