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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 これまでの15年あまりの私の心理臨床の体験をもとに、思春期の女性たちの心の危機の諸相と、それに対する心理治療者の具体的な対応を、フィクションの形で自由に描いてみました。フィクションではありますが、単なる絵空事ではなく、"心理的次元"では充分に事実に根ざしたものとお考え下さい。
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Posted by ブクログ
タイトルそのまま、思春期の女子に心理療法をいかに適用するのがよいのかを考察している。 精神科で心理士として働く経験を活かして書かれたものなので、本書で描かれる少女たちは まだ軽症とはいえ何らかの精神疾患を抱えている。 しかし、彼女たちが語ったり雰囲気から発せられる悩みはわたしたちに理解できないような...続きを読む特別なものではなく 「普通」とか「健康」とはこの時期においてはなんとも曖昧なものなのだと思わされる。 思春期の少女はまだ気持ちを言語化することが難しく、非言語的な媒体や雑談を取り入れることが有効だというのが 全体を通しての筆者の主張であり、それは筆者が大学院修士課程で遊戯療法に全力を注いでいたこととも関係するのだろう。 事例を読んでも非言語的な関わりが果たす役割は大きく、また終結も済し崩し的なものが多く 徹底的な治療よりも、彼女たちの成長する力の発露を待つ「柔軟さ」こそがこの時期の心理療法には大切なのだと思わされた。 筆者が述べていたことだが、まさに思春期とは児童精神医学と成人精神医学との谷間にあるものなのだろう。
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