裏側の日本美術史 聖母マリアの到来と変容。20分で読めるシリーズ

裏側の日本美術史 聖母マリアの到来と変容。20分で読めるシリーズ

548円 (税込)

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さっと読めるミニ書籍です(文章量20,000文字以上 24,000文字未満(20分で読めるシリーズ))

【書籍説明】

街中を歩くと、信仰のイメージが至る所に見られる。

たとえばそれは地蔵であったり、観音像であったり、何らかの塚――たとえば大宰府にある筆塚のような――であったりする。

寺には大小さまざまの仏像が奉納され、神社には色彩豊かな絵馬が奉納される。

そして家に帰ると仏壇があり、そこには小さな仏画・仏像があることだろう。

このように伝統的な神道・仏教のイメージがあふれている中で生活を振り返ると、異国の宗教イメージが生活のさまざまに入り込み、独自の在り方に変容しているのに気づく。

たとえば、クリスマスやバレンタインデーがそうだ。


どちらもキリスト教に端を発する文化であるが、日本という島国に入った途端、その姿は大きく変わってしまった。

このような宗教的イメージの変容・転用は今に始まったことではない。

フランシスコ・ザビエルがもたらしたキリスト教の信仰の在り方は、戦国時代末期の日本という混沌とした社会の中で大きく変容しながら広まっていった。

多くの人が知っているように、江戸時代に入るとキリスト教は激しく弾圧され、信徒は「隠れキリシタン」として細々と信仰の火を灯し続けていた。


信徒たちの精神的よりどころとなったのが、まさに本書で取り上げる「聖母像」である。

聖母像は日本への到来以降大きな影響力を持っており、その強さは一八六五年、開国後の長崎で隠れキリシタンの老婆がプティジャン神父に尋ねた「サンクタ・マリアの御像はどこ」という言葉からも分かる。

変革と混迷の時代の中で、人々はどのように聖母マリアを信仰し、描いたのだろうか。

当時の社会的・政治的状況と、日本で活動した修道会、特にイエズス会の政策を踏まえて、いくつかの作例を取り上げながら、「日本の裏側」で展開された美術史を見ていくことにしよう。

【著者紹介】
有明榮(アリアケサカエ)
イタリア美術に魅入られて、大学を出てからもしがみついています。
古今東西の美術の諸相を、社会や宗教や科学の側面から深読みしていきます。

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