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豊橋技術科学大学が平成22年4月よりスタートした新しい教育プログラム「テーラーメイド・バトンゾーン」 。次代を担う社会のリーダーを企業と協同しつつ育成することを目的に、新日鐵会長や三菱化学社長などの財界トップと、トヨタ自動車、富士通などの日本の製造業を代表するトップ研究者が、研究者、技術者の卵に対して講義を行った。日本の科学技術を代表する知性8人の熱血講義を完全収録。理工系学生、ビジネスマン必読!
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Posted by ブクログ
三村明夫 新日本製鐵代表取締役会長 小林喜光 三菱ケミカルホールディングス代表取締役社長 蛭田史郎 旭化成最高顧問 渡邉浩之 トヨタ自動車技監
講師から薦められて読みました。 有名企業のスゴい方ばかりが、技術開発(特に研究分野)について、若者に熱く語りかけた講演を文字化したものです。 ・自身が手がけてきた研究のストーリー ・近未来社会が抱える問題と、日本が果たす役割 ・研究者、技術屋としてどうしていくべきか 等を話し言葉で紹介しています...続きを読む。 特に印象に残った内容を覚書きしておきます。 【三村明夫(新日鉄、会長)】 ・日本は内需に圧倒的に依存してきたが、今後国内市場を期待してはいけない(米との単純比較で、GDP成長率が1.1%違ってくる) ・25-30兆のエネルギー、資源、食糧を輸入できるに堪えうる外貨を稼ぐには、ものづくり立国であり続けるしか方法がない ・ものづくり立国であり続けるための条件1:新たな基幹産業の創設だけでなく、自動車・電機・電子部品・鉄鋼といった現在の基幹産業の国際競争力をいかに保つかを考えることも非常に重要(→統廃合すべき)。そして、生産拠点を国内に留まらせることも大切。 ・ものづくり立国であり続けるための条件2:資源、エネルギーを適正価格で確保し続ける策略を練ること(レアメタル関連では中国の政策動向に注目、他国の輸出規制に耐える対策を立てていくべき) ・ものづくり立国であり続けるための条件3:国内での製造環境を海外と等しいレベルに落とす(法的規制が厳しいと国内の開発が困難となり、コスト増を招き、地球温暖化対策に逆行してしまう) 【小林喜光(三菱ケミ、社長)】 ・エネルギー対策は必至の課題であること(企業にとっては最重要の要素) ・経済用語を勉強しないと。数字の感覚がわからないのは問題。 【蛭田史郎(旭化成、最高顧問)】 ・パラダイムシフトの時代に企業が必要とする技術:1)資源枯渇(省エネ商品、省資源代替材料、貴金属等の回収)、2)環境悪化(水等のリサイクル、汚水・CO2の回復)、3)高齢化(パーソナル医療:バイオ医薬品、先進医療機器)、4)食糧危機(アグリバイオ、農業生産性) ・国際性と先見性のある研究成果の達成ができる人材が必要 ・テーマの持続性ではなく、事業化を見越した研究計画を大学のうちから立てる 【三村高志(富士通、フェロー)】 ・自分の専門だけでなく、どんな理系分野の人とも議論できるよう、専門用語の習得と物事の捉え方を学生のうちに修得しておく必要がある ・研究成果が出た時飛び跳ねたくなるほど研究に打ち込んでいるか?それほどチャレンジングなテーマであるか? 【渡邊浩之(トヨタ、技監)】 ・BRICs諸国が低エネルギー化社会に仲間入りするようなアジア全体のソリューションを立てねばならない 【榊佳之(豊橋技大、学長)】 ・高校生までに決めた枠にとらわれず、柔軟なキャリア選択をしていけばよい(=キャリアドリフト推奨) <<反省とToDo>> ・自身の問題意識が、企業のトップクラスとギャップがあることに気付いた。 ・地球規模の課題を正しく認識し、そのニーズと自分オリジナルのアイデアから出るシーズの共通項を探るようにする ・他の理系分野の教養を学ぶ ・手を動かしながら、研究に没頭していく
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