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私の故郷は
今も「無人」のままです
終わりの見えない全村避難
理不尽に翻弄される人々の
それぞれの選択を
村出身の女性記者が描く
【主な内容】
ふるさとを取材するとは思わなかった――はじめに
第1章 「無人」になったふるさと
第2章 同級生たちを訪ねて
第3章 放射性物質と向き合う
第4章 鍵をかけられたふるさと
第5章 村人たちの静かな闘い
第6章 村はまたよみがえる
なぜ人は前を向くのだろう
・「放射性物質よりも、体力や技術、知識が衰え、農業ができなくなることのほうが怖かった」(避難先で農業を再開した花農家)
・「被害者であっても、被害者意識だけではもう解決しない」(飯舘村長)
・「人生の最後は飯舘だと思っている。故郷っていうのは理屈じゃない」(避難先でコーヒー店を再開した店主)
・「みなが村に戻れるようになったとき、桜が役立ってほしい」(村に桜2千本を植えた農家)
・「いつまでかかるか、何戸から始められるかは分からないが、また一から飯舘村を作っていく」(農家の15代目)
なぜ人は故郷を想うのだろう
《取材を続けると、書かねばならないことが増えていった。伝えなければならないことの連続だった。それは、私のよく知っている村の話だからだろうか。縁のない土地だったら、そこまで思えただろうか。自問しても答えは出ない。ただ、福島の現実をもっと知ってもらいたい。飯舘村の人々の思いを知ってほしい。その気持ちに変わりはない。
記者である前に、飯館村をふるさとに持つ者の一人として。》(「はじめに」より)
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