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黒土に蕾の押し合う福寿草日向に黄金の光あつめる
鬼灯の青き袋を手に摘みてぽんぽんと鳴らす夏の末かな
はろばろと黄金の穂を垂る稔田に太古のままの月満ちて照る
(「季節のうた」より)
本作は、著者にとって8作目となる短歌集。旅先での光景や、著者が暮らしている町での出来事など、何気ない日常について綴った珠玉の短歌が200首以上収められている。移りゆく季節や、変化し続ける町並みの中でも、決して変わることのない美しい景色や人の温かさ。そんな日常を彩る小さな幸せの一瞬が、この一冊に詰まっている。ページをめくれば、あなたのもとに優しい風を運んでくれるだろう。
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