バスティアン・ヴィヴェスのレビュー一覧

  • ポリーナ

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    絵の上手さは言わずもがな。とにかくラストのある場面で漫画でしか出来ないさらりとした表現が一気に哀切を生む。
    個人的な体験と重ねるが、とある個性派大女優をドキュメントで撮影していた時のこと。彼女の「素の姿」を撮り終え、撮影後カメラを持たずに楽屋へ挨拶に行った。
    そこで待っていたのはカメラの前で見せていた刺激的で若くチャーミングな彼女ではなく、ゆったりと穏やかで慎み深く挨拶する70歳目前の年相応な一人の女性の姿だった。その時に受けた衝撃と畏敬の念は多分一生忘れられない。

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    2019年07月09日
  • 塩素の味

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    泳ぎ姿がこれほどちゃんと美しく描かれた芸術メディアがほかにあっただろうか。これは映画にはできない気がする。やっぱ人は静止した画が好きなんだよね。絵画とか写真の凄みってのはやっぱり,ある瞬間を捉えている点の大きさを忘れずには語れない。捕らえられたある瞬間をじっと好きなだけ見させてくれる,これは漫画っていう形をとっているわけだが,絵画的写真的であり,そこにそれらの繋がりを作り出す物語と言葉が添えてあるわけで,ようするに画がすごいってわけ。

    その添えてある物語に少し触れると,脊椎側弯症の主人公がまあ最後に振られちゃうわけだけど,読み返してみると振られた理由ってのはある会話に起因してるなあ,と想像で

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    2013年10月17日
  • ポリーナ

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    フランス発のバレエ漫画ということで、興味深く手に取った。
    日本のバレエ漫画だと、読むというより見とれるという感じだけれど、味わいがあるなぁ。って感じ。
    でも、私はあまり漫画自体が得意でないから、日本の漫画のほうが好きかも〜

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    2018年10月12日
  • ポリーナ

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    ポジンスキー先生と主人公ポリーナのつながりは、ダンスを通じてのものだが、深い部分では師弟関係、そして父と娘の関係であり、それが物語の通低音としてひびき、感動を引きおこす。おそらく、だからポリーナの実父の姿は作中には全く現れない。山岸凉子作品をはじめとして日本のバレエマンガではあまり描かれることのないタイプの父性かもしれない。

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    2014年02月22日
  • ポリーナ

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    塩素の味もそうだったが映画のようだなと思う。
    少女の半生をこのコンパクトさで描き、叙情性も損なっていない。

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    2014年02月08日
  • 塩素の味

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    フランスの作家によるバンデシネ。セリフが少ない分、五感を刺激され、肝心っぽい言葉ほど聞けなかったりするものだから、好奇心をくすぐられたまま宙ぶらりんの状態にされる。でも、「BDはもともと、読者に積極的な参加を求めている」。人間の動きに味がある。

    “しょっぱいボーイ・ミーツ・ガール”ってなっているけれど、しょっぱい以上に、泳ぐときの感覚が伝わってきて気持ちいい。

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    2013年12月13日
  • 塩素の味

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    塩素の味
    コマも含めてラフなフリーハンドな感じと、透明感ある青緑っぽい色みがとてもいい。とりあえず絵を眺めているだけでいる心地よい。ひたすらプールだけで展開されるゆるい恋愛ストーリーも、いかにもおフランスのマンガぽい。
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    2016年03月28日