椎橋章夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
JR東日本でSuicaシステム推進プロジェクト部長をされていた方のSuica誕生秘話。
ベンチャー企業ではなく、極度の安全と信頼が求められる巨大インフラ企業でこうしたイノベーションが産まれたことが素晴らしい。
0.2秒の非接触信号処理やバックエンドシステムなどの技術的背景はもちろん、「タッチ・アンド・ゴー」のコンセプトやかわいいペンギンも含めたマーケティングなども興味深い。
Suica稼働初日や、Suica・PASMO・相互利用システムの一斉切替えなどは想像するだけで胃が痛いが、その日の詳細が書かれていないのは親切心か。
胸が熱くなる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
購入した本。Suicaを開発し、導入した筆者の体験が綴られた本。
Suica開発の背景には常に「お客様目線」があった。どんな商品も使うのは常に人。人が使いやすいようにすることが大事。
Suicaは「タッチアンドゴー方式」と呼ばれる。こういう名称によって、魔法の呪文のようにお客様が使いやすくなる。
経営陣には円グラフを用いて説得したそう。大きな夢を語るのも良いが、まずは目先の達成可能な目標から定めることも大事。
今後は第二次インフラの時代。「一度このインフラサービスを経験すると、手放せなくなるもの。」
そういったものが求められる時代になっていく。例、携帯、コンビニ。
夢やチャレンジ精神 -
Posted by ブクログ
ネタバレSUICA開発物語
文章はこなれておらず、しかも前半部分にはやたらと「詳しくは後で述べるが」というような記載が多く、読みやすいとはいえないけれど、著者の粘り強い人柄が伺え、好感のもてる書きぶり
100戦100勝もしくは100分をよしとする社風の中、前人未到の巨大システムの構築、よくやったなぁという感じ。
SUICAの技術的な内容はあまり書かれていないがシステムの概要はよく分かる。ユーザーインターフェースについても普段われわれが意識していないような細かい検討を重ねた結果、今の形があるということもよく分かる。
・磁気式カードは機械にカードを通すので時間がかかる。非接触式ICカードは当時、リー