萱野茂のレビュー一覧

  • アイヌ歳時記 ──二風谷のくらしと心

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    クマ送りの話、クマの獲物を横取りして襲われそうになる話、イヌを送る話など、動物が出てくる話はどれも迫力がある。
    アイヌ語での語りも随所に出てくるが、なかなかイメージが掴みにくいのでぜひ実際に聴いてみたいと思った。それと、若者が想いを寄せる相手に贈ったという手づくりのナイフ(骨に彫刻を施してあるらしい)や手甲(刺繍が施してあるらしい)も実際に見てみたい。ウポポイに行ってみたくなった。

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    2022年02月28日
  • ハルコロ 2

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    『ハルコロ(1)』の続き。

    アイヌの少女ハルコロと、美しいいとこウマカシテ、隣のコタン(村)のペケンノウ"ク"("ク"はアイヌ語仮名の小書き文字)、ペケンノウ"ク"の家で召使として働くウナヤンケ。4人の恋のもつれた糸はなかなか解きほぐせない。そんな中、ウナヤンケの父が性悪のキムンカムイ(クマ)に殺される。ペケンノウ"ク"の父もその場にいたらしいのだが・・・。
    父の仇を討とうと山に入るウナヤンケ。果たしてクマを倒せるか。

    クマ騒動が一段落したころ、ハルコロのコタンではイヨマンテの祭りがおこなわれる。イヨマンテとい

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    2021年11月23日
  • ハルコロ 1

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    本多勝一『アイヌ民族』(朝日文庫)を原作とし、萱野茂が監修についたコミック。全2巻。
    1992年に潮出版社から刊行されていたが、長らく絶版となっていたもの。2021年に岩波現代文庫として復刻された。

    アイヌの風俗を織り込みながら、大人に向かう少女の心情が少女漫画的に丁寧に描かれていく。

    舞台は600年ほど前の北海道。
    和人がやってくる前のアイヌの世界である。
    ハルコロは主人公の少女の名。「いつも食べる物がある」という意味である。
    アイヌの子は小さいうちは名を付けられない。ハルコロと呼ばれる前は、少女はオペレ(おちび)と呼ばれていた。
    名前の他にも、大人の女と認められるには「通過儀礼」がある

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    2021年11月22日
  • アイヌ歳時記 ──二風谷のくらしと心

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    アイヌの文化・思想を自身の幼少期の思い出を織り交ぜて綴っている。

    生きて四季折々の自然と共に生活し、結婚、出産、子育てを経て、死んで神の国へ行く。
    節目ごとに、今は消えてしまった風習がある事を教えられる。

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    2021年11月14日
  • アイヌ歳時記 ──二風谷のくらしと心

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    ご自身もアイヌ人でありアイヌ文化研究者としてアイヌ民族の伝統の承継と保存にご尽力された萱野茂氏の著作。戦中前後の北海道沙流郡平取町の字である二風谷の暮らしを記した歳時記である。

    アイヌ民族の習慣や生活を古き日本の牧歌的叙事詩と捉えて読んでしまっていたが、例えば85ページなど(登録フレーズ参照)、アイヌ人にとって我々は「日本人」や「倭人」という外国人であったことを明示的に指摘され、そうした文化を破壊した側の人間であることを再認識させられる。

    「そういう文化があり今も保護され伝承されている」事実を我々日本人は理解する必要がある。

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    2020年11月02日
  • ヤマケイ文庫 アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~

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    日本昔ばなしならぬアイヌ昔ばなしです
    悪いおじいさんはカムイ(神様)に殺され、良いおじいさんは幸せに暮らす
    アイヌには八百万の神以上のカムイ(神様)が存在しそうです

    この本を読んでからゴールデンカムイを観るとまた違った観方ができるかも

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    2025年01月17日
  • アイヌ ネノアン アイヌ

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    子供向けだけどアイヌの文化、歴史、和人との距離をアイヌ視点で描いた1冊
    ライトには書かれている。
    あとはユーカラや民話などサラッと読めるのにボリュームがある1冊

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    2023年07月15日
  • ハルコロ 2

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    猫が鼠を弄ぶように てっこう手甲や脚絆きゃはん カムイモシリ(神の国) イヨマンテ(神送りの儀式) ムックリ(口琴)のお礼に 伝承文学の中でも特に有名なユーカラが韻を踏みリズムとメロディを伴って演ぜられるのに対し 妊婦の尾骨を押し上げて骨盤を開いてやらねば ふじゅつ巫術 キンカムイ(熊)の子が二年も経てば親元を離れて旅立つのと同様の 一人息子パクセル(重い人)の冒険譚 かやの萱野茂 コシャマイン戦争から明治に至る侵略・迫害の四〇〇年 本田勝一かついち 口承芸術の世界 漫画が好きな人はデフォルメを承知だと思うのですが 石坂啓

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    2022年01月05日
  • ハルコロ 1

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    猟の道具_漁の道具 歓待されるたびにあの若者の踊りを楽しみました 群盗 本田勝一かついち 東北地方の各所にアイヌ語が多いことはよく知られた事実です アイヌとは人間を意味するアイヌ語です 狩猟や漁撈を主とするアイヌ社会に対して 英雄コシャマイン父子の戦死で敗北します 特に砂金のゴールドラッシュで毎年万単位の鉱夫が北海道へ渡ったようです アイヌの民族英雄シャクシャインを中心とする大蜂起は 無頼の徒 侵略以前のアイヌ社会 雄大な伝承物語 コタンの口笛 志村喬 森と湖のまつり 三國連太郎 

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    2021年12月28日