有吉佐和子のレビュー一覧

  • 女二人のニューギニア
    今はどうなっているのか気になった...
    海外に行くことが当たり前になる前こんなにフットワーク軽く行動していて勇気もらえました!
  • 非色
    太平洋戦争後の日本人が黒人と結婚し、後にアメリカへ渡り重ねていく様々な苦労や経験が主に述べられていますが、今読んでも全く古びていない事に驚きます。生きていく上で、誰もが誰かを下に見なければ駄目なのか、分かり易い、白人が黒人を差別する、だけではない、大きな問題を投げかけています。そして主人公の女性の最...続きを読む
  • 青い壺
    青い壺の変遷を語るお話で、いやこういう話って聞いたことあるな、なんか昔話っぽいなって思うのは、全体的にレトロな時代設定だからだろうか。時代が新しければまた違いそうね。
    色んな人々やら家庭が描かれていて、どんどん違う人が出てくるので最初は混乱するけど、途中で気がついてからはするっと読んでしまった。それ...続きを読む
  • 悪女について
    新幹線の往復で一気読み。面白かった!
    ちょうど最近田中みな実さん主演で映像化されたとのことで、見逃してしまったのが残念!映像で見たくなる作品。

    公子の印象とか、時間が経てば変わるのかなあ。
    考察や感想を調べていると、冨小路公子は悪女なのか?という意見があったけど、いやいや、悪女だろ!!!って思った...続きを読む
  • 女二人のニューギニア
    有吉佐和子もこれまで未読の作家であった。人に勧められて読み始めたこの旅行記で、有吉は1960年代の活力にあふれた時代を体現する人物だったんだと認識した。文化人類学者の畑中幸子の「ニューギニアまでおいで」の一声でまだ未開の地であったニューギニアまで行ってしまう有吉のパワーは底知れない。帰ってきてから何...続きを読む
  • 青い壺
    主題ではないけど、1970年代って第二次大戦と地続きのところにあったんだなあとつくづく感じさせられた。
    この小説に登場する人たちは、誰もが何かしらの形で戦争に関わりを持っている。
    戦争で婚約者を失った人を見て気まずい空気になったり、軍歌の歌い方が成ってないと怒る人もいるけれど、そのときを生きるのに必...続きを読む
  • 断弦
    ★3.5のおまけで。
    23歳の本かぁとは思うけれど、昔のお方は平均年齢からして今から見れば早熟だし。まぁ才人はどこまでも才人なので世の流れとは別でしょうが。
    しかしこの作家、老いという万人の宿命への感度が異常に高い。そこから色んな作品を生み出してる気がする。加えて娯楽性があるから、今でも読みやすい。...続きを読む
  • 悪女について
    話の本筋が面白いのはもちろんのこと、昭和時代ってこんなにもいろんな喋り方をする人がいたということ、戦争を精神的に引きずっている復員男性が身近にいる環境だったこと、あの苗字は華族にはないはずだとわかることなどなど、当時の市政の人々の様子を垣間見ることができたのが面白かった。

    2章目まで読んだ時点で、...続きを読む
  • 悪女について
    昭和の悪女の話。 令和の今に君子がいたら、どんな悪の楽しみ方をしてくれるだろう。
    しかし、頭の回転が良い、早い、罪悪感を感じた事はないだろうに、演技が上手い。 天性?
    君子には、なれない。
  • ほむら
    ★3.5のおまけで。
    表題作が当方の好みかな、登場人物のどの立場にとっても奥深さがあって幾重にも想像が可能で面白い。これが20代の作品か、娯楽も兼ね備えた才人ですな、改めて。
  • 恍惚の人
    1972年出版、売上194万部、タイトルである恍惚の人は当時の流行語大賞になったようだ。私はまだ生まれておらず、恍惚の人というワードは、ミドリカワ書房が歌う「恍惚の人」で知った。

    徘徊が一般的な言葉でなかった時代、老人ホームや介護施設などの制度が少しずつ形作られていく時代、姑と舅の介護生活の始まり...続きを読む
  • 恍惚の人
    久方ぶりの再読。
    現在とは取り巻く社会環境が全く異なっている感じは否めない。そりゃ当然です、それなりに皆取り組んでいるんですから。
    でも、それでもここに書かれていることの本質は今もって深刻な課題として克服できていないんでしょう。そりゃそうです、ある意味生物としての人間の宿命の一面でもあるでしょうから...続きを読む
  • 女二人のニューギニア
    有吉佐和子は人としても「持っていた」のだなと唸ってしまう。特に日本に帰る顛末は映画のようだし、帰国後の後日談もすごくて、まさに事実は小説より奇なり(ここで改めて筆者の呑気さが分かってびっくりする)。
    「専門家ではないからシシミン族のことより畑中さん(筆者を招いた人類学者)とのことを書いた」と書かれて...続きを読む
  • 非色
    私が生まれる半世紀ほども前に書かれた本なのに、確かに今ではタブーと思われるような表現が多々あるが、根本的な人間の価値観には共感する部分が多かった。
    平等とか多様性とかこんなに叫ばれている時代なのに、こんなに共感してしまう部分が多いのは、この本で差別の原因を”色”と決めつけていたのと同じように、目に見...続きを読む
  • 複合汚染
    上梓は1975年。世間では環境汚染、公害問題が深刻になっていた。
    あれから約50年、環境汚染という問題は、さすがに今の日本ではない(表面化してないだけかもしれないが)。しかし、異常気象、環境破壊がそれに代わっているような気がしてならない。

    「文明開化した人類は、壊れない物、腐らない物、燃えない物を...続きを読む
  • 女二人のニューギニア
    いや、面白かった。
    今でいうアラサー?アラフォー?30台後半だからアラフォーなのかな?に3日かけて道なきジャングルを踏破して文化人類学者のフィールドワーク最前地に行くとか。無謀にもほどがあるだろう(笑)としょっぱなから笑ってしまいました。
    「悠揚迫らざる」という表現も知らなかったので勉強になりました...続きを読む
  • 悪女について
    一人の人間を浮かべる時に、人によって印象が違うしいろいろな面があるってことを再確認。
    主人公はどこまでも自立していて、そして騙されたことを知らずに生きている人たちはまた幸せなり。
  • 恍惚の人
    1972年の作品で、文庫本の後書きが82年。50年前の作品なのに、後書きでも書かれているように内容的にはちっとも古くなっていない。老人性痴呆症は認知症として多くの人に認知されたが、対処方は50年前の小説と変わらない。小説内では昭和80年(2005年)に60歳以上の人口が三千万人を超え 日本は超老人国...続きを読む
  • 華岡青洲の妻
    大家の作品だけあり、安心と重厚感がひしひし伝わる読みごたえのある作品であった。
    麻酔薬開発の裏に嫁 姑 小姑の関係あり
    一気に読み終えた。
  • 恍惚の人
    まじでリアルで共感しすぎて辛かった
    なんか昭子の境地に行けなくて、だったら敏のまま無邪気な悪でいた方が楽だろうなーって考えながら読んでた自分おそろしーってなった