遠藤乾のレビュー一覧

  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    コロナ禍前から欧州はずーっと波乱続きだと読みつつ思い出し、各国の国政に携わる方々は本当に大変だとしみじみ。。
    それでも、たくさんの課題と共に、一定の結束を続けるEUのしぶとさについても言及。
    中身がみっちり詰まった充実の1冊でした。

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    2023年12月31日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    ヨーロッパのことについて、断片的にしかわかっていなかったことに気づかされる。著者は、縦糸と横糸がどう絡んでいるのかまで、よくわかっているのか、わかりやすい。
    この人の著作をもっと読んでみたい。

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    2018年09月02日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    欧州で起きている様々な問題がよくわかる1冊。やや盛りだくさん過ぎるかもしれませんが、本当のところ何が起こっているのかが理解できる。力作です。

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    2017年03月30日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    初めてドイツに行ったのは東西統合されてユーロに切り替わった直後だった。EUは色々と煩いことをいうやつだなと思っていたくらいだった。EUについてほとんど何も知らなかったことが良くわかった。とてもためになる本だった。

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    2016年12月25日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    単にスピード感だけで時事のことを扱う、内容の薄い新書も多い中、本書は本当に質の高い新書だと思います。EUが今抱えてるいろいろな問題について、それぞれ丁寧にここにいたる経緯や状況の変化を説明してくれます。

    内容が本当に盛りだくさんでまだまだ咀嚼できてない(いい意味でもう一度読みたい)のですが個人的には、シェンゲンであったりユーロであったり目に見えるメリットを与えてくれていたEUが、まさにそのメリットである部分から大いに問題(ユーロ危機、難民問題、テロリストの問題)が生じてしまっているということが一番大きいのかなとこの本を読んで感じました。一方で、欧州か議会というものに対して直接選挙ではあるが遠

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    2016年12月24日
  • 統合の終焉 EUの実像と論理

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    出るのを心待ちにしていた本でした。読んでみて、改めて著者の力量に感じ入っています。

    第1章が素晴らしい。EUの意味がここまで豊穣に語られるのも珍しい。第2-4章は、ストーリーテラーの才能を感じます。第5章はちょっと難しいけど、これがあるから6-7章がわかりやすい。8-10章は名論文で、読んでいて小気味よい。11-12章も考えさせられました。

    EUについて考え抜かれた決定版というだけでなく、国際関係や政治を考察するうえでも避けて通れない本に仕上がっていると思いました。

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    2013年05月13日
  • 統合の終焉 EUの実像と論理

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    欧州統合の研究書。歴史的、国際関係、政治体制、思想などの側面から多面的な欧州理解を試みており、これまでの欧州研究と一線を画している。
    最終章の一節「日本におけるEU研究の隘路(①EU性善説、②統合現象叙述型、③米国理論直輸入型)」は、実務家としても思い当たる指摘も。
    注釈や索引も充実(全体500ページ弱の約四分の一)しており、欧州債務問題をより深く理解する上で多くの示唆を与えてくれる。

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    2013年05月12日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    第一次世界大戦前のバルカン半島が「ヨーロッパの火薬庫」であったように、今ではウクライナが現代版「火薬庫」になっていますね。
    この本を読んで、今現在、進行しているウクライナ情勢の背景を垣間見ることができました。
    しかし、ロシアの思惑ばかりが進行しているとは一概に言えず、EUをはじめとする国々の利害が錯綜していると思われました。
    それはともかく、早く戦闘が終わることを願っています。

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    2022年03月14日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    ネタバレ

    日本を代表するヨーロッパ統合研究者によるEU論。

    「複合危機」における「複合」とは、「複数性」(複数の危機が同時多発的に発生していること)、「連動性」(これらの危機が互いに連動し、相乗効果をもたらしていること)、「多層性」(危機が国際、EU、加盟国、地域・地方といった多次元で起きていること)を指す。

    2016年出版ということで、「複合危機」を具体的に扱った第Ⅰ部は、今日においてはやや古さは否めない。しかしながら、今世紀の危機を政治学的に分析した第Ⅱ部は、大変読み応えがあった。

    とりわけ、機能的にはさらなる統合の深化が必要であるにも関わらず、民主的な正統性を得られないために統合が滞り、さら

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    2022年02月14日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    ユーロ危機、欧州難民危機、ウクライナ危機やパリ同時テロ事件といった安全保障上の危機、イギリスの国民投票によるEU離脱決定という、2010年代のEUを襲った複数性、連動制、多層性を持った危機を「欧州複合危機」と捉え、EUが大きな分岐点にあることを指摘した上で、それぞれの個別の危機を振り返るとともに、欧州複合危機の背景や構造を歴史的、政治学的に分析し、今後の展望を示している。
    本書では、歴史的には、EUは、ドイツ問題と東西冷戦の解決の手段として形成されてきたが、現在のEUは「問題解決としてのEU」から「問題としてのEU」になってしまっていることが指摘される。そして、それを読み解くキーワードとして「

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    2020年06月06日
  • 統合の終焉 EUの実像と論理

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    EU内部のダイナミズムに触れることができるという意味で、稀有な和書。
    政治的プロセスは大変おもしろかった。

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    2020年04月03日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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     学者先生の本というのは、どうにもお堅いものが多い印象で、この本もお堅いなあと感じました。
     ただ、文章こそお堅いものの、難解な表現はそれほどなく、EUのことなど全然よくわかっていなかった自分にも、EU事情をだいぶ整理することができました。

     この本で特に注意すべきは、大要次のとおりだと思います。
     いま世間の人々をエリートと大衆という形で大雑把に二分した場合、大衆のエリート不信が高まっている、ということです。
     我が国でも左派とかリベラルとか言われる人たちが選挙の得票はからっきしで、アメリカであればポピュリズムと言われながらもトランプ大統領が誕生したわけですが、これは断じて軽視すべからざる

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    2018年11月05日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    20世紀に戦火にまみれた欧州を国境を越えて統合する壮大なイニシアチブは、ユーロ・ギリシア危機をはじめとして、シリアからの難民や、テロ、そしてはたまたBREXITと、2010年代に入って次々と困難に渦に飲み込まれることとなります。

    PWCの予測ではEU加盟国が世界のGCPに占める割合が10%未満へ低下する、としています。そうした中、欧州はアメリカそして今後より成長していく新興国(中国、インド、ロシア、ブラジルなど)に伍していくために、より一層バーゲニングパワーを結集させていく必要があることでしょう。著者は、そうした競争的側面から、EUは存在意義があることを本書の後段で述べています。

    一方欧州

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    2018年11月10日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    後半の「今後のゆくえ」についての考察部分は自分にはよく分からなかった(評価のしようがなかった)が、各危機の各論解説的な前段…ユーロ、難民問題、安全保障、イギリスのEU離脱…については、日頃ニュースに触れて「何となく」分かっているようでよく分かっていなかった内容について整理して理解することが出来、大変に有用だった。特に、ちょうど先に同じ中公新書の『ポピュリズムとは何か』を読んでいたのが…背景となるコンテクストが踏まえられ…よかったように思う。

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    2017年02月12日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    通貨、難民、安全保障、BrexitをEUにとっての複合的な危機と捉え、その全体像と歴史的文脈への位置付け、そして今後の展開を議論する。300ページ弱の中に相当な情報が詰め込まれていて、読むのにはそれなりの時間と気力が必要だった。しかし、ヨーロッパ、あるいはEUが置かれている状況をつかみ、分析的な視座を得ることができる。時事的なだけでない、広い視点をもたらしてくれる。

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    2017年01月28日
  • 欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界

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    欧州で起きている問題についてまとめた本。具体的には、難民問題、イギリスのEU離脱、反EU政権の誕生の傾向など。
    個人的に、欧州で起きている様々な変化は、現状に不満を持つ人々が増えたことにあると感じていたが、本書でも同様の見解がなされていた。しかし、それぞれについて事例の背景が紹介されており、今後の展望まで触れていることは本書の価値を上げている。また、最新の政治学の理論や知見に触れつつ、現状を分析しているのも良いところだと思う。

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    2016年12月08日
  • 統合の終焉 EUの実像と論理

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    よく知っているけれど、よくわからない統治機構 EUについて、その成立から現在の状況までの詳細な経緯、歴史と思想についての解説書。膨大な資料に、お腹いっぱい。

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    2014年07月16日
  • 統合の終焉 EUの実像と論理

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    EUの統合は終わりつつあり、中では不協和音が生じつつあるが、それでもEUは機能している、何故か?というところから書かれた研究本。

    EUの統合史がよくまとまっており、素人にもわかりやすかった。

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    2014年06月24日