コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて 音響設計家・豊田泰久との対話

豊田泰久 / 林田直樹 / 潮博恵

ウォルト・ディズニー・コンサートホール、サントリーホール、札幌コンサートホールKitaraなど国内外の代表的なコンサートホールを手がけ、世界のマエストロが絶大な信頼を寄せる音響設計家・豊田泰久と音楽ジャーナリスト・評論家の林田直樹が「究極のオーケストラ・サウンドとは」をテーマに徹底討論。

「音がリッチであること。と同時に、音が明瞭であること。リッチなことと明瞭なことっていうのは、反対のベクトルみたいな感じがしますが、実際いいコンサートホールに行くと、両方が備わっているんですよね」

「アンサンブルがよくないとホールがうまく鳴ってくれないし、アンサンブルのクオリティが悪いままでもきれいに聞こえるホールなんてものはありえないわけですよ」

話題はホール音響を超えて、「オーケストラは〈密〉であるべきか」「弦楽器と管楽器の理想的なバランスとは」「指揮者はどうやってオーケストラの響きをつくるのか」などクラシック・ファンなら誰もが知りたいテーマにおよぶ。

豊田とともに理想のサウンドを追い求めてきたマエストロや建築家たちの個性あふれるエピソードも満載。

各章間に置かれた潮博恵によるコラムではホール音響の基礎知識や豊田のこれまでの仕事の数々を解説し、彼がなぜ特別な存在なのかを解き明かす。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 趣味・実用 / 音楽
• 出版社: アルテスパブリッシング
• ページ数: 320ページ
• 電子版発売日: 2024年10月22日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 14MB

[ブクログ · ★★★★★]

クラシックホールの設計で有名な豊田泰久氏の話。オーケストラビルダー指揮者とオーケストラの関係の話など、とても興味深かった。時々、札響の話題が出てきてこちらもなるほどと関心するばかり。 「オーケストラが本番前の総練習だけでなく、リハーサル初期からホールのステージで練習し、ホールの響きのもとで日々音楽作りに専念して欲しい」とあるは、とても共感できる。 良いホールが素晴らしいオーケストラを育むのである。 川崎ミューザで一度オーケストラを聴いてみたい。

[ブクログ · ★★★★☆]

オーケストラの裏話もあり、良かったです。オーケストラビルダーの指揮者に作られたシンデレラオーケストラと言う表現が面白い。