クロサカタツヤのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ■AIが振興すれば、批判本も出るのは当然の流れ。逆張りだろと断ずることは容易だが、AIバブルの過熱感への警鐘も理解できる点が多数ある。シリコンバレーに在籍する筆者の温度感も重要。
■国内企業の粉飾事例に象徴される文脈理解の限界や、ハルシネーションという構造的欠陥。AIの本質が因果ではなく相関に基づく高度な知ったかぶりであるという、冷徹な再認識を促す視点。その他、米国AI企業が循環取引状態になり、過剰な売上が計上されている懸念があるリスクも指摘。
(個人的に、オルツの不正は経営者の愚かさが主因だと思うが、会社の議事録を自動化でききれないのも事実としてはある。。)
■AIの主戦場がアルゴリズムの高度化から、電力とインフラという物理領域へ移行したとの指摘。テキサスやイリノイでの接続規制、データセンター事業者がBig Techから強いられる不平等な契約形態。膨大な資源を収奪するAIの持続可能性は、もはや国家レベルのグリッド戦略や金融の論理に飲み込まれている。
■生き残るのは、データエコシステムを握る巨人か、商流を抑えた特定領域の強者。同時に、電力需要の局所化が招くマイクログリッドの台頭など、大規模集中から小規模分散へ向かうインフラの地殻変動も見逃せない。
■熱狂を排し、「使えるAI」を既存システムへ静かに着火させるリアリズム。技術の夢から覚め、物理と金融が交錯する泥臭い生存戦略を直視するために一読の価値あり。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ通信分野を主要な活動領域としつつも、それ以外の周辺領域でも活動を続けている著者の最新の一冊にあたる本作ではAIを取り上げる。もちろん政策分野を本領とする著者のことだから、単にAI技術を解説したり、華やかな未来を提示するだけではない。
一方でやや刺激的なタイトル「AIバブルの不都合な真実」が示すような、悲観的な話題だけが提示されるわけではない。2025年末になってもまだ続くAIバブル(一部調整は入ったが、まだバブル状態は続いていると言っていいだろう)がいつかは破裂するというのは悲観的な情報ではあるが、それはほぼ確定した未来である以上、新たな驚きはないだろう。むしろ本作で提示されるのは、その後にどうするかという視点だ。
本作を通読すれば、AIというトピックが単にビジネスやIT技術といった枠組みを超えて、巨大な変動の出発点であり同時に結節点であるということがよくわかると思う。あまりに広大な領域であるが故に、全てをカバーできないという欠点はあるものの、まず2025年段階の現在を把握したいという人にはぴったりの一冊だ(そして2026年の半ばには、この本はもう陳腐化しているだろう)。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ購入したのはかなり前だったのだが、年末は引っ越しで忙しくてなかなか読み進めることが出来ず、読み終わった後はその意味づけをしばらく考えていたせいで感想をかけずにいたのが本書だ。
通信領域で長年にわたって政策提言やコンサルティングを従事されていただけあり、5Gビジネスに関連する内容を網羅的に取り扱っている。IoTと5Gに関する知見を手っ取り早く、かつ全体感を持って手に入れたいというなら、間違いなく本書を最初にオススメする。
各領域のビジネス開発や展望については本書で網羅されている一方で、極めて重要だけど本書にかかれていないことがある。本書の射程ではないということで、クロサカさんはあえて本書から外したのだろうと確信しているのだけど、一方で5Gからのユーザーメリットを享受するためには極めて重要な視点だ。
それは、端的にいうと「センサーは壊れる」ということだ。センサーが壊れると、当然ながらデータを取得することが出来ない。そして、壊れたものは誰かが直さなければならない。
本書では、この辺りの問題を「利用に関する費用をどのように分配するのか」といった問題としてまとめているが、主に問題の焦点をビジネス開発時 == 導入時に限定しているように見える。しかし工学的な観点からは、むしろ運用がスタートしてからのほうが重大な問題になるのではないかと思っている。また保守がしっかり行われたとしても、サービス提供者自体がサービスを終了したり、潰れてしまっては意味がない。
5GとIoTの組み合わせのように、統合して、かつ長く運用することにより初めて価値が出せるような領域というのは、長期に渡って持続的なビジネスを設計する必要がある・・・というのは、いうは易しで実際にはすごく難しい。実際に日本では、(そういう意味で使ったわけではないという反応があるだろうが)「100年使える」はずのauのメールがわずか6年でサービス終了という実例があるのだ。
この辺りの解決策はなかなか事前に想定はできないのだけど、データという観点から、なんとか標準化が望ましいのだろうね。 -
Posted by ブクログ
使ってる用語が難しくて理解出来ない点も多かったが内容は以下のとおり
5Gの特徴について
超高速化、低遅延化、多数の同時接続を可能にする。
それによって超高速の個別のニーズに応じた新しい通信サービスを提供可能になる
今までは事業者の都合に合わせたサービスの提供だったが、5Gによって膨大なデータを扱うことができるようになるため、個人個人のニーズに細かく応えられるようになる。
5Gの世界では人間が機器、例えばスマホを操作してネットワークに繋がるのではなく、ネットワークやセンサーが人間を感知し、人間が意識することなく自然に情報を提供するようになるフルコネクテッドの世界になる。
つまりリアルとバーチャルの境目がなくなる。センサーを通してバーチャル空間で予測したものが現実とリンクするようになる。
例えば車の自動運転はバーチャル空間で車とそれ以外の位置関係を予測し、事故が起こらないようにしている。
5Gの世界では、手に持たなくてはならないスマートフォンではなく新しい端末を対象としている。
スマートデバイスであり、それを活用出来るスマートシティをつくる必要がある。
5Gの世界でまず発展するのはゲーム業界と動画配信業界。
ゲームは馴染みが深く消費者が疑うことなくお金を使う体系がすでに出来上がっている。
動画配信は発展途上であり、これから動画のコンテンツが増えたり、8Kの映像を扱えたり、サイト独自の動画を配信したり期待が持てる。
次に家庭内、仕事場内での普及が広がる
ゲームや動画配信に加え、家の空間をネットワークで繋ぐスマートハウスができ、あらゆる補助を行う。
仕事はVRなどの発展でテレワークが可能になる。
農業や工業の分野でも人手不足がAIによって解消される。
5Gよ普及が安定してくる頃にはコネクテッドカーの普及が予想される。
完全自動運転ではなく、あらゆる情報をネットワークから得ることで、より効率的に移動ができるようになる。
もはや車は車としてだけでなく、車自体が情報を提供するようになる。
定額制のゲームの登場。
アプリと据え置きゲームどちらにも著名な作品がある会社が市場を牽引する。
動画配信も定額制、グレードアッププラン、最新映画の視聴などのコンテンツをさらに充実させてお金を落とさせる期待が持てる。
テレビはテレビ局の放送を見るものではなくなり、美しい映像の動画を見るための機械へと変化する。
それを体現するための音響や空間も発展の余地がある。
一方向からの視点による配信ではなく、さまざまなアングルからの視点の映像など多くの情報を配信できる。
ネットワークを通してLIVE感覚でテレビに映っている相手とのやりとりができたりする。
テレビのインターネット同時配信化が起きる。
スマートシティの実現によって、人がより効率的に生活できる世の中になる。
センサーがあらゆるデータを分析し、より良い答えを導きだしてくれる。
今日日本が抱える高齢化による問題の解決の糸口になる。ネットワークを通して高齢者の健康を管理するようになる。
エネルギーや各種インフラ、ヘルスケアに至るまで個人にあった提案ができるようになる。
人手不足を解消するために工場もスマートファクトリー化する。
機械の不具合なんかも、すぐに分かるようにセンサーを張り巡らす。
流通分野との連携もスマート化し、可視化することで、安心して購入できる。
あまりに変化が多いので拒絶反応を起こす人も出てくるが、そういう人達からの信頼を得て、新しいものを受け入れる姿勢が求められる。 -
Posted by ブクログ
現在主流の4Gと5Gは全く違う。規格も設備の構築の仕方も全く違うらしい。5Gはスマートフォンをメインとしたインフラではないらしい。本書では、そんな5Gが2020年以降に日本でどのように普及していくが年表を使って解説してくれます。
事前知識として5GやAIそしてクラウドコンピューティングについて大まかなイメージを持っていると、読みやすい本です。読書層としては5Gをビジネスに活用したいと考えいる人や世の中のインフラがどう変化していくか知りたい人向けです。
5Gの普及は、4Gとの共存をへて2025年以降、次第に5Gに移行していくとみています。5Gに移行した未来では、社会基盤を支える基本インフラとなります。沢山のセンサーがIotとして都市に張り巡され、AIがその大量の情報を読み時、短期時の未来予測を常に行う世界になっていきます。そのAIの神経の役割を果たすのが5Gとなります。2030年以降は、5Gから6Gへの移行がすすみます。
変化の起こり始める2020年から2025年の間には、ユーザーはスマートフォンではあまり5Gの恩恵を感じないかもしれません。多くの人は5Gに期待ハズレと思う可能性も高いと著者は予測しています。しかし本書では、この時期にビジネスチャンスをどう生かすかを分野事に述べてくれます。個人情報の扱いも関わる為、現在以上に事業者は利用者から信頼される存在になる必要があります。信用がない事業者は早々に事業からの撤退を余儀なくされます。
著者は、4Gと5Gの世界の違いを多くの人は理解しずらいと述べています。大きな違いは、4Gは、スマホやパソコンでの利用や音楽・動画配信といった利用者が選択できる世界です。しかし5Gは、空気のように生活に入りこみ、5Gインフラの整った地域に居る限り、利用者は5Gを利用するしないを選択できない世界となります。
著者のクロサカタツヤ氏は、2008年に株式会社企(くわだて)を設立。現在は同社代表取締役として、通信放送セクターの経営戦略や官公庁プロジェクトの支援を実施するほか、総務庁、経済産業省、国土交通省などの、政府委員を歴任している方です。本書は、相当、わかりやすくかみ砕いていますが、初見だとちょっと難しく感じると思います。そんな方は別の5G関連の本をさっと読んでトライしてみるといいですよ。
僕の身近に感じる5Gは何か考えてみました。 5Gインフラの充実は、住宅購入や管理費にも反映されるはずです。最近のマンションにはインターネット回線がある完備型も多くなっています。きっと今後は5G回線の常設が当たり前になる日が10年以内にやってきます。魅力あるマンション作りは賃貸にしても売買にしても大切になります。マンション理事会などで、きっと5G施設を導入するか否か話題になる日は、2025年を過ぎたらきっと来ると思います。 -
Posted by ブクログ
ICTとプライバシーについて深い見識をもつ著者が、AIで今起こっていること、課題となっていることを俯瞰した政策提言。アル・ゴアになぞらえて「不都合な真実」といっているが、暴く対象がAIバブルなのであれば、バブルが見過ごされた結果、国民へどのような影響を及ぼす可能性があるかを論じるべきであるが、研究開発投資がAIとデータセンターに飛翔されているという、投資家目線の議論しかない。バブルが起こっているのは定性的には誰しも理解していることを論証しようとしても、政策提言のみを行ってきた著者は、経済指標に基づく投資加熱が起こっていることの論証方法を知らない。せっかく、これだけ優れたAIに関する動向とその背後にあるプレイヤー動向の知見を活かしてもらえるのであれば、バブル云々ではなく、私たちの生活が今後どう変わるのかという視点で書ききってほしかった。
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Posted by ブクログ
『5Gでビジネスは変わるのか』というタイトルなので、その答えは「変わる」というものであるべきだが、本書を読み進めてもどうも「変わる」ということがしっくりと来ない。著者が「変わる」としているものの多くは、5Gだからこそ変わるというものであるよりも、データ x AI(ディープラーニング)を動因として変わるものであり、4Gでもほとんど間に合うようなものだ。おそらくは、5Gになったからといって次の日から大きく変わるというものではないだろう。
著者は、まずは幻滅期がやってくるというが、その点では正しいだろう。5Gでネットワークのパフォーマンスが中長期的には上がることは間違いないはずなので、中長期的な影響を通信事業だけではなく広く見ていくべきということになると思われる。その意味でもカスタマイズや特定業界向けソリューション(B2B2X)が注目点だというのは、すでに多くのところでそう言われていることではあるが、その通りだと思う。
5Gのバブルに乗っかろうとして書かれた本なのかもしれないが、バブルはいまだ来ずというところだろうか。
目から鱗が落ちたり、思わず手を打つような内容はなかった。
これから、『アフターコロナ時代の5G』といったような本が出てくるんだろうな..。