10のタカラモノ

こぐまあぴぽ / かきぶた

街で求人を目にし、高条件に飛びついて希望ファームに入社してきた男、ライチ。 働いていくにつれ、最初は気付かなかった希望ファームへの違和感を徐々に感じ始める。
そんな日々の中、周囲から孤立していた牛人の10(いお)と出会う。 小さく痩せ細り、寂しそうな瞳の10が、辛い過去の経験から酷く傷付き孤独を抱えた自身とどこか重なって見え、甲斐甲斐しく10の世話を焼くようになる。
希望ファームで産まれた、牛と人間のハイブリット10。彼はずっと、この狭い世界とそこに関わる人間の全てが嫌いだった。とある年の春、突然やって来た青年ライチと出逢うまでは。
ライチは10に生まれて初めての物を沢山くれた。優しさ、温かい気持ち、美味しいビスケット、10という名前。
ライチが来てから、10の毎日が輝き出した。今日はライチと何をして遊ぼう？10はそれまで憂鬱だった朝を迎えるのが楽しみになっていた。ライチを想うと胸が高鳴る。10の初めて覚えた恋心だった。
そんな10を揺るがすある事件が起こる──。
歪んだ環境に振り回され、翻弄される二人の運命は。
喪失感を胸に抱いて生きる青年×大きくなれない小さな大人の牛人の純愛BL。
※一部内容に不備があり、2025年9月に各配信サイト様にて修正版へ差し替えて頂いております。それよりも前に購入されたユーザー様につきましては再DLの上、お楽しみ頂けますと幸いです。

• カテゴリ: BL
• ジャンル: BL小説
• 出版社: 夕霧文庫
• 掲載誌・レーベル: フリチラリア文庫
• 電子版発売日: 2025年08月22日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 5MB

[ゆきこ · ★★★★★]

傷と再生と純愛の物語

同人誌の時からこの作品と作家様のファンで、電子書籍でも購入しました。
最初は警戒心を顕にしていた10が、ライチに段々と心を開いていく様子が微笑ましく、二人の距離が少しずつ縮まっていく過程に胸が温かくなります。
ライチの優しさに触れて、ピュアな恋心を育んでいく10がとても可愛いです。
途中で痛ましい事件が起こり行き着いた先で、大切な人達との出会いと別れを繰り返し、成長していく10が頼もしく、格好良さも併せ持ったキャラクターだと思いました。
ライチの過去編が悲しくて、こんな背景があったんだ、と最初の印象とは大分代わりました。
ライチの心の傷を10が受け止めてくれて、辛い過去も二人で乗り越えられたのが良かったです。
二人が出会えた事が、お互いにとって救いだったんだと思いました。
最終章で何度も涙が流れました。
電子と紙本との違いも楽しめたので、電子の方も買って良かったです。

＃胸キュン ＃泣ける ＃感動する

[匿名 · ★★★★★]

掘り出し物でした

サンプルがなかったので正直不安でしたが、あらすじとレビューが気になり読んでみました。
ハピエン厨なので不穏な展開に地雷だったらどうしようと思いましたがそんな事はなく、結果買って正解でした。
虐待されてる受の10を攻のライチが助けて外に連れ出してくれる展開よき。
10は子供なのかと思いきや実はそうでなく、守られるだけじゃなくて自分で考えて動く事が出来るタイプだったのが意外で好感が持てた。
ライチも優しくてちょっとヘタレ気味なのがまた意外でした。見た目に反してガンガン行かない所推せる。
最初は10が片思いだったのに、進んでいくにつれライチの方が愛重めになっていくのも個人的に萌えポイントです。嫉妬するシーンにドキドキしました。
ページ数を見て長いかと思ってましたが、文章も読みやすかったので読み終わるのにそれほど時間はかかりませんでした。
終わり方もよくて満足です。★5

＃胸キュン ＃ハッピー ＃切ない