インパクト投資入門

須藤奈応

■インパクト投資とは、「金銭的なリターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトを生み出すことを意図して行われる投資」のことです（グローバル・インパクト・インベスティング・ネットワークによる定義）。

■本書は、インパクト投資を初めて学ぶ方を対象にした入門書です。「何だか地球や社会に良さそうだけど、一体何のことだろう？ どのようにして行われているのだろう？」「自分の仕事にはどう関係するのだろう？」「今までのESGやCSRと何が違うの？」といった疑問に答えていきます。
本書は以下７つの問いに答えていくかたちで解説していきます。
１：インパクト投資とは何か
２：インパクト投資の市場規模は？ リターンを生み出しているのか
３：インパクト投資がなぜ今、本格化しているのか
４：どのようにしてインパクト測定・マネジメントが行われているのか
５：どのような投資家がどのように課題解決に貢献しているのか
６：どのようなインパクト企業があるのか
７：インパクト企業にとっての企業成長の形とは？

■投資することに関心のある方に限らず、投資を受ける側の事業会社やスタートアップで経営企画や新規事業開発にあたる方にも役立つよう取りまとめています。もっと深く知りたい方にとっても、情報源や参考文献を紹介することで専門的な内容の理解の一助となるようにしています。また、本書では概念の紹介もしますが、よりイメージが沸くよう、具体的な事例を可能な限りふんだんにとりあげました。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: ビジネス・経済 / マネープラン・投資
• 出版社: 日経BP
• 掲載誌・レーベル: 日経文庫
• ページ数: 230ページ
• 電子版発売日: 2021年11月29日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 15MB

[ブクログ · ★★★★☆]

（書籍化された当時時点の情報であるという注意は必要だが、）インパクト投資の概念だけでなく、グローバルな投資家及びインパクト企業の事例を知ることができ、具体的なイメージを持ってインパクト投資の潮流を掴むことができた。

[ブクログ · ★★★★☆]

インパクト投資を初めて学ぶ方を対象にした入門書になります。
社会や環境の課題解決のインパクトをどう測定するのか、だれが投資しているのか、どんな会社がインパクトを実現しようとしているのかという基本的な項目をしれてよかったです。

[ブクログ · ★★★☆☆]

インパクト投資とは、「金銭的なリターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトを生み出すことを意図して行われる投資」。
ESG投資、SDGs、CSRとの関わりについても触れられている。
インパクト企業の事例についても紹介。

[ブクログ · ★★★☆☆]

ただ単なるお金を稼ぐためではなく、社会的・環境的によいこともしてもらうことも考えに置いたインパクト投資について書かれた本。

経済になじみがないと少し難しく感じる面もあるかもしれないが、従来のESRなどの違いが書かれており、参考になる部分は多かった。

[ブクログ · ★★★★☆]

後半のインパクト企業の事例が特に面白かった。
ウニの蓄養ビジネスで海の生物多様性維持に貢献するウニノミクスや、農業用データプラットフォームの提供を通じて食料問題にリーチするファーマーズ・ビジネス・ネットワーク等、ビジネスを通じた課題解決の仕組みに感心した。
インパクト企業における成長のかたちとして、コミュニティエグジットなるものがあるらしいが、この点はもう少し説明がほしかった。