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テレビや街中で耳にするヒット曲について、アメリカ人音楽教授が本気で解説。ギターを片手に関西弁をあやつる彼の名は、ドクター・キャピタル。「そもそもヒット曲とは何なのか?」という大きな疑問に答えることから始まり、J-POPのヒット曲が持つ「リズムの秘密」について徹底的に考察しながら、日本の大衆音楽を丸裸にする一冊。
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Posted by ブクログ
ヒット曲をリズムの視点から分析している本。 音楽好きや音楽をやっている人以外には、少し難しい内容となっていて、実際に曲を聴いたり、リズムをとりながらじゃないと完全に理解するには厳しい内容となっているが、ゆっくり時間をかけて読めば理解できる。 【ヒット曲が持つ4つの条件】 1.生命力 音が生き物のよ...続きを読むうに予測不能な動きをして、人々の注意を引きつけるか? 2.魅力 大勢のリスナーが安心して聴くことができ、思わず近づきたくなるか? 3.一体感 音楽が表現する感情の物語に、リスナーの気持ちが共鳴するか? 4. 恩恵 楽曲が期待通りの気持ちにさせてくれて、「聴いてよかった」と思えるか?もしくは、いい意味で期待を裏切り、想定した以上の気持ちにさせてくれるか? 以上がこの本の伝えたい内容だったが、もっとわかりやすく噛み砕くと・・・ 【ヒット曲が持つ4つの条件】 1.生命力 リズムにどんな変化があるか?どう動くか予想できないけど良いリズムと言えるか? 2.魅力 どんな一定のリズムがあるか?速め?遅め?そのリズムに到達したらどんな気持ち? 3.一体感 聴く人を踊らせることができるリズムか?それぞれの楽器パートがどんなリズムを奏でているのか? 4. 恩恵 もう一度聴きたくなるか?リズムはどんな型を用いているのか?何が繰り返されているのか?
リズムについて学んで作曲に活かしたくて読んだ 筆者独特の言い回しでリズムについて解説されてて興味深い内容だった 言われてみれば納得できる話で、無意識で感じていたことを言語化して貰えた感覚があった 確かに自分の作る曲には書かれてる4つの条件がどれも足りてない気がするので意識していこうと思えた
Jpopに詳しくなく、この著者さんのことは今まで知らなかった。 音楽学者にして、ミュージシャンの方だそうだ。 が、文体はいたって親しみやすい。 (アメリカで育った方で、母語は英語のようだが、なぜ関西弁なのだろう?) ヒット曲には、人をもっと聞きたいと思わせるものを持っている。 それをリズムという面...続きを読むから説明する。 説明は「生命力(Life)」「魅力(Appeal)」「一体感(Immersion)」「恩恵(Reward)」の四観点で整理する。 この項目の立て方は、何となく欧米っぽい感じがする。 本書で初めて、「グルーウ」の説明を読んだ。 よく聞くけれど、よくわからないまま今に至った言葉のひとつだ。 Grooveはもともと「溝」。 本書によれば「溝のような凸凹の立体感が感じられる様子」。 単なる拍にアクセントが付き、メリハリがついた状態。 一まとまりのリズムのパターンを作り出すもの。 こんな感じで理解したらいいのかな。 そして、強拍の位置をずらしたりして、リズムの表現性を高める、とのこと。 オンビート(表拍)とオフビート(裏拍)。 均等にするものをストレートと呼び、オフビートを短く軽くすることでスウィングになる。 ここら辺から「講義」がはじまり、不均一で予想がつかないリズムにずらすことでリズムの生命力が生まれることへと話が進む。 自分にとって新鮮だったのは、リズムはドラムやベース、リズムギターなどのリズムセクションだけで作られるのではない、ということだ。 たしかに、ボーカルでも、リードギターのメロディの中にもリズムがある。 そして、複数の楽器で異なるリズムを演奏したり、部分的に合わせたりということでも表現の多彩さにつながるということも面白かった。 解説も、楽譜中心ではなく、曲の例をたくさん挙げて言葉で行われる。 古い曲(70年代アイドル歌謡など)もそれなりに多く含まれているのは、新書の読者層を意識してのことかもしれない。 この方、YouTubeで解説動画もたくさんアップしているそうだ。 perfumeのポリリズムの解説動画、見てみよう。
音楽のどこに良さがあるのか、改めて四つの要素から解説している本。実際に音楽を聴きながら読むと本当に面白い。それにしても、プレイバックPART2って本当すごい曲だと思った。
普段から音楽を聴く(演奏はしないが、最近ではDJの真似事もしている)事が好きで、自分のこの特定の楽曲が好きになる瞬間、起因するもの、は一体どこにあるのだろう…?、その理由を科学的に解明したく、この書籍を読み始めたのだが… かつてギターを弾き始めた時にフレットの幅が広いクラシックギターであったにも関...続きを読むわらずFコードで挫折してしまった時の様に、本書の中盤で読み続ける事を諦めてしまった… 理由として、書籍の中で紹介されている名曲と、自分が好きな曲との不一致、或いは中盤以降の譜面を読みながら名曲とされるものの意味を理解する、事に私自身苦痛を感じたのかもしれない… また、自分が「特定の楽曲が好きになる瞬間」というのは、この書籍に書かれている(全て読んだ訳では無いが汗)様な、普遍的な理論、理屈によるものでは無く「これまでの自分独自の経験や体験に基づく自分の頭の中での瞬間的な取捨選択」によるものであり、これは決して理論では説明できないのでは無いか?という気がしてきたからでもある… とは言えやはりその普遍的な理論の様なもの、をある程度知っておきたい気はする。もう一度読み始めてみたい、というのが今現在の感想である。
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