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小劇団の看板女優・麗華。チャイナドレスの毒婦役で喝采を浴びても、劇評には「色気は借り物」と書かれ、ベッドでは一度もイったことがない。
千秋楽前夜。相手役の台詞を全部覚えている照明係の透に、彼女は通し稽古を頼む。素の声が出たらベルを鳴らす。鳴るたびに、彼女が自分で台本にト書きを一行書き足す。
「蘭花ならもっと先までやる、って」
楽屋の鏡の前で、誰もいない舞台の上で。悪女の台詞は言い返すたびに裏返り、ベルは鳴りやまない。胸の留め具を外させ、ストッキングを破かせ、ト書きは負けるほど過激になっていく。
「素の麗華さんのほうがずっといやらしいです」
最後のベルを鳴らしたのは、彼女自身だった。
「透さんの…中に……ください」
ねっとり悪女を演じる爆乳女優の、台本にない一夜。フルカラー。
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