わたしは誰の子？ : 父を捜し求める日系二世オランダ人たち

葉子・ハュス-綿貫

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クラウディーネとナニー、そしてモリーは、第二次大戦中日本軍の占領下にあった「蘭印」(現インドネシア)で、日本人の父と蘭印系オランダ人(インドネシア人とオランダ人の混血)の母から生まれた。父とは戦後すぐ生き別れとなり、そののち母に連れられて見知らぬ祖国・オランダに渡る。彼女たちは、本当の父の愛情はおろか存在すらも知らないまま育った。
本書は、人間としての存在価値を求めて苦悩する彼女たちの、心の旅の記録である。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: ノンフィクション / ノンフィクション・ドキュメンタリー
• 出版社: 梨の木舎
• 掲載誌・レーベル: 教科書に書かれなかった戦争
• ページ数: 179ページ
• 電子版発売日: 2014年09月19日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 27MB

[ブクログ · ★★★★★]

畏友、葉子・ハュス・綿貫さんの本。
ひょんなことからオランダ人と結婚してオランダ在住になった彼女がインドネシア系中国人から話しかけられて、日系二世オランダ人と知りあうことから話は始まる。そして彼らとのかかわりから父親を探す日系二世オランダ人たちとのかかわりを深め、協力者となる。そんな中で3人の人物について、その物語を彼女は淡々とつづっていく。
だがその淡々とした記述を読みながら私は不覚にも涙してしまった。悲しみでも怒りでもない、何か深いものに触れてのことだった。

この本は凄い本です。
是非手に取って読んでいただきたい。そしてまわりの人にも拡げて欲しいのです。重い内容だけどそれだけの価値のある本です。