日本の反戦非戦の系譜:アジア・ビジョンをどう描くか
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日本の反戦非戦の系譜:アジア・ビジョンをどう描くか

2,178円 (税込)

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戦争の時代に戦後の原点へ

「反戦」や「非戦」、「アジアの連帯」が語られなくなって久しい。
戦後民主主義の記憶も遠くなり、中国・韓国はじめアジア諸国が台頭するなかで、ナショナリズム感情を煽る言説やパワーポリティクス論が巷に氾濫している。
本書は「反戦」や「非戦」、「アジアの連帯」といういまや打ち捨てられようとしている問題群に、現代の世界情勢を踏まえて再接近しようとする試みである。
まず、ウクライナ戦争やガザ戦争を受けて、真の「現実主義」がなにかが問われる。
本書によると、それは、たとえば、井伏鱒二『黒い雨』における「戦争はいやだ。勝敗はどちらでもいい。早く済みさえすればいい。いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」という言葉に端的に現れているという。
そして「正義の戦争」の欺瞞、軍隊の理不尽という戦後日本の原点が何度も確認される。続いて、いまでは忘れ去られた近代日本における反戦非戦の系譜に光が当てられる。
反戦・非戦の視点を恢復してみると、アジアはまったく異なってみえてくる。アジアの人々はだれも戦争や強権を望んでいるわけではないのだ。戦争の時代に広く読まれてほしい一冊。

[目次]
はじめに
第I章 真の現実主義とは
1 戦争と軍隊の理不尽
2 もし武力侵攻されたら
第II章 日本の反戦非戦の系譜
1 日清戦争に反対した勝海舟
2 足尾鉱毒問題に生涯をかけた田中正造
3 幸徳秋水の平民主義・社会主義・平和主義
4 内村鑑三の非戦論
5 石橋湛山の「小日本主義」
6 戦後の平和運動の担い手たち
7 アフガニスタンで井戸ほりをした中村哲
第III章 台湾海峡の緊張をどう解きほぐすか
1 中台の攻防の歴史
2 台湾の戒厳令の時代
3 台湾アイデンティティの形成
4 台湾の選択
5 台湾と中国の交流
6 共通する文化の土壌
第IV章 香港の民主化運動はどこへいく
1 香港の民主化デモと中国の介入
2 植民地としての香港の歴史
3 植民地主義をどうみるか
4 香港の自立のディレンマ
5 香港の相対的地位の低下
6 香港のこれから
第V章 中国とどう向きあうか
1 中国とアメリカの応酬
2 中国のアキレス腱
3 中国への対応
第VI章 アジア・ビジョンをどう描くか
1 反戦非戦と文化力
2 戦前と戦後のナショナリストのちがい
3 アメリカと中国の反戦非戦
4 魅力ある国とは
おわりに

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