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本書ではエネルギー問題を、政治や電力業界だけで解決できるものではなく、ビジネスの力によってこそ解決できるものと位置づけている。なかでも、そのカギを握る運輸、建物、工業、電力の4つの業界に注目し、最前線の効率化技術やビジネスモデルを紹介しながら、エネルギーシフトの具体的な進め方について提案する。
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Posted by ブクログ
エイモリー・ロビンスを読んでいないのは、もぐりである。 と断言してもいいと、今ならば言える。 ビジョナリーとはこういう人のことを言うのだろうと思う。
アメリカの化石燃料消費を2050年までにゼロに近付けるためのアクションを、運輸、建物、工業、電力の4分野について具体的にプランを説明。アプローチは大きく3通りで、「より少ないエネルギーで目的を達成する」「需要構造を変える」「供給方法を変える」もの。特に、工業では最終目的(例えば加熱、動かす、など)か...続きを読むら、そのための手段を見直すというアプローチが新鮮。汎用化が難しいという問題はあるが、考え方は他のことにも応用が効きそうだ。最終的には目的を達成できれば良い訳だ。 もちろん、ビジネスとして成り立つのが条件であるが、インセンティブとしての政府の適切な施策も重要。また、自然に近付けるアプローチ、例えば極力自然光を活用する、外の空気を利用する、などすぐに思い浮かぶことだけでなく、処理時間が長くなるとしても、光合成の仕組みを人工的に利用することや、貝が殻を作る仕組みを素材作りに応用するなどというアイディアも興味深い。 日本語訳に際して「省エネ」という言葉は我慢や忍耐を強いるイメージがあり、これは使わないというのも印象的。
新しい火の創造。原題はReinventing Fire。エイモリー・ロビンスの最新作です。運輸、建物、工業、電力の各分野で、「新しい火」をどう実現していくか、ということを解きます。 ベースはアメリカの話であり、こと建物を見ると、アメリカというのがいかに建築物のエネルギー消費で遅れている国なのかとは...続きを読む思うけれども、他の分野では大体アメリカ発のような情報に慣れているので、情報の読み方はかくも難しいのかと思います。 内容は、方向性は期待通り、ただ具体的な特効薬というよりも、やはり方向の話であり、そう虫が良いわけではない。 「新しい火」とは何か。僕らの仲間なら、きっとわかるだろうし、そこには我慢や停滞、後退があるわけではない。「新しい火」でやっていこうという人たちが拠り所に出来るものにはなっていると感じます。
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エイモリー・B・ロビンス
ロッキーマウンテン研究所
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