山口透析鉄さんのレビュー一覧
レビュアー
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教授会と並行してのバチスタ手術
教授会の駆け引きも相変わらずで、密告するあたりが木原医師っぽいです。作劇上、フツーの医師にしているからなのでしょうが。
選挙制度改革案、一定のところで妥結はしそうで、これの成否が同時並行で進んでいる3例目のバチスタ手術とリンクしている辺りはかなり巧みでした。読んでいる側としては緊迫する手術の場面の方がケレン味たっぷりですが、大学附属の総合病院、を描くとなると、教授会等、もいるのでしょうし。
担ぎ込まれた急患がマザコン木原医師の実母で、事故で瀕死の重傷はちょっと因果応報っぽいですが、結局、緊急手術が2箇所で同時進行に。
助手2人(加藤・伊集院)に確認しつつ、最終的にはトリアージして急患の方にも駆 -
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バチスタ手術2例目とか
銃で撃たれて心停止になったバーの香さん、幸い朝田医師やER部長等々の尽力もあり、一命を取り留めたようでした。(加害者等の話までは出てきませんでしたが)
野口外科部長、加藤さんを相手に、改革の話も持ち出し、彼女もかなり動揺はしますが、2例目のバチスタ手術は成功裡に終わりましたので、彼女の気づき、も作品のテーマでしょうね。(教授職の権限が強すぎる弊害とか……)
縫合針を体内に忘れるという医療ミス(BJにもこういう有名なエピソードがあります)、トラブルをすぐ隠蔽する組織には未来などないんですが、東電を持ち出すまでもなく、この間、ニッポン会社ムラ等ではそんな事例ばかり見てきたような気がします。 -
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外科医最難関の心臓外科
心臓外科が一番難しいと聞く理由が垣間見える巻でした。
心臓外科医としての加藤助教授(この頃はまだ准教授という肩書きではなかったのでしょう)もかなりの腕前っぽかったですが、朝田医師、やはり須磨先生っぽいというか、BJを彷彿とさせる技量の持ち主のようです。
冠動脈バイパス手術なら、天野篤医師が心臓を動かしたままの術式で執刀されているようですが、改良型バチスタ手術では……かなり思い切った方法を採用していました。
(実際は事前に循環器内科医がエコー検査で弱っている心筋を見つけたりするようです)
教授陣もかなり見学に来ていて、救急担当のお2人とかも、かなりわかりやすく、対照的な描かれ方をしていましたね、 -
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組織の問題など
循環器内科医の藤吉医師も持病持ちで、心臓の壁に穴の開いている娘さんには手術を受けさせたくない事情もありつつも本人が倒れたりで、ちょっと災難で……AEDの代わりに自動車のバッテリーを使うというのは初めてみました。
研修医君、どこまで成長しますかね。今のところ保身ばかりの小心者ですので。
新規ペースメーカーの問題、末期がん患者と抗がん剤、医療利権、そんな諸問題も。
大学附属病院だとどこか上に妙なのはいるようですし。
ちょっと余談ですが、この作品の連載時期だとまだナースキャップ、使っていたかもですが、実際はだいぶ前から現場では使われていませんので、マンガの記号としては残っているのでしょうね。 -
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縁とちぎりとか
知霧(ちぎり)という名前の通りで、ある意味、彼女の強さ・はかなさ・美しさ・潔さみたいなものがこの作品のテーマでもあったのだろうと思います。
呪いを重ねる結果とその結末、何があったかを知ってからようやく改心できた実母や親しい友人の男の子(デスノートっぽいエピソードでもあり)との絆、辛うじて残ったのでしょうか。
1巻の最初に出てきた女の子が専門部署の刑事さんとして再登場したり、その彼女も接触していた「被害者の会」の面々と、リーダー格?らしいパーカーの少年も気になります。
初期の登場人物もかなり再登場してきていて、作者のあとがき共々、かなり良いです。
美術部顧問の教師(婚約済み)が好きな眼鏡っ娘・鳥 -
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単純な復讐譚ではなく
人間の業みたいなものを取り込んだ連作で、心の底から憎んでいる相手の存在を消すための条件と、その代償が非常に苛烈で、いわゆる悪魔との取引以上のものがあります。
実際に魂を代償にするようなエピソードもありましたし。主人公の回想シーンを見る限り、代償が大きすぎる割に、あっさり頼んでいた女の子も少なからずいたようです。
ことの発端自体も首吊り自殺、からですので、主人公もハッピーエンドはハナから無理でしょうし。
それなりのエロ描写のあ多い前半部分と、後半に出てくるメインの娘の連作、ちょっと雰囲気が変わっていて、クチナワという邪神?の意味付けが最後、はっきりついていたのが良かったです。
あとがき等を読むに -
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美味しそうなスイーツです
どんな作品かと思ったら、パティシエ一家の末娘・いちごさん、好きな男が隠れて親友とつきあっていてどん底になって高校入試に臨んだり、散々なメに遭うところから始まるんですが、評判のお店のスイーツを作っているパティシエの青年と知り合い……作中に出てくるスイーツ同様、甘々な展開でした。
助っ人で来てくれた歳上の幼馴染・久風君にはあっという間にゾッコンで、お店で困っているところ(お店を切り盛りしているお姉さんが過労で倒れて入院した)を颯爽と助けてくれたら、そりゃそうもなるでしょうね。
もう本当に王道中の王道な少女マンガで、私はかなり気に入りましたよ。全3巻のようですし、本、買い揃えたいです。 -
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みずほさん押し掛けて
いわゆる押しかけ女房になりつつあるような。読んでいると、そうであって欲しいというか。
歳の離れた兄妹の父親、ちょっと困ったものですが、モテるのでしょう。みずほさん、意外に良いアイディアを出しますし、苦難にもめげず奮闘しているので、報われて欲しいと思いますよ。
やはり新しい作品の方が良いようです。
気に入ったので、この作品は別途、全3巻を揃えました。 -
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あっという間に相思相愛に♪
修学旅行先で迷子になった箱入り娘・里子さん、困っているところ、道端で遭遇した男の子に助けられます。1人になって心細いところで親身になって助けてくれたのですから、まぁ惚れちゃうでしょうね。
その彼、太陽君も手がはやくて不意打ちでキスしますし。
あまつさえ心配なので新幹線で東京までついてくるし。
お出迎えに来ていたのは幼馴染の恭平さんで……太陽君を当然のように敵視しますが、これも嫉妬ゆえでした。
友人2人と共に里子さんのエスカレーター校に転校してくるのですから、中3とは思えぬ行動力で……障害をどう乗り越えるのか、気になります。全2巻の作品みたいですしね。
空きスペースのコラムも面白くて、読者もクラ -
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エキューの過去話
この巻はほぼエキューの話で、ライアンとチャグとの関わりがこの作品の重要なテーマにつながっていました。
幼少時からエキューは乗馬や剣や喧嘩が得意だったので、実はゲイのライアンに気に入られたのは美少年と勘違いされたからだったんで……ただやはり、実は、と初潮が始まりところとかも丁寧に描かれていて、ここでこの作品、一段階上にあがったようでした。
以前にもタニアさんの生理休暇エピソードもあったので、そこにもつながっていました。
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危うい平衡感覚
ご近所さんと比較するばかりな主人公の母親も大概ですが、こういうのって日本のフツーでしょうし、本人は空っぽでもそれは自覚することもないので、ストレス源になるばかりでしょうね。
割と早い段階から読者には麗香さんは夫と死別していると示唆されていますが、主人公は離別しただけと聞いているので、この辺の齟齬も、後々効いてくるのでしょうか?
今のところ題名っぽい言動ってあまり感じませんが、ヒロイン、ふんわりした美女ですが、ちょっと、いわゆる悪女っぽい部分もありそうで、でもその辺が男を惹きつけてしまう部分なのでしょうか。
作画、写真をデジタル処理した背景とかっぽいですが、道央と東京の話が効果的に出てきて、私は -
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意外にきっちり完結しました
イブニング休刊と共に連載は終了しましたが、その後、マンガアプリに掲載された特別編3編(ツナ缶・看病・関西の缶詰)を含め、最終話は連載時の最後の話をそのまま置いて、割ときっちり完結していますので、初連載としては十分に良かったのではないでしょうか。
おまけで作者が実食して気に入った缶詰も巻末に出ていましたし、羽衣青葉先生のお師匠?っぽい方(詳細は読んでみて欲しいです)も出てきたりで、これはこれで良かったですよ。
作者の次回作にも期待しています。 -
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小さき者たちは仔猫のままで
作中ではさほど時間が経過していないのか、大きくはなりません。ペリタス、ちゃんと親になっていて、確かにコンセントは感電の恐れもあるので齧っちゃ危ないです。
こういう作品って永続するでしょうねー。作画の丁寧さにも脱帽です。 -
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ベーシストとの出会いとか
旅先でのジョージア(旧グルジアでしょう)出身の人とのエピソードが、いわゆる映画のペイフォワード的な良いエピソードで、ああこの作品の根本のテーマかもな、と感じる部分が強かったですね。
バンドを組んでもどうも上手くいっていない女性ベーシスト(ジャズなのでウッドベース、コントラバスです)とは1回、遭遇しただけでしたが、彼女との接点が再び生まれるところがこの作品の醍醐味でしょうね。非常に良いです。
巻末のインタビュー、も今までと一緒でしたね。 -
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箱庭療法や、虐待の連鎖や
加害者が被害者を生み、さらにその被害者が加害者になる、そんな負の連鎖、私が結婚した前妻の家庭にもあったような……先方は重要事項は隠蔽してばかりの両親でしたので、詳細は分からずじまいでしたが、そもそも自ら考えるような問題解決が欠落していては……。
志保さんが昔のアルバイト先に行くエピソードも良かったですね。
正真正銘のエンパシーは簡単なものではないでしょうし。彼女が受けたであろうウェックスラー成人知能検査の結果を見るに、IQとかは如何にも医学部くらいには行けそうな数値でした。私も空間把握の能力だけ99くらいで、へっこんでいるんですよね。
箱庭療法といえば、これも私は故・河合隼雄氏の本を思い出しま -
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かなり本格的な宇宙少女もの
出てくる女の子4人の姓、実在する宇宙飛行士のものでしたね。
秋山豊寛、アラン・シェパード、スベトラーナ・サヴィツカヤ、カルパナ・チャウラ(但しコロンビア号で事故死)で。
非常にリアルなタッチでISに着くまでが描かれていて、言うことなかったです。JAXAもだいぶ大きくなっている作品世界なのでしょうが、火星友人探査は現実には非常にハードルが高いです。
巻末の参考文献に「宇宙からの帰還」が入っていたのも、個人的にはかなりポイントが高かったですね。 -
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ほっこりする猫まんが
ペットショップで売れ残り、大人になってしまった猫を買うところから話が始まり、内容はいわゆる猫あるあるなんですが、絵柄や作風がとても良いですね。
作者も猫が大好きなのがよく分かる良作でした。
飼い主となる紳士もひとり暮らしですから、ちょうど良かったんでしょうね。
店員さんの視点のエピソード等も非常に良かったです。
人気作、でしょうね。 -
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良い雰囲気です
昔ながらの喫茶店の雰囲気が良かったですね。2代目マスター・しづかさん、和装がお似合いで、泣きぼくろも良いです。
雰囲気を楽しむ作品ですね。これも続き、読みたくなりました。 -
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非常に良質な医療もの
主人公は義母の介護で色々思うところもあり、義母が死んでから奮起して看護師学校に通い、訪問看護師になり……とはいってもやはり働き出すと色々、当然のようにありますね。
考え方の違いで衝突したり、厄介な患者の対応に四苦八苦したり。
私も入院の経験は何度もあるんで、極力、良い患者たろうとは努力し、自分で調べられることは調べてきましたが、そういうことが出来ない患者等、幾らでもいますからね。
終末期医療の患者に寄り添うのは簡単ではないでしょうね。
作者ご本人も訪問看護師をされているようなので、やはり説得力が高いです。
かなり良質な作品ですね。 -
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王道展開
この作品は別途、単行本は揃えています。マガジンポケットの連載開始初期から気に入り、ずっと追いかけていて、単行本も予約して発売日に入手してきています。
隣り合っていても仲の悪い2校に通う若いお2人が知り合い、やがて……というのはロミオ&ジュリエット方式の古典的な舞台装置ですが、そこを踏まえつつ、何か見事な人間讃歌になっているような作品で、名作として残りそうな予感がしています。
1巻の時点ではまだメインのお2人が中心ですが、再読すると、後に色々と出てくる友人周りは概ねこの巻で出てきていましたね。
ケーキを一杯食べる薫子さんがとても可愛らしいです。 -
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良質なファンタジーというか
ある種の寓話、でしょうね。
飛び降り自殺?の巻き添えを喰らったような大学生がその相手と共に冥界に行きかけるところで猶予を貰うんですが、1週間後にはどちらかが死ぬ、というもので……一定の距離より近くないといけないし、お互いの感情もかなり共有してしまうため、勝手な行動は取れない中、何とか話し合おう、となる作品です。
以前はマガジンポケットで通読しただけですが、今回は単行本で読んでいますので、最初の投稿作と今回の連載版の違いも比較されていて、作画等は良くなっていても、根っこのテーマとかは一緒のままと分かりますね。
投稿佳作入選作をリライトし、さらに連載で、先を考えながら描かれたようですし、それだけの -
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駆けつけてくれる矢野君が良く
もう、いい加減にお2人の気持ち、お互いに気づいて欲しいですね(T_T) ^ ^;
恋愛経験がないんで一定、しょうがないんでしょうが……。
このお2人を後押しする仲間が欲しいですねぇ。 -
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天晴れなストーリー展開に脱帽…
この巻からもう、怒涛の展開で、作画は引退されただけあって、原作者氏の力の入れよう、半端ではなかったんでしょうね。
産婦人科医ゴロウ氏(コウノトリというモーニング連載の名作に出てくる赤西ゴロー先生を連想します)、宮崎県の北東部でマイペースで働いていましたが、そこに大ファンの星野アイがいきなり現れ、休養の理由を知らされ、茫然自失となって……不運なことに事故死してしまいます。
各章の冒頭に関係者のインタビューが挿入され、これも重要な伏線になっていますね。
16歳でシングルマザーとなったアイさん、この事実が露見したらアイドル生命は終焉を迎えるでしょうし、弱小所属事務所も潰されてしまうので、社長氏が一計 -
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だんだんと関係性も動き
この巻ではやはりおにぎり騒動が大きかったですね。照井さんが裏技も駆使して担当の事務職員を説得⁇させて、週1回ですが、古都吹家の関係者が販売できるようになりましたし。
照井さん、とりあえず作中、最強っぽいですね。
生徒会の面々のキャラも立ってきて、かなり面白くなってきました。
生物部の部長さんとかもホント、困った生徒で、蜂の巣(スズメバチ?)の駆除にも四苦八苦したりでした。
今晩はこの辺で。 -
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夏休みで長瀞町辺り?
同じマガポケオリジナル連載の他作品(あちらもTVアニメ化されている)でも長瀞町、出てきていますし、あと、秩父鉄道の電車も出てきていましたし、あの辺で川遊びしていたんでしょうね。助けられた女の子にやきもちを妬いている式守さんも良かったです。
八満さん、謎にハイスペックだったり、カナヅチだったりで、かなり好きですね。
式守さんの本はBookWalkerで揃えました。もう少し後に出てくる狼谷(かみや)さんも、良い娘ですね。あの辺の友情も良いです。 -
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もう少し読みたかった作品
私はとても気に入っていましたので、読み足りない、というのが率直なところです。
ただ、作品自体、これで概ねきっちり完結していましたので、満足です。
作中ではハッキリは語られていませんが、どうも「怪盗スリーピー」シリーズ、眠方緑さんが執筆されているっぽいですよね。夜長君が作者、誰なんだろう⁇と言っていた際、冷や汗、流している場面がありましたしね^ ^;;
巻末の描き下ろしまんが部分でずっと秘密になっていた、眠方さんの名前、ようやく出てきて、スッキリしました。
お母様はすーちゃん、と呼んでいましたので、翠(すい)が本名でしたね。
お互い、名字ではなく、名前で呼び合っていて、非常に反応も初々しくて、お -
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かなり良いですねー
原作、はやはり手塚治虫御大の中でもトップクラスの名作ですので、本編の前日譚に相当する部分をこの作品に出していて、つまらなくはならないでしょうね。
監修その他の面々についても言うことなしですしね。
原作だとお茶の水博士って名字しか出てこないんで、その辺はこれを執筆する時に決めたのでしょうね。
若いヒゲオヤジ(そのお父さんの見た目がほぼヒゲオヤジ)等も出てきて、この辺はサービス満点ですね。
後半になるとバトルっぽくなるんですが、天馬&お茶の水コンビのロボット、賢い戦い方をするのが憎いです。
作画担当者による巻末解説も良かったですね。
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本格的な登山まんがですね
国内の山(いわゆる日本アルプス周辺が多い)で、遭難する登山者を救助する民間ボランティアと連携して活動している長野県北部の警察機構の話で、登山者は連作形式で次々と出てきますね。
なぜ山に登るんですか?と訊かれ、「そこに山があるからだ」との名言で答えたジョージ・マロリー、本来これは世界最高峰のエベレスト山(中国語でチョロランマ、ネパール語でサガルマータ)についての言葉だったらしいのですが、今となってはこれ、一般化した名言にしても良いと思いますね。
主人公の三歩氏は普段はのんびりマイペースっぽいんですが、ヒマラヤやアンデス等でも登山の腕を鍛え、北米でも同様の仕事をしていたようです。
彼が救助する時の
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