春間豪太郎のレビュー一覧
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ネタバレ危険なこと、リスクのあることに挑戦できるのは、「帰る場所」がある人だと思ってきた。子どものころに、絶対的に愛された経験、受け入れられた経験がその人に「失敗しても自分は何とかなる」という思いを育み、それが勇気につながると思っていた。
意外なことに、著者は精神的に家族から虐待レベルの扱いを受けて、家族との縁が切れている。そのため、冒険の資金を貯めるために日本でホームレスも経験している。本には書かれていないが、ホームレスは単なる「野宿」ではない。遊び半分で暴力や放火される危険があり、文字通り命がけの生活になる。
そこまでして、やりたい冒険があることが素晴らしいし、著者が「RPG」と言っているように、冒険に必要なスキル(動物の生態・医学・治療の知識、気象予報士、キックボクシング、乗馬、語学その他たくさん)を次々と身に着けているのも感心しかない。
色々と苦労し10年以上「帰る場所」がなかった著者が、キルギスで帰りたい場所を見つけたのが何よりだと思う。
私は、自分自身を帰る場所として積み上げている最中だから、他で見つけた著者と異なるが、冒険よりそのことをより応援したいと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高志おすすめ
憧れの国の一つであるモロッコを20代の男性が歩いて旅もとい冒険した「リアルRPG」。
ゲームのことは疎いが、その時々で必要なモノやスキルを得てゴールを目指すということだと解釈した。
実際に、著者は「必要だから」護身術としてキックボクシングやナイフ術、7言語、動物の調教など信じられないくらいのスキルを身に着けている。
さらに実際の経験も、歌舞伎町でのNo1呼び込みで得た交渉術や、ITスキルも…。どこでも生きていける本当の意味でのサバイバルノウハウが豊富。
何より凄いのが、命の危険に遭っても冷静に状況を分析し対応する力。
色々と経験があるからだろうが、動物への愛もものすごく深い。
モロッコは行きたいと思っているので、多少は知っているつもりだったが、全く知らない側面を見せてくれた。
TEDで観た彼はとても半年も灼熱のなか野宿するように見えない優しそうな顔をした青年だったのがまた意外。
ちょうど数日前の旅先で蚊が数十匹もいるトイレの個室で慌てた自分にこのような冒険ができるわけはないのだけど、こういった生き方を見ると、会社に振り回されている自分が不甲斐ないという気持ちと、こんな生き方もあると励まされる自分がいる。 -
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ネタバレ馬に乗ってキルギスを旅します。次は、2頭の羊と1匹の犬を連れてキルギスを旅します。
ロバとトルコを旅したり、ラクダでサハラ砂漠を旅したり、動物と一緒に旅する旅行記はいくつもあります。どれも旅人と動物という関係を超えた関係性の中で行われる旅になっています。この本の旅人と馬や羊、犬との関係も同様です。それが、読んでいてとても気持ちがいい。
馬に乗って旅ができる、羊を引いて旅ができる(どちらも日本では無理だし、ヨーロッパなどの多くの国でも難しいでしょう)キルギスだからこその出会いがとても素敵です。イスラムの国の人々の旅人への優しさは、多くの旅行記でも書かれていますが、この本でも満載です。
ただ、誰にもできることではなく、語学とコミュニケーションの達人で、キックボクシングで培った身体と医学や気象に関する知識・・・・これらを兼ね備えた「勇者」の物語です。
こんな旅もしてみたい。 -
Posted by ブクログ
親友がフィリピンで行方不明になった。探しに行ってくれないか。
親友の父親からの依頼が、著者が海外に出るきっかけだった。
冒頭に記された親友探し、次章のエジプトの砂漠をラクダで旅をする
野望(?)は著者がモロッコへ行く前奏曲と言う感じ。
そして、モロッコなのである。しかもロバと一緒の徒歩旅行だ。
もうタイトルだけでやられるでしょう。読むしかないしょう、
こんな大胆な冒険談は。
大胆にして繊細とでも言おうか。結構、下調べや準備は万端に行って
現地へ赴いているんだよね。そりゃ「行商人になってみたいっ!」
なんて思い付きで出来るようなもんじゃないよな。
旅の間の友となるロバを選ぶところから、著者の動物の対する愛情
や優しさが分かるんだ。
「モカ」と名付けたロバとの旅の途中、荷車の下に住み着いた子猫
「ラテ」、卵かけご飯が食べたいと現地調達した鶏「ブラック」と
「カプチーノ」、立ち寄った村で仲良くなった村人からプレゼント
された鑑賞用鳩の「ウィンナ」、そして増えた動物たちの用心棒
として犬を購入しようとして紆余曲折あって一向に加わった子犬
の「プレッソ」。
著者が「コーヒーキャラバン」と名付けた一行は、行く先で大歓迎
されたり、はたまた邪険にされたりしながら最終目的地を目指して
モロッコの地を進む。
著者が出会った人々は概ね寛大で、ロバと一緒に徒歩旅行をする
酔狂な外国人を受け入れてくれる。そして、著者本人が知らぬ間に
SNSに写真が出回りモロッコでは有名人になっていた。
日本国内でのほほ~んと暮らしている私にとっては非日常だよな、
こういう冒険は。憧れるけど、真似は出来ない。
旅を共にした動物たちのとのお別れのシーンには図らずも涙が
出た。旅を終えた後の動物たちの処遇まで考えてなきゃ、この
ような冒険は出来ないと感じた。
著者の語学力、コミュニケーションズ能力にも目を見張るものが
ある。次作があるのであれば、また読んでみたい。
尚、フィリピンでもエジプトでもモロッコでも、著者は同性愛者
に好かれている。ご本人に自覚はないのかもしれないか、何かその
ような人たちを引き寄せる魅力も持っているのかも? -
Posted by ブクログ
自分はヘタレなので絶対に出来ない冒険譚はやはり面白い。
春間さんの譚は初めてだけど、彼の冒険スタイルは現地で動物を調達していっしょに無宿旅生活をするみたい。面白いよね、使役としてじゃなく連れてくのが目的なのだから。
かなり用意周到でスタートしていて、危ない所もなるべく避けるが絶対に行かないというわけでもなく。そこは彼なりの経験値から察知して乗り切る感じなので行動力と学習力がやはり常人ではない。ちゃんと慎重な面もしっかりあって安心して読める。
日本で生きづらさを感じるような人はこういう生き方で精神を開放できていいのだろう。体に気をつけて良き旅を続けて欲しい。