東電OL禁断の25時

東電OL禁断の25時

385円 (税込)

1pt

3.7

被害者と“夜の渋谷”で“同僚”だった著者が事件を追っていく

「まさか……、裕子さん? あの裕子さんなの」
たまたま訪れた知り合いの風俗店で、私は1枚の写真を見て息を呑んだ。そこに聞き込み捜査に来ていた刑事が提示したその写真には、暗いブルーの壁を背にし、こちらをじっと見据えている女の顔があった。ペッタリと貼り付いたようなストレートの長い髪、濃いアイシャドー、真っ赤な口紅……。けばけばしい外見とは対照的に、その表情には、まるで深い海の淵に迷い込んでしまった稚魚のような、あやうい心許なさが漂っていた。
「裕子さんだ」
それは、まぎれもなく、5年前に同じホテトルで働いていたあの人だった。
「円山町東電OL殺人事件」。私の中で、この時初めて、新聞や雑誌で盛んに取り上げられていた“被害者・渡辺泰子さん”の昼の顔と、私の知っている夜の顔の“裕子さん”が重なった。
東京にも桜の花が咲きそろい、町にほろ酔い加減の人々があふれ返る、悲しいくらい賑やかな季節のことだった……。

慶応大学出身のエリートOLという昼の顔と、ホテトル嬢という夜の顔。そのギャップにばかり焦点を当てた報道。円山町東電OL殺人事件の被害者と“夜の渋谷”で“同僚”だった著者が、風俗嬢の立場から事件の「なぜ」に迫る。

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東電OL禁断の25時 のユーザーレビュー

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    購入済み

    よかったです。

    2018年01月04日

    筆者、被害者の関係、被害者のおかれた環境、人生が難しく絡み合い、推測であるが事件の核心をとらえて共感できた。
    この事件の関連本をまだ読みたいと思った。

    0

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