旅路 無明の眠り

荒木麻紀

息子を交通事故で亡くした女性・由里。悲しみに暮れる彼女のもとに、深夜０時に電話が鳴る。「お母さん」と尋ねる声は少女・沙羅のものであった。もう帰らぬ息子を想う母親と、母親と生き別れた少女の不思議な出会い。息子と同じく交通事故で夫を失う悲劇をきっかけに、由里は沙羅とともに「夢にみた」賽の河原を探す旅へ出る。賽の河原で息子が石を積み続けなければならない理由とは。血のつながりがない人と人との間には、肉親に対するような情愛が生まれるのか。愛する者と別れ、独りで生きなければならない人々が、苦しみながらも前向きに歩み始める姿を綴った一冊。幻冬舎グループ主催小説コンテスト『テーマ「愛」出版0円キャンペーン』大賞受賞作！

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 幻冬舎メディアコンサルティング
• 電子版発売日: 2019年02月01日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 2MB

[ようこ · ★★★★☆]

旅路 読後感想

描写が大変細やかで、登場人物の心の動きや風景が鮮やかに表現されていましたね❗あっという間に作品世界に惹きこまれ、一気に読んでしまいました。
難解な用語がちりばめられている箇所があり、登場人物の語りというより、作者の顔が覗いている表現となった部分がありましたが、登場人物になりきった言い回しにした方が、自然な感じになるのではないかと感じました。
次の作品も楽しみにしております。