長島有里枝のレビュー一覧

  • 去年の今日
    長島有里枝さんの本は、常にすごくリアルで生々しい。息子は自分の息子に重ねてしまう。そして主人公の気持ちもわかりすぎる。私は常に放っておかれたいのだけど、たまに話し相手はほしい。ただそれだけである。
    三軒茶屋のtwililightでの朗読会にも参加したんだけど、そこで驚いたのは自分が思っていた小説の世...続きを読む
  • 去年の今日

    『翌日』
    ペットロスの話。
    うちも高齢の子たちがほとんどだから
    考えたくないけど少し意識してしまう。

    主人公の女性は、何だか金原ひとみさんが最近描く、気が強く仕事をバリバリしている系の人に性格が似ているように感じた。

    『フィービーちゃんと僕』
    金原ひとみさんの小説に何だか似ていたから、樹木のこ...続きを読む
  • 背中の記憶
    講談社エッセイ賞受賞作ですが、これはもう短篇小説集ですね。著者は写真が本職なので、いかにも写真表現を思わせる描写もあって、ゆっくり玩味したい本です。
  • 背中の記憶
    とてもよかった。なぜ覚えているのかというほど幼少期の出来事や心の動きが書いてあってすごい、というか読んでいて辛い。もちろん、そこまで覚えているわけはなくて、本人もあとがきで書いているように「物語」なのだと思うのだけれど、身に覚えがあって自分の思い出したくはない部分をぺたぺたと触るような感じがする。泣...続きを読む
  • 去年の今日
    文体が自分に馴染みにくいと感じた。句読点の置き方、言葉の抜き方、など。でも、これは私と作者の相性の問題。非難や否定ではない。

    柔らかく、優しく、淡々と、作者が「他者との関わり方」について思うことやそれについての考察を物語に散りばめている。気がした。
    家族を失くすこと、自分を咎めること、他者を恨んで...続きを読む
  • 去年の今日
    P76 まわりの人をケアすること、苛ついてるときの男の人がこわいこと、1人でいたい時に普通のトーンで言葉にするか態度に出すか

    愛犬PBがなくなった日から翌年まで
  • 背中の記憶
    いちばんになりなさいという祖母の言葉は、女だからといって誰かの陰になって生きることはないという彼女らしい思いを、子どもに分かるように言い換えたものだったかもしれない。

    長島さんの主に幼少期の記憶が、驚くべきディティールで語られる一冊。いろんな人が出てくるけど、これはやはり女たち(祖母、母
    そして長...続きを読む