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Posted by ブクログ
いおかさんの作品は『好きこそ恋の絶対』シリーズ以来です。その時も感じたのだけど、諸々のほどほど感がよい読み心地。
刑事が出てきて事件も起こるけどシリアス過ぎず、クスリと笑ってしまうようなコメディタッチもありだけどふざけ過ぎず、ラブ一辺倒というわけでもない。
自分のずば抜けた容姿にも、有能な仕事ぶりにもこれといって関心がなく、煩わしい人付き合いにも興味がない。あるのは仕事上の表面的な付き合いだけ。
そんなエリート銀行員:祐介の元にある日突然現れた刑事の石堂。
突然亡くなったと知らされた祐介の実の父親の知り合いだという。
認知もされず母ひとり子ひとりで育った祐介にしてみれば、顔すら見たこともない男の死に何の感慨も浮かばない。本当の父親かすら疑わしい。実の父親なのだから悲しめと言われても無理な相談だ。
そんな祐介の態度に業を煮やした石堂は強引に祐介を亡くなった男が本当の父親である証拠探しに連れ出す。
他人同然の父親への情を今さら強要されて苛立ちを覚えながらも、すっかり石堂のペースに巻き込まれていく祐介。
赤の他人にどうしてそこまで入れ込むのかと、あらぬ事までつい疑いたい気持ちになる。
そうこうするうちに祐介は突然全く身に覚えのない銀行の横領疑惑をかけられてしまう。
父親だという男の過去と横領事件の真犯人を突き止めるという共通の目的を持った祐介と石堂は互いに反発しながらも関係を深めていく。
あれこれ口実をみつけては口うるさく付きまとう石堂の感情はダダ漏れなのに、他人の感情にも自分の感情にも疎い祐介が超ニブチンで笑える。それにもメゲず独占欲&嫉妬むき出しの石堂も、一見取り付く島もなく硬質な感じなのに流されやすくて快感に弱い、隙だらけな祐介もいいわ~。
探偵事務所の富野さんに喫茶店アルバイトの新家くん。脇の人たちもキャラがたっていておもしろかった。
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