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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 福祉的共生を見出すためにジェイムズやデューイのプラグマティズムを受けて哲学の現実を追求し、20世紀のロールズやノージックの正義論と、21世紀にまたがるギリガンやノディングスのケア倫理を考察
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Posted by ブクログ
前半、正義論の議論や論点について、コンパクトにわかりやすくまとめられている。 この正義論への批判としてケアの議論を説明している点が分かりやすい。 ロールズ、ノージックを代表とする正義論が、ともに自立した個人を前提に議論を進めていることに対して(比較的穏当なロールズでさえ、あくまで自由で平等な個人が...続きを読む、格差を減らす「努力をする」という構造であり、現実社会で大きな位置づけを持つケアしケアされる相互依存している関係をうまく取り込めていない)、人間にとって自然である相互依存的(ケアしケアされる)な関係を、どう正義や倫理の一部としてとらえ社会の在り方の議論(正義の議論)に取り込めるかが課題と理解した。 正義論とケアが同じ分野の議論として関係しているということは本書を読むまで、私自身、よく分からなかったが、正義論をアップデートするのか、統合して新たな正義/倫理を提示するのか、別のものとして2本立てなのかなど、その関係性自体がまだ課題になっているということも含めて理解が深まった。 個人が生きやすい社会のために、社会的動物としての人間の生理的特性を自然に生かし、連帯、共助、利他等を如何に活かせるかは私自身にとっても重要な取り組みだと思っている。そのヒントがケアの議論にあるのではないかと思うので、今後も動向を追いたい。 なお、ケアの議論はサンデルのコミュニタリズムとの親和性が高いように思う。本書では、この観点での議論は特になかったが、もう少し理解を深めたかった(コミュニタリズムで社会に負荷があったとしても自立する個人像は同じなのかもだが)。
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正義とケアの現代哲学――プラグマティズムから正義論、ケア倫理へ
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