ヨリス・ライエンダイクのレビュー一覧

  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    "中東、アフリカにある独裁国家に住む肌感覚やイスラエルとパレスチナの日常を知ることができる。
    1998年から2003年にかけてオランダからの特派員としてエジプト、シリア、イスラエルでジャーナリストとして過ごして記事を送り続けていた著者が、伝えきれなかった部分を補ってくれているのが本書だ。
    イスラエル...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    オランダ人である著者が、新聞社時代に特派員として赴いたエジプトやイスラエル、イラクの取材を通じて感じた報道の実態を明らかにしている。

    報道する側やされる側、受けとる側の三者が抱える不条理が、著者の徹底した中立的な視点で語られているところが興味深い。

    イスラエルやイラクでも、ボスニアのようなPR会...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    中立な報道をするand知るためには条件があるが、それが忘れられているのか、気づいていないのか、条件なんてないと思っているのか。
    この本はそれを教えてくれる。
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    オモシロカッタ。

    ジャーナリストって最前線にいるから、
    その他大勢には、
    どんなことが書かれてても『事実』と思って読んじゃうのだ。

    これ読むと、
    リテラシィわかんねぇよ、ってなる。
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    「真実ってなんだ?」――本書を読み終わってまず思ったことだ。「真実」を報道するのがメディアの仕事だと思ってたから、その実態を知って驚いたし悲しくもなった。ある人が「真実を伝えなければ」と思っても、自分一人の力ではどうにもできないことがある。そうゆう人がいるかもしれないのに、できない。そうゆう人たちの...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    なかなか文庫にならないのでハードカバーで購入。

    真実の報道などというものが、テレビや新聞の紙面に存在するというナイーヴな考えを持つ人は(2010年代も終盤の今となっては)かなり少ないと思うのだが、自分はそれでもかなり「信頼」はしているような気がする。

    本書を読み通すと、その考えが甘いことに気がつ...続きを読む
  • なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?
    オランダのジャーナリストによる、ロンドンの金融街シティに勤める人々へのインタビューを通じて、なぜ金融危機(2008年のリーマン・ショック)は起きたのか?悪辣なヤカラが巣くったせいじゃないのか?という疑問を検証しにかかるルポ。
    興味深いのは、著者が金融のプロフェッショナルではなく、この件に携わる中で徐...続きを読む
  • なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?
    概要: たくさんの金融関係者にインタビュー; 金融業界の短期主義、高いストレス; 高給と高リスク; 売り手もリスクを理解していない; (金融システムの)空っぽのコックピット
    感想: たぶんリーマン以降また変わってると思うけど金融大変そう
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    1998年から5年間、中東特派員として数々のニュース報道に携わったオランダ人ジャーナリストによる「報道されない真実」を赤裸々に描き出した迫真のルポタージュ。

    中東という複雑に入り組んだ歴史をもつ地域において「真実を知る」ことの難しさ、また同じ事象でも見る人の立場によって全く異なる「真実」が存在する...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    オランダのジャーナリストによる中東に関する報道論。
    大手新聞社の敏腕記者といえばすごいエリートかと思えば、最初はごく普通の、右も左もわからない兄ちゃんだったんだなあ。考えてみれば当たり前なのだけど。
    「独裁体制・政治とは何か」に対して、民主主義のこちら側で普通に考えてたってわからないんだ、と明瞭に述...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    作者が体験を通して感じた報道が持つ危うさや矛盾。
    熱量を含んだ文章の中に誠実さがかいま見えていい本だと思う。
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    -大学生のハゼムと雑談している時-
    「信じられませんよね?私たちの政府はどれほど警戒していなければならないか。これであなたもわかったでしょう?エジプトにはどれだけ大勢の敵がいるか。そんなこと知りたくもないですよ。最近聞いた話だと、イスラエルの若い女たちがシナイ半島の砂漠でエイズを広めてまわってるそう...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    著者はオランダにある新聞社のアラブ諸国特派員。アラブというとどっかの国旗を燃やして強気を誇る市民戦士やアラブの春などが印象的であるが、それは極端な一面。実際の庶民の生活は独裁者にしいたげられ、極度の貧困と監視される世界に生きている。
    著者はテレビというメディアは、作り上げられた世界であり、真実の世界...続きを読む
  • こうして世界は誤解する――ジャーナリズムの現場で私が考えたこと
    混沌とした何が事実で正しいのかも分からない中東情勢について語った貴重な本。日本人でこれを書ける人はなかなかいない気がする。独裁制の恐ろしさを読み如何に日本が超平和か改めて感じ入る。でも平和は皆望んでいること。利権やお金が如何に人や国家を腐敗させるか。アメリカのダークサイドな真実も知りたいと思う。
  • なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?
    現代社会を文化人類学ぽくフィールドワークする方法を学べるかなと思って読んだのに、まあまあ普通に経済本だった。
    しかも取材相手はみんな匿名でランダムに現れるから、誰の話かわからない。これは翻訳の問題なのか?

    学べるところがあるとすれば、「問いをどんどん更新して立てていって、知りたいことの核心にせまっ...続きを読む
  • なぜ僕たちは金融街の人びとを嫌うのか?
    同じ書き手として、問題の核心に迫る姿勢に、尊敬の念を抱きました。空っぽのコックピットという例えが分かりやすくよかったです。
    頭が良い人ほど、論理的に考えることができ、自分自身をも論理的に欺くことができる。一度自分の心に嘘を付くと、正当化の人生が始まる。わたしは数字を根拠に生きていきたくない。