山田さんのレビュー一覧
レビュアー
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再会までが長い
高校生の時によく面倒を見た子どもと10年越しの再会をする話。特徴としては10年後の現代と10年前のクソガキ時代を行ったり来たりする構成でしょうか。これが10年前のエピソードが現代編につながっていることもあれば、ただの過去回想の時もあり、これ本当に必要か?と感じることもありました。何より未夜との本当の意味での再会までまるまる1巻分。少しテンポの悪さを感じました。
個人的に良かったのは眞昼と勇のからみでしょうか。一番さっぱりしてて読みやすかったし楽しかったです。
残すは朝華。一番勇に激重感情をもってそう。これから4人の関係性がどう変化していくのか。注目すべきはそこでしょう。
今後もっと面白く...続きを読む -
少し弱いか
煽り系の配信者が実は良い人で。
それがバレてどんどん周りから賞賛されたり、最初から良い人だってことを知っていた人たちからはアタックをかけられたりする話。
やりたいことは伝わってくるし面白いと思いました。
しかし、やはり良い人が売れるために煽り系をやっていた、という部分に荒唐無稽さを感じてしまい、「いや、そーはならんやろ」という考えが頭をよぎります。
創作物に対して何言ってんの?とか、なっとるやろがい!と言われればそれまでなんですが、これは客観というか主観なので、合う合わないは人それぞれだと思います。
好感がもてる主人公ではあったので、次巻更なる面白い展開があればより楽しんで読めるかと思...続きを読む -
いつもの
よくある悪役転生もの。
特筆すべき点は、主人公が転生して成り代わったという事実を公言していること、取り返しがつくかつかないかの微妙なタイミングで転生したことでしょうか。
悪役転生といえば、全部取り返しがつかなくなり失った後にやり直すパターンと、やらかす前に転生して失うのを回避するパターンが多いですが、本作はある程度やらかしておいて、でも決定的なやらかしではなく、周りが完全に見限ったわけではない状態で転生しています。故に、行動と公言で評価を改めていく。
当然飲み込めない者も出てきますが、それもまあ行動でなんとかする感じでした。よくいえば罪禍とやり直しのバランスが取れている、悪くいえばどっち...続きを読む -
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国際問題
モブの躍進も続けば国際問題です。共和国を除くあらゆる国から敵視されることとなった外道騎士。そして王国も二つに分かれ混迷を極めてきました。
そんな中起こるアンジェリカ、レッドグレイブ家との離縁。ヒロインのメンタルがリオンによって乱されるのは公国との戦いの時の王家の船が出てくるまでのあれこれと、共和国でノエルが首輪をつけることになった時くらいでしょうか。うーんまあまあの頻度です。
さて、今後は内乱と他国との戦争の二つを警戒せねばならないわけですが、留学生との関係や周りとの身分差なんかも関わってくると思うとなかなかにややこしいですね。とはいえ完結まであと3冊。どうお話が収束していくのか、楽しみでは...続きを読む -
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やるせない
なんか情緒が振り回されっぱなしの第7巻。人工知能との戦いは二転三転するもんだからハラハラしっぱなしでした。途中ギスったりもしていましたが、やっぱリオンとルクシオンはベストパートナーだと感じました。
レリアやセルジュの劣等感やノエルのコンプレックスなど見ていて、誰かが不幸にならざるを得ないような状況にズブズブとハマっていく感じは読んでいてやるせなかったです。
しかしラストにイデアルの追想があったことで、彼にも彼なりの行動原理があり、それを思うと本当に切なかったです。ユメリアさんが巫女になったのももしかしたら…。
それと人工知能同士の会話でクレアーレのことを隠し玉ではなく隠し球と表現するのは...続きを読む -
ルイーゼという悪役令嬢
1作目のアンジェのような立場にある2作目のルイーゼ。悪役というには優しい雰囲気や頼れる雰囲気など、まさにお姉ちゃんという雰囲気の彼女でしたが、今回はそれが祟って、という感じでしょうか。過去にあった出来事、セルジュを含む家庭内のあれこれ、内にもつ弟リオンへの感情など、それらの要素が一気に噴出した悲劇でした。
家族のセルジュへの扱いを見るに、セルジュにも同情の余地があるな、と感じつつ今回やばいと思ったのはもう一つの人工知能。厄介なのは主人であるレリアの預かり知らないところで動いているところでしょうか。暗躍、というか。改めてロストアイテムを敵に回すことの怖さを感じました。
レリアがことのヤバさに気...続きを読む -
幸せにしてあげたい
なんというか作者様は女の子を美しく曇らせるのがお上手に感じられますね。リビアと対等でない関係で喧嘩した時や、リオンへの好意を自覚してどうすれば良いのかを悩んでいる時とか。曇った女の子は可愛いです。
そんななか今回は曇らせの王道、好きだったあの人にはすでに意中の方が、展開でした。曇ったノエルは実に良いですね。これからいっぱい幸せになってほしいです。
にしても妹のレリアがなんかやらかしそうで怖いです。あとどこぞの星間国家の悪徳領主が剣術にだけ真剣に打ち込むのと同様に、茶にだけは心血を注ぐリオンさんもなかなかに面白くて好きです。違いがあるとすれば星間国家で剣術を教えていた剣士はパチモンでしたが、...続きを読む -
ピンチからの逆転からの…
かつてないNTR展開。最強のヒロインことルクシオンちゃんがNTRれる第4巻。心なしかルクシオンをNTRれたリオンはテンションが低い気がするし、常に肩を気にしちゃうとか、この圧倒的なヒロインパワー。しかもcv石田彰。最初に主人公に会って、婚約者の2人とさえ離れた今もずっと一緒のルクシオン。最強です。リオン以外に塩なのも完全にヒロインのそれです。
そんなルクシオンが…。
まあいろいろあってピンチを乗り切ったかと思いきや最後のアーレちゃんのやらかしにより新たな危機が。あながち間違いでないのも怖いところ。仕方がないのです。優しいギャルには心を開かざるを得ないのです。 -
どちらが良かったんだろう
なんというか常に2択を迫られる第3巻だったと感じています。
復讐はするべきなのか、諦めるべきなのか。
辛い現実に直面した時、理性的に対処すべきか、それとも感情で動くべきなのか。
あのとき、この道ではなくあの道を選んでいたならどうなっていたのか。もしもこうだったなら、を夢想し、それが無意味なことだと理性ではわかりつつも、それを止めることもできません。
あのキャラはどうすれば幸せな結末を迎えられたのか、どこが分岐点だったのか、考えずにはいられませんでした。リオンのキャラクター性やリビアの力が悪性の強いもののように感じられてしまったがために余計に色々な考えが浮かんできてしまいます。
正解は出ま...続きを読む -
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